日本語の勉強を4年間&日本への留学経験があるフランス人の旦那と、現在フランスに住みフランス語の勉強をする私
。そんな私たち夫婦は日ごろから日本&フランスについてあれこれ議論しあうのだが、「これはしゃべっちゃまずい!」というトピックがある。これを語りだしたら止まらない!日仏カップル特有の危険度大な3つの議論をフランス人側の意見と日本人側の意見としてまとめてみました。
危険度ナンバー1 「よりアメリカナイズされているのは日本かフランスか?」という議論
フランス人の意見: 戦後の日本は、アメリカの言いなりになっている。何よりそのことに日本人自身が気がついていない。日本人は日本語があるにも関わらず日常的に英語&カタカナ語を使うし、こういった国は他にはないんじゃないか。日本語の洋画&洋楽といえばアメリカのものだらけ。彼が日本人に会って最初に聞かれることは「アメリカ人ですか?」である。外国=アメリカと連想する日本はやっぱりアメリカナイズされている!
私の意見: 日本がアメリカナイズされているという点は認める。ただフランスだってテレビで放送されているドラマのほとんどがフランスのものではなくアメリカのドラマだし、フランス人だって英語を混ぜている(まぁ、似ているから)。
それに日本がアメリカを追いかける理由の1つは、日本の経済レベルの上にある国がアメリカしかないからだと思う。ただ単にかっこいい&おしゃれだから、という理由ではない。国が経済成長しようとする限り、自分たちの上にいるアメリカを手本にしようとするのは当然のことじゃないか。
危険度ナンバー2 「日本人、中国人、韓国人・・・一番綺麗な人が多い国はどこか?」という議論
フランス人の意見: どこが一番綺麗か何て決められない。美をDNAで判断すること事態おかしい。日本が一番豊かな国だから、国民全体がおしゃれにお金をかけることができるので日本人が一番おしゃれだということは認める。だが、おしゃれ=綺麗という方程式は成り立たない。彼の友人の中国人は「中国人が一番綺麗」だというし、結局自分の国が一番綺麗だと思いたいだけじゃないか。
私の意見: 日本人が綺麗なはず!アジアの中で戦争から一番早く抜け出した日本は、それだけ美容&ファッション産業が成長・発展してきたはず。おしゃれ=綺麗という方程式は成り立つ。美容&ファッションに興味があり、おしゃれにお金をかける人っていうのは「他人から見る自分」というのを常に気にかけている人だ。自分の身なりにまったく関心のない人に比べたら、少々不細工でもそれなりにかわいく見れる。
危険度ナンバー3: 「日本語とフランス語、難しいのはどっち?」という議論
フランス人の意見: 日本語はまず読み&書きが難しい。小さい頃から漢字を勉強してきているわけではないので、漢字を見ても「絵」のような気がして覚えられない。日本語で周りの人とコミュニケーションがとれても、日本で日本語で書かれてあるものが読めないのでものすごく不便。それに、なかなか日本語のニュアンスをつかむのは難しい。日本人が話しているのを聞いてても「で、結局何が言いたいの?」と思ってしまう。日本人とのコミュニケーションは「言わんとすることを掴む」ことが要求され、曖昧な言葉の多い日本語は外国人にとっては難しい。
私の意見: 発音が超簡単な日本語に比べ、フランス語の発音はなかなか難しい。のどの奥でうがいをするような音のR(エール)とか、「é」と「è」と「ê」は日本人の私にしたらどれも「エ」という音であり、違いをなかなか聞き取れない。聞き取れないから発音できない。それにフランス語は時制が難しい。日本語は基本的に「現在形」「過去形」「未来形」の3つしかないが、フランス語は「一過性のアクションをあらわす複合過去形」、「過去の描写を表す半過去形」、「現在形」、「単純未来形」、「未来完了を表す未来完了形」など時制の種類が多い。これを普段話す時に使い分けるとなると、頭が混乱してしまう。
お互い「これだけはゆずれない!」とばかりに繰り広げる議論。結局はいつも私の方が先に疲れてしまって、「まぁどっちでもよくねーか?」となり議論終了!やっぱり、議論好きなフランス人には敵わない。いずれにせよフランス人と会話する限り、自分の考えをしっかり持っておくことは大切だと思う。フランス人が言うことをただただ「あぁーそうね!」と聞くのでは面白くないし、会話が盛り上がらない。