フランス人といえば、文句が多いというイメージを持たれがちだが、フランス人自身もそう思っていることが最新の調査で分かった。保険会社Maafが市場調査会社オピニオンウエーに委託し、18歳以上のフランス人1000人超を対象に実施。それによると、「フランス人はよく文句を言う」と思っている人が93%に上った。ただ、自分自身がそうだと認める人は37%にとどまった。(Yahoo!調査)
確かにフランス人は文句ったれ。政府が何か新しいことをするたびに街頭デモ、雇用条件改善のためのストライキなど、フランス人にとってコンプレインすることは日常的なことなのである。
私がこれまで見てきたフランス人でも、「オイオイ、そりゃないだろ!」と思うものがいくつかあった。
例えばショッピングセンターのインフォメーションで、「〇〇を返品したい」と申し出たお客に対しての従業員の一言。
「あー、めんどくせー。」
レストランで食事して、お冷がないことを再三店員に伝えた時の店員が言った一言。
「わかってるって!今持って行こうとしてたっつーの!」
とにかくまぁ、フランス人というのは思ったことを表情と言葉と行動へ、ストレートに表現する人たちである。
こんなエスニックジョークを知っているだろうか?
レストランで、自分が頼んだビールの中にハエが混入していたらどうするか?
・ドイツ人は、アルコールなので細菌はいないとハエを取り出してそのまま飲む。
・アメリカ人は、ハエを取り出してビールを飲み干し、店に対して訴訟をおこす。
・スペイン人は、ビールには手をつけず、黙って店を出る。
・フランス人は、ビールには手をつけず、店主に文句を言ってから店を出る。
・イギリス人は、ビールには手をつけず、店主に皮肉を言ってから店を出る。 |
とにもかくにも、文句の多いフランス人だが、文句を言う主な理由については、約6人に1人が「そうしなければ踏みにじられる」から回答。また、4人に1人が、文句を言うことはリラックスするための一方法だと答えた。
なんだ、なんだ?その理由?
要するに、何か自分に不利なことが起きて文句を言わなかったら、相手の良いようにされてしまうってことが言いたいのだろう。しかし現実はちょっと違うんじゃないか?
前にあげた2人の店員の行動はちょっと行き過ぎているし、ストのたびに電車がストップする市民の迷惑だとか、関係のない人たちにかかる迷惑をなぜ考慮に入れることができないのだろうか。迷惑防止条例を施行したい。
それに文句を言う理由がリラックスするためって、何だそりゃ。
そんなことのために、文句をぶつけられた人間はたまったもんではない。
というか、大人でしょ?自分の中で不満や不平は解消するのが大人のすることじゃないんかい?
行き過ぎたフランス人の文句たれぶりを、どうにも私は好きになれない。
写真:bass_nroll