“恋愛の国フランスでは不倫は日常茶飯事”と言う人もいますが、まさにそんなカップル社会フランスを象徴するような新しいサイトが登場し、話題を集めています。その名も、『コキュを暴露!(Révèle les cocus)』。コキュというのはフランス語で、配偶者や恋人を寝取られた人を意味します。
このサイトはその名の通り、家族や友人、会社や近所の人などの不倫を告発しよう!というもの。正義感のある密告者は『コキュを暴露!』にアクセスし、不倫の犠牲者の名前を知らせ、その引き換えに、ポケットマネーをゲットできるという暴露サイトです。
サイトは今月の15日にオープンしたもので、その後くもの巣状にじわじわと広がり、不倫密告者の合計は現在までに2000人にのぼると推定されています。
このビジネスが成功した秘訣は、不倫密告の手軽さにあると見られています。まず、密告者は浮気の被害者宛に郵便もしくはフェイスブックを通して、「あなたの夫(妻)は浮気をしてますよ」というメッセージを送ります。このメッセージはもちろん、無料で匿名。メッセージのなかで浮気相手の情報を少しだけ伝えることもできます。メッセージを受け取った人が、自分の愛する人が誰と浮気したのか知りたい場合、4.5ユーロ支払うしくみになっていて、密告者はそのうちの1ユーロもらえるというわけです。
当然ながら、このサイトを悪用されてしまうケースも出ているようです。ありもしない不倫や浮気をでっちあげ、小金を稼ぐ人が出てきたと報告されています。『コキュを暴露!』管理者は、サイト利用条件に「情報の信ぴょう性はありません。告発内容に関して、当社では責任を負いません。尚、謝った告発内容の場合でも情報提供料は発生しますので、あらかじめご了承下さい。」と明示することで対処しているとしています。
他人の夫婦生活を壊してしまう可能性を含む、『コキュを暴露!』。他人の情報が高く買える情報化社会は夫婦生活のなかでも見られるようになったということでしょうか。