2011年春から、小学校での英語教育が始まり、子どもを英会話教室やインターナショナルスクールに通わせる人も増えたのではないでしょうか。子どもがせっかく学んだ英語だから、それを使う機会を与えてあげたいですよね?近年、旅を通じて豊かな人間性を育むという「旅育」が注目されているそうです。そこで今回はアメリカの教育サイトParentablesより、7歳の娘と12歳の息子の母親であるBritt Reintsさんが紹介する「うちの子どもが海外旅行を通して学んだ5つのこと(5 Things My Kids Have Learned From International Travel)」をご紹介します。知らない土地に行って子どもたちはどんなことを吸収するのでしょうか。
1. 良いマナーは万国共通ということ
Brittさんの子どもはアメリカにいる頃は外国語をこれといって真剣に学ぼうとはしなかったそうです。しかし、海外に行けば学ぶことがどうしても“必要”になってきます。現地の言葉で「お願いします」、「ありがとう」という簡単なフレーズを言えることが必要不可欠になるのです。これが言えればおやつのおまけがもらえたり、プールまでの行き方を教えてもらえたり、高い棚にあるほしいものを取ってもらえたり・・・。こんなことを繰り返しているうちに、相手に自分の言っていることをわかってもらうのにいくら苦労しても、お行儀よく人に接すれば笑顔で快く受け答えしてもらえることを学ぶそうです。
2. 言葉はコミュニケーションの道具に過ぎないということ
Brittさんは文化や言葉が違ってもすぐに友達になってしまう子どもの姿に毎回感心してしまうそうです。ホテルのプールなどは、「一緒に遊ぶ?」というフレーズを学ぶのに一番いい場所。指をさしたり、ハンドジェスチャーをするだけで新しい遊びを生み出したり、遊びのルールを教えたりできるのです。もちろん笑顔は万国共通。かけっこなども翻訳は必要ありません。
3. “異”は良くも悪くもないということ
Brittさんが娘に海外旅行でどんなことを学んだのか尋ねると、彼女は他国とのちいさな違いを言及しました。「コスタリカでは飛行機がタクシーみたいなんだよ!」、「英語とスペイン語を両方話す国もあるんだよ!」、「タークス・カイコス諸島はイギリスにはないけどイギリスの一部なんだよ!」…。私たち大人は“違い”を良し悪しのフレームに入れがちです。反対に子どもたちのほうが“違う”という多様性を単純におもしろいと思えるのかもしれません。
4. 自分にとっての“普通”がある人にとっては“異文化”であること
Brittさん一家がコスタリカへ行ったとき、子どもたちたちは現地のストロベリーミルクやマンゴージュースをとっても気に入ったそうです。普段はりんごジュースを飲む子どもたちは「なぜコスタリカではりんごがないの?」と不思議そうに尋ねました。コスタリカで“普通”なストロベリーミルクやマンゴージュースはアメリカの子どもにとっては珍しく、アメリカの子どもにとって“普通”なりんごジュースはコスタリカの子どもにとっては珍しい。子どもたちの視点がシフトし、視野が広がっていくのを見守るのも単純に嬉しいですよね。
5. 自分の国だけが1番ではないということ
日本で日本人と日本語で会話をする毎日だけでは、日本が世界の中心のように感じてしまうかもしれません。しかし海外旅行先で現地で生活する人に出会うことで、新たな価値観を知ることができます。世界には色んな人がいて日本ではない他の国に愛国心を持つ人がいることを知れば、自分の国だけが1番ではないということを学ぶでしょう。これが子どもの異文化理解に繋がるのではないでしょうか。