フランス人はヴァカンスをとても大切にする人たちである。年間5週間の有給休暇をどう使うかというヴァカンス計画がフランス人の生活の中心にあると言っても過言ではない。リゾート白書によると最も基本となる国民1人あたりの年間宿泊数(2002年)で見ると、日本が3.9泊であるのに対して、フランスは15.8泊となっており、私たち日本人とのヴァカンス感覚の違いは明らか。フランス人は夏のヴァカンスでは南仏に、冬のヴァカンスではスキー旅行に、が主流らしい。
そんなフランス人の夏のヴァカンスで最近人気があるのは、フランス国内でのle camping(キャンプ)。日本でキャンプと言うと、子供の頃に学校のみんなで遠足に行った場所だが、ここフランスの宿泊形態は、ベット数で見るとキャンプが15.7%で最も高く、2位のホテルの6.8%を大きく引き離している(フランス政府観光局観光白書より)。
そもそもフランスでは休暇自体が日本ほど珍しいものではないので、日本人のように休暇に贅沢なホテルに泊まったり、これでもか!というほどショッピングするようなお金の使い方はしない。休暇にせかせか色んな場所を動き回るのではなく、休暇は家族と一緒に自然と触れ合いながらゆっくり&のんびりリラックスする長期のヴァカンスがフランス流。
パリに住む旦那の知り合いは、パリ市内をものすごいスピードでせかせかと観光し、ブランド品を買いあさる日本人を見て「あんな休暇の何がおもしろいんだろう?」と言っていた。
そして、私の旦那の実家はそんなフランスのキャンプを経営している。去年の夏の終わり、日本からそのままそのキャンプに行ったのだが、せかせか日本とは大違いで時間がのんびり、ゆっくり流れる。心身ともにリラックスできるまさに異空間。今年の夏は、そのキャンピングにお手伝いに行く。
せっかくの休暇にフランスに行くなら、フランス人と同じようにヴァカンスを楽しんでみては?夏の南仏キャンプは日本人にはあまり知られていないフランス旅行の穴場スポットである。
キャンピング=レ=フォンテーヌ