「どうしたらフランス人と結婚できますか?」これが私が受ける質問の中で一番多く、そして一番困る質問である。こういうことを書いたら、「屈折した自慢話かよ」と言う人もいるかもしれないが、そもそも私は旦那がフランス人だから結婚したわけではないし、フランス人の男を漁っていたわけでもない。ましてや、フランス人と結婚したいだなんて思ったことは生涯1度もない。旦那と私は共に「好奇心が旺盛」で様々なトピックで夜が明けるまで議論しあえたり、人が集まると何か面白い話をしようとするタイプなのに、2人の時は互いに気を遣いあうことなく何故かラックスできた、という共通点があったわけで。だから、こういった質問には「英語かフランス語を勉強する」とか、「日本で外国人の集まる場所は~ですよ」とか、通り一遍の回答しかできない。
そもそも、「フランス人と結婚したい!」と思っている時点で、「何か違うんじゃないか?」と私は思う。結婚相手候補をわざわざ国籍で狭めるこたぁないだろう?と思ってしまう。
でも、こう言う質問をする女性の気持ちはわかる。かつて私も、「外国人の彼氏がほしい!」と思っていた。英語を上達させたい、視野を広げたい、外国人男性とはもっとロマンティックな恋愛ができるんじゃないか?そんな理由から「外国人」に対する憧れが強くなっていった。
その後気がついた頃には、日本人よりも外国人と話す時間の方が長い生活を送るようになった。年間200人の外国人留学生と生活し、彼らが普段考えていることや仲間同士で話していることを毎日聞くようになった。つまり、この時から私にとって「外国人」が特別な存在ではなくなったということ。
そうするとそれまで見えなかった「外国人の嫌な面」も見えてきた(プレイヤーな外国人と、尻軽日本人女性参照)。結局は、日本人男性だろうと外国人男性だろうと、人間なのでいいところもあれば悪いところもあるということ。それは男性に限らず、私たち女性にも言えることである。
「外国人の彼氏がほしい!」そう思う時点で、自分の中にどこか外国人に対する偏見がないか?を、まず考えてほしい。
「どうしたらフランス人と結婚できますか?」この質問に強いて答えるとすれば、「フランス人を特別視しないこと」だと、私は思う。