2011年も終わりにさしかかり、欧州各国の国債格下げに対する市場の不安が高まっている。だが、その陰で巨大な債務を抱えている先進国は多い。
そこで今回は、対外債務の多い先進国トップ10を紹介する。対外債務とは、政府や民間企業、家計などが外国の政府や金融機関などに対して負担する債務(借金)をいう。政府が国債発行への依存から、先進国で最大の債務残高を抱えると言われている日本だが、対諸外国に対してはどうだろうか?尚、これは2011年6月のCIA中央情報局のTHE WORLD FACT BOOKによるデータを元にしている。
1. アメリカ合衆国
対外債務総額; $14,710,000,000,000
支出が多いアメリカ。2011年8月2日、米国は14.3兆USドルの債務不履行があった報告した。支出を減少させ、いくつかの税金を増やすことで2011年8月2日までに負債処理を行った。オバマ大統領は約束を守ったことになる。
2. イギリス
対外債務総額; $ 9,836,000,000,000
政府の債務は、2008年にはGDPの37~43%の間であったイギリス。しかし、対外債務は同年でGDPの400%であった。G8諸国中で2番目に対外債務の多い国である。国際ビジネス新聞のインターナショナルビジネスタイムズによると、2010年イギリスの対外債務は平均的なアメリカ人の借金の3倍であった。
3. フランス
対外債務総額; $ 5,633,000,000,000
世界第3位の負債国であるフランス。2011年の7月にポルトガルと提携することを決めた。2010年以降、フランスの対外債務は2011年には6.43%ダウンしています。フランスは借金の支払い努力をしている。
4. ドイツ
対外債務総額; $ 5,624,000,000,000
戦争によって引き裂かれたこの国は、ポスト冷戦時代に経済の低迷が復活してしまった国でもある。急速に輸出のリーダーとして世界の市場に浮上した、ドイツ。 2009年の予想外だった経済収縮を経て、現在ドイツは年3.9%の成長とともに、その債務を解消し始めている。
5. 日本
対外債務総額; $ 2,719,000,000,000
2011年に日本を襲った地震と津波のせいで、2010年には世界第三位の経済大国であった日本も先行きが暗い。経済成長率が2分の一以下に低下したのち、景気後退に入っている。
6. イタリア
対外債務総額; $ 2,684,000,000,000
イタリアでの借金の拡大は、2011年7月の極端な措置に原因があるとされる。イタリアでは現在、支出を減らすことによって赤字を削減する4年間の計画を実行している。
7. スペイン
対外債務総額; $ 2,570,000,000,000
ヨーロッパの経済的な統合と通貨のユーロへの切替えとともに経済的な発展が急速に進んでいるとされていたスペインだが、近年の世界金融危機の影響からは逃れられなかったようだ。対外債務もさることながら、この国の失業率21.29%、失業者は490万人と過去13年間で最悪の数字となっており、深刻な社会問題となっている。
8. アイルランド
対外債務総額; $ 2,357,000,000,000
他のヨーロッパ諸国と比べ小規模であり国際貿易に大きく依存しているアイルランド。世界において最も経済成長を遂げた国のひとつであるが、世界的なサブプライム問題によって多くの銀行・証券会社などが巨額な損失を発表している。アイルランド国民一人当たりの対外債務額は諸外国と比べても、ずば抜けて大きい。($567,805、2位のスイスは$176,045)
9. ルクセンブルク
対外債務総額; $ 2,146,000,000,000
2009年、国民ひとりあたりのGDPで世界1位を誇った、小さな安定した国ルクセンブルク。しかし近年に入り、OECDとEUによる圧力で、タックスヘイブンなどの利点のいくつかを失ってしまった。ルクセンブルクは、すべてのEU加盟国と同様2008年後半に始まった世界的な経済危機に苦しんだが、失業率はEU平均を下回って推移している。
10.ベルギー
対外債務総額; $ 1,399,000,000,000
1人当たりのGDPが世界最高クラスであり、製造業を中心に豊かな資本力を誇るベルギー。財政赤字は、2010年にはGDPの6%から4.1%に減少したものの、世界経済危機の深刻な影響を受けている国でもある。人口の高齢化と社会費支出の上昇が財政への中長期的な課題となっている。