日本人の口にはどうしても合わない食べ物が世界にはある。日本を訪れる外国人は納豆や白子などが苦手だという人が多いが、反対に私たち日本人は海外のどういった食べ物が苦手なのだろうか。そこで今回は日本好き外国人の集まるサイトJapanReferenceより、「日本人が嫌いな外国の食べ物を挙げるスレ」をご紹介します。日本人の味覚に合わない食べ物にはどのような傾向があるのだろうか。
ロールモップ
ロールモップとは、にしんの甘酢漬けで主にヨーロッパや北アメリカで食される。玉ねぎの薄切りとピクルスを骨を取り除いたニシンの切り身で巻き、スパイス入りのビネガーに6日間浸けたロールモップ。この食べ物は日本人が特に嫌う物というよりも、好き嫌いが分かれやすい食べ物のようだ。欧米人のなかでも嫌いな人も多い食べ物ということで、日本人も苦手なのではないか?と推測している人が多い。しかし、生魚に比較的抵抗感のない日本人は食べてみたら案外おいしかった!という人も多いのではないかと思う。
ルートビア
ルートビアはアルコールを含まない炭酸飲料。アメリカでルートビアは飲料市場において3%のシェアを持っており、市民にとってなじみ深い飲料であると言える。しかし、日本人はルートビアが嫌いだという外国人が多い。その理由はルートビアの原材料。バニラや、桜などの樹皮、リコリスの根、ユリの根、ナツメグ、アニス、糖蜜などのブレンドにより作られるハーブ飲料、ルートビアは日本人には漢方薬のような味に思えてしまうようだ。
アメリカの食べ物全般
日本人はアメリカの食べ物全般が苦手なのではないか?という意見も多かった。理由は、アメリカのヘビーでボリュームのある食べ物が日本人の体質にあわないということ。国民の7割が太り気味のアメリカと、胃がんの死亡率が他の先進国に比べて高い日本。その他様々データを照らし合わせても、日本人がアメリカの食べ物を苦手とする理由が窺える。
バニラコーク
バニラコークとはアメリカで人気のバニラフレーバーのコカ・コーラである。日本でも2003年から販売していたが、あまりに不評だったため現在では販売中止になっている。アメリカ人の好きなフレーバー第2位のバニラを用いたコーラなのでアメリカでは大ヒットとなったが、若干クセのあるアメリカ的なテイストは日本人にはウケなかったらしい。
ピーナッツバター
アメリカ人が大好きなピーナッツバター。アメリカではピーナッツバタークッキーやカップケーキなどが売られているほど、人気のあるフレーバーのようだが、これもやはり日本人にはうけないらしい。日本でもピーナッツバターが販売されているが、アメリカ人のイメージするピーナッツバターとはどうやら違うものらしい。アメリカ人いわく、日本のピーナッツバターはピーナッツの味が薄く、ピーナッツバターと言うよりもピーナッツクリームに近いそうだ。
匂いがきついチーズ
ヨーロッパ版、日本の納豆といえば臭いチーズではないだろうか。ブルーチーズやヤギチーズ、カマンベールチーズなど、長い時間熟成させてできた匂いのきついチーズは日本人の好みには合わないらしい。筆者もこれまでフランスでいろんな種類のチーズを食べてきたが、これらの匂いの強いチーズは初めて食べる人にはきついだろうと思う。しかし、それでも何度も食べ続けるとおいしさがわかるようになった。今でもチーズはたくさんの量は食べれないが(フランス人に比べて)、匂いのきついチーズがくせになってしまうのもわからなくはない。
ハギス
ハギスとは、羊の内臓を羊の胃袋に詰めて茹でたスコットランドの伝統料理。見た目のグロテスクさもさることながら、羊の肝臓、心臓、腎臓などを詰めてできたハギスは日本人に限らず嫌いな人が多いという。ちなみに、フランスのシラク元大統領は「ハギスのようなひどい料理を食べるような連中は信用がならないということだ」と発言し、社会問題に発展したという歴史がある。また、アメリカのブッシュ元大統領は、2005年のG8の会合にハギス料理が出されることを懸念している、とジョークのネタにした。
ブラッドソーセージ
ブラッドソーセージとは、血液を材料として加えたソーセージのこと。家畜を無駄なく利用する食品として、ヨーロッパや東アジアの牧畜の盛んな地域で古くから作られてきた。赤身肉で作ったソーセージと比べると色が黒ずみ、血の風味が独特の強い癖として感じられるため、ブラッドソーセージが嫌いな日本人が多いという。特に、レバーが嫌いという人には苦手な食べ物のようだ。
牛、豚、鶏以外のお肉
日本でお肉と言えば、牛、豚、鶏の3つ。しかし、世界にはうさぎやカエル、ワニやカンガルーなど日本では珍しいお肉を食べている国がある。色々な種類のお肉を食べる国の人から見ると、日本人は牛、豚、鶏意外のお肉が苦手だと思われているのかもしれない。
タルタルステーキ
タルタルステーキは韓国ユッケの洋風バージョンのような食べ物。生の牛肉を粗いみじん切りにし、オリーブオイル、食塩、コショウで味付けし、タマネギ、ニンニク、ケッパー、ピクルスのみじん切りなどの薬味と卵黄を添えた料理。全体を均一になるように混ぜて食べる。生のお肉を食べることがあまりない日本人には嫌悪されてしまう食べ物なのかもしれない。筆者もフランスのレストランでステークタルタルを注文したことがあるが、ハンバーグを焼く前の生肉を食べているような感じがして、どうも好きになれなかった。
海外のスイーツ
日本人は西洋のお菓子やケーキ、スイーツ類が苦手だ!と語る外国人が多い。それもそのはずだ。日本で売られているお菓子やケーキなどは日本人の味覚に合わせて作られたもので、「甘さひかえめ」が多い。欧米人からすると、「味がしない」と言われてしまうこともある日本のスイーツだが、反対に日本人は海外のスイーツが苦手なようである。
筆者も昔、アメリカ人の友人に手作りバースデーケーキをもらったことがあるが、あまりの甘さと見た目のド派手さに閉口してしまったことがある。そういえば、日本人のなかには「甘い物が苦手」とか「チョコレートが嫌い」という人がいるが、欧米人ではこのような人にあまり出会ったことがない。味覚の違いは確かに存在するようだ。(ただしフランスのパティスリーで食べる洋菓子はおいしい)
ドクターペッパー
日本コカ・コーラから現在も発売中であるドクターペッパー。アメリカでもっとも古い炭酸飲料として1885年に誕生して以来、アメリカではごくメジャーな飲み物として知られており、コンビニエンスストアやファーストフード店で広く流通している。20種類以上のフルーツ・フレーバーをブレンドした独特の味わいが特徴だ。日本では1973年と昔から販売されているが、販売地域は限られており全国で一般的に飲まれている飲み物ではない。その理由としては、独特の風味が受け入れられず、好き嫌いが分かれる飲み物と評されていることにあるそうだ。
リコリス菓子
リコリス菓子とはリコリスの根およびアニスオイルで味付けされたお菓子である。北アメリカやヨーロッパで古くから親しまれ、子供から大人まで幅広い人気がある。食感は飴よりグミに近く、光沢を帯びた真っ黒な色をしている。この真っ黒な色に抵抗感がある人も多いが、リコリス菓子には独特の塩味とアンモニア臭があるため、日本人にはあまり人気がない。また、日本ではリコリスを漢方の生薬として使うことが多いため、これも不人気の原因のひとつのようである。私も実際にリコリス菓子を食べたことがあるが、ハードな食感の甘い漢方薬を食べているようで好きにはなれなかった。
乳製品全般
外国人から見ると、日本人は乳製品全般が苦手に映るらしい。牛乳やヨーグルトを摂ることが少なく、チーズをかけて食べることもあまりしないので、日本人は欧米人に比べるとあまり乳製品を食べないようだ。この理由としては、日本人は乳糖不耐症の人が多いためではないかと言われている。乳糖不耐症とは、消化器系統で乳糖(ラクトース)の消化酵素(ラクターゼ)が減少して生じる消化不良や下痢などの症状のことだ。牛乳やクリーム、チーズなどを消化しにくい日本人の体は、好みと言うよりも体質的に乳製品を受け付けないようだ。
まとめ
これらの外国人が挙げた日本人の嫌いな食べ物の傾向から、日本人はどうやら「○○すぎる食べ物」が苦手なようだ。甘すぎる食べ物や重すぎる食べ物、匂いのきつすぎる食べ物などに抵抗感を感じる人が多いのが日本人の味覚の特徴と言える。アメリカ人は日本で生活すると必ずと言って体重が落ちるというが、それだけ日本の食べ物は繊細でカロリーが低いということなのかもしれない。
参照:JapanReference