一般に日本は家庭の中で靴を脱ぐ国とされ、海外では家の中でも靴を履くという認識を持っている人も少なくないでしょう。確かに、日本の家庭ではほぼ100%土足禁止ですが、反対に欧米などでは100%土足かというとそうではないようです。実際に私の旦那の実家(フランス家庭)でも玄関の横にマットをひき、その上に靴を脱いでおくようにしています。「外人は家でも土足」という日本人の一般的な認識とは少し違う感覚をもつ外国人も少なくないようです。外国人が集まるサイトjref.comでは、カナダ人男性が室内で靴を脱ぐことについてこのように語っています。
「日本についていろいろ調べてみると、いつも“家の中に入る前は必ず靴を脱ぐこと!”っていうフレーズを見つけるけどそれって常識じゃない?外はすごく汚いし気持ち悪いものを踏んづけちゃってるかもしれないでしょ?僕はむしろ、家にあがるときに靴を脱がない家庭にお邪魔したことないんだけど。でも僕の家に遊びに来た人がフローリングの上を靴を脱がないで歩かれることはあるけど。危うくお父さんが心臓発作起こすところだったよ。」
このように室内を土足で歩かれることに日本人と同じような嫌悪感を抱いているようです。ちなみにフランスのホームパティ―に招待されたとき、私が玄関で靴を脱ごうとするとほとんどの場合が「土足で大丈夫よ」と言われますが、相手との関係が深くなったり親戚の家だったりすると「靴脱いでくれる?」と言われる場合もあります。
どうやら、家の中で靴を脱ぐかどうか?は相手との親密度やその家庭がどの程度清潔好きかにもよるみたいです。日本では一貫して室内土足厳禁なのである意味理解しやすいですが、意外にも海外の方が「室内で靴を脱ぐべきかどうか」という判断が難しいとも言えます。そこで今回は、「住居内で靴を脱ぐ」という習慣に対して外国人たちがどう思っているのか、意見を集めてみました。
●「日本人男性と結婚する前から私は靴を脱ぐようにしてたわ。カーペットの上を土足で歩くなんて信じられない。泥が付いたら掃除するのが大変でしょう。」(アメリカ人女性)
●「靴に泥がついてたり、濡れてたり、雪が降ってる時なんかは靴を脱ぐようにしているから、基本的には冬だけは靴を脱ぐかな。でも夏は脱がないことの方が多いね。ただ、他の人の家では周りの人が脱いでたらもちろん脱ぐよ。」(アメリカ人男性、29歳)
●「自分の家でも人の家でも靴なんて履いたことないよ。そういう風に育てられたし、靴を履くこと自体があまり好きじゃないから。ぶっちゃげ、靴を履かなくちゃいけない場合以外では履きたくないね。」(アメリカ人男性、25歳)
●「私にとっては靴を脱ぐなんて当たり前のことだけど、よその国では靴を脱がなくいって話を聞いても不思議じゃないね。例えばイタリア人なんかはみんな家の中でも土足だけど、これは気候や文化的な背景からくるものだと思う。イタリアの場合は乾燥しているから、ホコリが家の中に入ってきやすくてどんなに掃除しても意味ないのかも。これは想像だけど、靴下を汚すよりは家の中で土足でいた方が清潔なのかもよ。」(フィンランド人女性)
●「土足かどうかは季節によるね。僕はアラスカに住んでいるけど、僕は室内用スリッパを使ってるよ。家族はみんな土足だけどね。」(カナダ人男性)
●「私はいつも靴を脱ぎます。家の中を掃除するのは私だし、できるだけ仕事を少なくしたいから。」(ロシア人女性)
●「僕は靴を履いたまま寝るし、シャワーも入るし、足の爪も切るぞ!(嘘)」(ハワイ男性)
●「みんな靴を脱ぐみたいなこと言ってるけど、お客さんに靴を脱ぐように言ったりするわけ?僕は言いたいけど、イギリスの人はみんな土足だから言いにくいよ。親しい友達ならOKだけど、層じゃない人には言いたくても言えない。だから配管工がクリーム色のカーペットに汚い靴跡を残していったこともあったし。僕のおばあちゃんはお客様用のスリッパをいつも用意してて、誰も土足で家に入るようなことはなかったみたいだけど。僕も同じような根性があればいいと思うよ。」(スコットランド人男性)
●「ハワイではどの家庭でも靴を脱ぐよ。おそらくハワイの人口の大多数がアジア人だからじゃないかと思う。太平洋の島国のカルチャーなんじゃない?」(ハワイ人女性)
●「いつも脱ぐよ。フィンランドではこれはいい習慣として見られているよ。家をきれいに保てるし、それに1日中靴を履いてるのなんて嫌だよね。冬は雪が靴につくから、絶対に土足は禁止だよ。フローリングにも悪いだろうし。」(フィンランド人男性)
キレイ好きの家庭では海外でも、家の中では靴を脱ぐという家庭が多いようです。意外にも、家の中を土足で歩くことに対する抵抗感は似ているみたいですね。このまま靴を脱ぐ人が欧米で増えれば、日本のように“玄関”のつくりがある家がブームになる日もそう遠くないのかもしれません。