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知っているようで意外と知らない?ヨーロッパ人とアメリカ人の違い20パターン

「欧米人」

ヨーロッパ人とアメリカ人をセットにしたこの言い回しからもわかるように、欧州の人とアメリカ人には共通点が多い。しかし、共通点が多いかわりに相違点も多いのが欧米人の特徴だ。

日本人のなかには、ヨーロッパ人とアメリカ人の違いを正確に説明できる人は少ないのではないだろうか。そこで今回は、ヨーロッパ人が説明した「ヨーロッパ人とアメリカ人の違い」を20紹介する。私たち日本人が知っているようで意外と知らない欧米人の相違点は何だろうか。これを見れば、ヨーロッパ人とアメリカ人を見分けられるようになるかも?

※注意… 全てのヨーロッパ人、アメリカ人に当てはまるわけではありません。あくまで指標なので、「そういう傾向もあるのか」と軽い気持ちでご覧ください。

 

1. 時間の感覚

アメリカ人とヨーロッパ人では時間の感覚が違う。例えば、築100年の家や教会などはヨーロッパでは“新しい”部類に入るが、アメリカでは“古い”部類に入る。アメリカ人にとっての「古代」は200年前、ヨーロッパ人にとっての「古代」は2000~5000年前のことを言うという人もいる。

2. 距離の感覚

距離の感覚はその逆だ。ヨーロッパ人は100キロの運転をとても長い距離だと思う人が多いが、アメリカ人では少ない。これは、ヨーロッパの方が人口過密で面積が小さいことが関係している(EUの面積はアメリカの半分だ)。

とはいえ、ヨーロッパ人はアメリカ人に比べて移動回数が多く、ヨーロッパじゅうを自由に動き回っている。これは、ヨーロッパ人が子どもの頃から“外国”に行くことに慣れているからなのかもしれない。ヨーロッパの国はどれも小さいので、他の国に行くことがあまり特別なことのように感じないようだ。シアトルの人がカナダへ行くくらいの感覚だと思う。

3. 車

知っているようで意外と知らない?ヨーロッパ人とアメリカ人の違い20パターン

ヨーロッパの車のほとんどがマニュアル車なのに対し、アメリカは日本と同じようにオートマ車を好む人が多いようだ。

車のデザインにも違いはある。アメリカの車はサイズが重要視されるため、大きくてどっしりした角ばったデザインのものが多い。アメリカ人はピックアップトラック(大型以外のトラック)と同様う、長いリムジンに強いあこがれをもつ。

しかし、ヨーロッパの人にこういった傾向は見られず、丸みをおびた車のデザインを好む。都会に住む人が多いため、縦列駐車のしやすい小さなコンパクトカーがヨーロッパでは人気がある(欧州の歴史的建造物の多い街では特に駐車が困難)。

4. 単位

ヨーロッパの国は全て日本と同様、メートル法を採用しているが、アメリカはヤード・ポンド法だ。アメリカ人は学校でメートル法の測定法を勉強しているにも関わらず、現在もイギリス大帝国時代の単位を用いている。

実は世界でメートル法を採用していない国は3国だけで、ヤード・ポンド法を採用しているのはリベリア、ミャンマー、アメリカだけである。

5. 日時表記

ヨーロッパでは日時を表記するとき、“日 月 年”の順で書くが、アメリカでは“月 日 ,年”と表記するのが一般的だ。アメリカ人にとって週の始めは日曜日、週の終わりは土曜日だが、ヨーロッパ人にとって週の始めは月曜日で日曜日が終わりの日だ。

英語圏ではないヨーロッパの国の多くは24時間制だが、英語圏の国では12時間制を採用している。

6. 祝日

ヨーロッパのほとんどの国は5月1日が「労働の日」でお休みだが、アメリカでは9月の第一月曜日。

7. 社会的習慣

ヨーロッパ人はアメリカ人がベイビーシャワー(赤ちゃん誕生を控えた女性への贈り物持ち寄りパーティー)をしたり、独身男性がストリップバーに行くことをアメリカの“伝統”だと思っている。これは多くのヨーロッパ人がアメリカのドラマや映画の中で目にすることだからだ。感謝祭やハローウィーンも同様。

8. 学校

知っているようで意外と知らない?ヨーロッパ人とアメリカ人の違い20パターン

小中高校と大学の教育費は、ヨーロッパのほとんどの国で無料である。ヨーロッパ人は大学を無料で行けるものとして捉えている一方、アメリカの家族は子どもに大学へ行かせるために何年も貯金をする。また、アメリカに限らずほとんどの国で大学へ入学するのには入学試験に合格しなくてはならないが、入学試験制度を採用している国はイギリスなどの少数国のみで、ヨーロッパのほとんどの大学では入学試験なしで大学に進学することが可能である。

アメリカでは高校最後の学年でプロムがあるが、ヨーロッパにはこのような伝統はない。

9. 言語

ヨーロッパでは全ての国で小学生のころから他の国の言語を学んでいる。ヨーロッパ人のほとんどが2~4つの多言語を学習している。

アメリカ人の多くはヨーロッパのように多言語学習の必要性がないため、英語以外の言葉を学習することはなく、ほとんどの人が英語しか話せない。

10. 政治

ヨーロッパでは、ソフトドラッグや売春、アルコール、中絶、クローニングなどに比較的寛容である(しかし、遺伝子組み換え食品に対しては厳しい見方をしている)。

アメリカでは、銃の所持が自由。カリフォルニアでは15歳になれば自動車を運転できるなど、若者の車の運転にも比較的寛容である。

11. 政府制度

アメリカでの議会は“Congress”といい、ヨーロッパでの議会は “Parliaments”という。

アメリカの政治はその大部分が2つの政党に分けられ、中道右派と右派で成り立っており、左派や緑の党の影響力が低い。これはヨーロッパではあまり見られないことで、ほとんどの欧州国では政党が3つ以上ある。ヨーロッパでは政党が4~5ある国が多く、これによって国の政治が両極端になるのを防いでいる(しかし同時に合意に至るまでに時間がかかる)。

アメリカの連邦捜査局FBIは、ヨーロッパの警察よりも“攻撃的”と言える。カーチェイスや、銃をもった家宅捜索などはヨーロッパではほとんどない。また、アメリカ人はヨーロッパ人に比べて、訴訟を起こす人が多い。

12. 愛国心

アメリカ人はヨーロッパ人よりも愛国心を強調する傾向にある。愛国心をもつことはアメリカ人にとって生活様式の一部であるが、このような傾向はヨーロッパでは見られない。

ヨーロッパ人の愛国心は国によってその程度が異なる。ヨーロッパ人のなかでは、欧州で一番愛国心が強いのはフランスだと思う人が多いらしい。

13. 健康保険

知っているようで意外と知らない?ヨーロッパ人とアメリカ人の違い20パターン

 ヨーロッパの先進諸国では、ほとんどの国で公的医療保険制度がある。ヨーロッパは福祉国家のモデルとなるような国がひしめいており、ほとんどの国が医療や福祉の分野に力を入れている。特に、スウェーデンやノルウェーなどの北欧諸国は世界一の福祉レベルを誇る。

アメリカ合衆国では高齢者以外は自由診療であるため、医療費の窓口負担は非常に高額である。多くの国民は民間保険会社の医療保険に加入しているが、加入者でさえ医療費による破産が多い。また、医療保険未加入者は4000万人以上である。

14. 宗教

アメリカ人はヨーロッパ人に比べて信仰深い。アメリカでは日曜礼拝に行く人が比較的多く、アメリカ人の約40%は少なくとも週に一回宗教的な礼拝を行っているという調査結果がある。

反対にヨーロッパではこのような礼拝は現在ではほとんど見られず、ヨーロッパでの宗教的な礼拝に参加する人は年配者に限られ、結婚式やクリスマスでのみ宗教活動に参加するという人がほとんどである。

アメリカの政治家は度々「神」に言及するが、ヨーロッパの政治家は言及しない。宗教と政治を混同するような発言はヨーロッパではタブー視されており(特にフランスではこの傾向が強い)、政教分離原則が徹底されている。ポーランドやスペインはヨーロッパのなかでも信仰深い国だが、それでもアメリカの信仰深さには匹敵しない。

15. ポリティカル・コレクトネス

ポリティカル・コレクトネスとは、言葉の使い方に偏見や差別が含まれていないことを指す言葉である。

人種のサラダボウルと言われるアメリカでは、民族間の衝突をさけるためポリティカル・コレクトネスに力を入れてきた。一方で、ヨーロッパでは未だに民族と出身地や文化を結び付けて考える人が多い。

ヨーロッパでは文化や言語に対するリスペクトが強い。しかし、例えば『フランス人は“サレンダー・モンキー(チーズを食べながら降伏するサル野郎ども)だ』”というようなブラックジョークを言った場合、アメリカではある民族や宗教グループへの攻撃だと捉えるが、

ヨーロッパ人はこの手のブラックジョークにも割と寛容である。

16. スポーツ

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スポーツの好みは欧州とアメリカでは全く異なる。ヨーロッパで一番人気のあるスポーツはサッカーで、テニス、サイクリング、F1がそれに続く。

アメリカで人気のあるスポーツは野球、バスケットボール、アイスホッケーである。ヨーロッパで人気のあるスポーツはアメリカでは不人気だが、その逆も言える(ただしバスケットボールは両者に人気)。

17. 食べ物

ヨーロッパには伝統的な料理が多い。名産品は地方特有の物であることが多く、100キロ先では違ったペイストリーが販売されていたりする。

ヨーロッパ人はよりバラエティ豊かでバランスのとれた食事をしており、アメリカ人に比べてファストフードを食べる頻度が少ない。ヨーロッパ人は(フランス人だけに限らず)多くの人がチーズやヨーグルトなどの乳製品を多く摂っており、ワインやアルコール度数の強いビールをよく飲む。

アメリカ人はフランス人よりも甘いものが好きで、ソフトドリンクの消費量はヨーロッパに比べて圧倒的に多い。アメリカはヨーロッパに比べてアルコール法の規制が厳しい。

18. 恋愛と結婚

結婚が人生のひとつの選択として捉えられているヨーロッパと違い、アメリカでは結婚を重要なことだと捉えられているようだ。統計的に、アメリカ人はヨーロッパヨーロッパ人に比べて、より多くの人が結婚し、より多くの人が離婚している

同性結婚はヨーロッパの多数の国で合法化されているが、アメリカでは認められていない州も多く、同性結婚に激しく反対する人も少なくない。

結婚式・披露宴を重要視するのは、アメリカ人。ヨーロッパの多くの国では、結婚式の参加者はは家族や友人のみに限られる。伝統的な結婚式やその重要性はヨーロッパの国や家族ごとに異なるが、平均してアメリカ人に比べるとこだわる人が少ないようである。

アメリカの結婚ではよくサムシング・フォーを信じ、結婚式で花嫁が4つの物を身に着ければ幸せな結婚生活が送れるされているが、その起源であるはずのヨーロッパではこのような慣習がない。

また結婚までに至る交際の段階でも、アメリカではルールがあるようだ。例えばアメリカでは「3回目のデートで何もなかったら相手の女性にはもう会えない」といった暗黙のルールが信じられているが、このような現象はヨーロッパでは見られない。

19. 貴族階級

ヨーロッパでは未だに貴族階級が存在する。ヨーロッパ人の苗字の1%が貴族の名前である。しかし、現代では貴族制度を維持しているヨーロッパ諸国は(君主制国家の減少もあって)数を減らし、仮に維持されていても形骸化している場合も多い。

20. 軍事政策

ヨーロッパではほとんどの国で軍人が後に政治家になることができないが、アメリカでは可能である。アメリカ大統領や議員になるためには、軍事経験が必須であるとも言える。これは国防が重要視されるアメリカでは、未だに大統領を最高司令官と結び付ける国民が多いことがその原因なのかもしれない。

 

まとめ

日本とアメリカはアメリカに近いのか、それともヨーロッパに近いのか?どちらにも似ているところはあるが、どちらにも似ていないというのが妥当な答えではないだろうか。

例えば、日本は教育制度やスポーツなどではアメリカ寄りだが、時間や距離の感覚、車の好みや健康保険の分野ではどちらかというとヨーロッパ寄りだ。

そんな日本人はヨーロッパ人とアメリカ人を「欧米人」と呼んでひとまとめにしてしまうが、こうして見てみると色んな違いがあって面白い。日本に来るヨーロッパ人は「よくアメリカ人に間違えられる」と言うが、混同してしまうのではなく、欧州と米国の違いを理解し尊重してあげることが、よりスムーズな相互理解に繋がるのではないかと思う。

 

参照:reasonpad

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8 コメント

  1. ヨーロッパって随分とまた範囲が広いものですね。
    時間や距離の価値観はその国の歴史や土地柄などによるもので、似てるとか似てないとかそういった問題ではない。
    日本は天皇陛下がいらっしゃる限り大統領制には絶対にならない。当たり前よね。
    だから、日本はイギリスにならって立憲君主制なのよ。
    スポーツとかはアメリカの影響が色濃いけどね。

    ヨーロッパとアメリカの区別が付かないのなんて、今どき子供ぐらいじゃないのかなぁ。

  2. この辺りの事象は人口学者エマニュエル・トッド氏の「世界の多様性」の分析を読み解けば容易に理解が出来ると思います。

    第三次世界大戦の予感です。
    そんな時、米国の兵士の最期の言葉は「God Bless」と呟くそうですが…
    英国人の兵士は「God save the Queen」と言うのでしょうね。
    私の知る限り、フランス人の兵士は間違いなく「Putain… Merde alors !!!」と叫ぶと思います。
    さて日本人は何て叫ぶのでしょうか???

  3. こんな所にも天皇信者が湧いてて草不可避
    日本もさっさと大統領制にならないから
    いつまで経ってもアメリカ様の奴隷国なんだよな
    原爆落とした国に一生逆らえないとか悲しいなあ

    • 大統領制になればますますアメリカの奴隷になるよ。皇室という「ニガリ」があるから今の日本があるので。大統領制なんかできたらハワイ王国と同じになる。それに抗議する東郷平八郎なんか絶対いないよ。寂しいよ。

  4. ヨーロッパは言語、民族的には均質性が高くて、特に宗教的に同じことから移動がスムーズだったみたいです(特に十字軍以降は同じキリスト教徒という連帯意識があったみたいです)。加えて王族は親戚だらけですからね。
    調べてみると数百年前から有名な学者や政治家が、例えばギリシア生まれなんだけどイタリアで先生をやったり、フランス人がイギリスで偉くなったり、マケドニア人やポーランド人がドイツで活躍したりしてます。
    イギリスは島国なのでちょっとだけ違うけど今の王族はドイツ系だし、もともとはフランス系の民族に数百年間も支配されてましたから言語にフランス語の影響は強いです。
    だから「ヨーロッパ人」でくくるのは正しいように思いますね。
    南や東とは結構違うけど西ヨーロッパ地域の同質性は高いと思う。

    どの国がベストか?は分からないけど、中国やインド、韓国などは一度国を出ると帰ってこない人が多い。数もベラボーに多く英国や米国には本当にたくさんいる。

    一方で日本は帰国子女という言葉があるくらい帰る人が多い。それだけ魅力のある国なんだと思うよ。これから先は分からないけど。
    東南アジア中心に海外にはかなり行ってるけど、日本は良い国だと思う。

    オススメ?は中国。めちゃめちゃ発展してるから。まだまだだと言う人もいるだろうけど、様々なものが本当に発展してるし、人々のマナーも急速に上がってる。トイレなんかもどんどん良くなってる。
    アメリカは良いけど、働く、住むとなるとトランプ以前から外国人には本当に冷たい国。中国の方が外国人には働きやすいと思う。
    ただ都市部では普通に家賃10万を超えるので、生活コストは上がってるけど。
    中国に限らず欧米の都市部では貧乏学生でもなければ家賃20万以上は当たり前になってる。
    ああいうの見ると日本の国力は相対的に落ちてるなと感じざるを得ない。
    若くても女性でも月収が4.50万以上の人も多いし。
    日本だとそういう人はほんの一握りでしょう。この差が広まれば日系移民は爆発的に増えるだろうと思う。

    • 現代中国の発展ぶりは目からうろこです。おそらくは21世紀のロールモデルになるかもしれません。しかしながら一方で欧米で騒いでいる問題が今後どのような方向へ結びついていくのかがある意味では楽しみですし恐ろしいです…

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