“日本の女性は海外に行けばモテる!”なんていう俗説がありますが、反対に日本にやってくる外国人女性は日本でモテるのでしょうか。日本で英語講師をしていた経験のあるアメリカ人女性のレノンさんは「白人女性は日本では女性として見てもらえない」と語っています。
そこで今回は、彼女の経験を元に白人女性から見た日本の恋愛事情を探ってみましょう。個人的には「そこまで酷く言うことないんじゃないの?」と思いましたが、レノンさんの意見は他の外国人女性から割と支持されているようでした。外国人女性から見た日本人男性の恋愛とはどういったものなのでしょうか。
「欧米人女性は長く日本にいられないですよ。」
「女の先生はここで長く働くのは難しいんですよね。」
東京で英語教師をする仕事の初日、上司にこう言われた。
「外国人女性教師で半年以上続ける人はあまりいないんですよ。」
30人以上の外国人講師の顔写真が載っている名簿を見て、私は驚いた。そのほとんどが”男性”だったからだ。
「続けるのが難しいって、”この学校では”難しいってことですか?」
「いや、”日本では”ってことです。東京は独身者には厳しい街ですからね。その…特に欧米人女性にとっては。」
最初は上司にこんな話を聞かされても、「私は大丈夫。問題ない」と思っていた。私は特別美人というわけではないけれど、痩せている方だし、身長も大きすぎず小さすぎず、瞳の色はヘーゼルでそばかす肌。人生の中で一番”かわいい”時期だったし、いわゆる”ふつう”の容姿だったと思う。
しかし日本滞在の最初の数週間で、私は男性に「相手にされていない」ことに気が付き始めた。
スターバックスのかわいいバリスタの男の子は私のことを見ようともしない。自転車に乗ったサラリーマンにひかれそうになる。私が道端で天気の話や道順を聞こうと話しかけた男性は決まって、「ごめんなさい」ともじもじ言って去っていく。外国人の私に与える時間はない!とでも言っているかのようだ。
日本人の女友達に相談すると、彼女はこうアドバイスした。
「もうちょっと積極的にならなくちゃダメよ。 日本の男の人はシャイだというから、あなたが先にその気があることを相手に伝えなきゃ。」
私は彼女のアドバイスを聞いて、仕事場でもプライベートでも男性に自分から微笑みかけるようにした。そして、レストランのメニューを読むのを手伝ってもらったり、地下鉄のサインを尋ねたりするのだ。
しかし、こちらがいくら誘うような目で見つめても、相手の男性が私と目を合わせてくれないのなら何の意味もない。仮にこちらの視線に気が付いてくれたとしても、日本人男性はパニックになった顔つきになって、会話が成り立たない。日本人男性はまるで、私が「お腹の中にいる子どもの父親になって」とお願いしたかのような、驚きようだ。
上司は正しかった。確かに、欧米人の独身女性にとって日本は厳しい国である。でも、なぜだろう?
ネット上に溢れる孤独な日本在住欧米人女性
困った私はインターネットで相談することにした。ネットで調べてみて驚いたのだが、日本に住む外国人の間では「男性に相手にされない孤独な独身女性」というのは典型的なキャラクターのようで、本当に多くの女性が私と同じ悩みを抱えていた。
しかし、これは広く一般に知られたもんだいでありながら、欧米人女性の誰一人としてこのことを話題にしようとはしていないようだった。私たちの悩みと言うのは日本人男性の悪口ともとれるし、日本国民の半分を1つのカテゴリーに入れてしまうことになる。レーシストのようにも聞こえるし、単なる男性嫌いの女に思われてしまうかもしれない。
そんな理由もあって、日本在住の欧米人女性はこの現状には触れようとしない。しかし、どうも日本人男性は「白人女性に全く興味がない」というわけではないらしい。ある人から、欧米人女性は日本でジェニファー・アニストンのような存在だそうだ。強く、自立していて、積極的で、率直な女性。欧米人女性は遠目で見て”あぁ、素敵だなぁ”と思う対象ではあるが、実際に話しかけてみようと思う日本人男性はいない。欧米人女性はただただ”違って“、ただただ”外国人“で、見た目に”デートできない人“だそうだ。
しかし、日本在住の欧米人男性はこれに当てはまらない。欧米人女性が土曜の夜を一人ぼっちで、泣きながら部屋でラーメン食べているのに対して、欧米人男性はクラブで酔っぱらって、まるで我が物顔で女とデートする。
バービー人形はケンと恋人同士になるように、恋愛でも釣り合いのとれる相手と付き合うのが普通だが、アジアの場合は違う。明らかに魅力のない欧米人男性でもいい女を捕まえられる…それがアジアなのだ。
正直に言うと、日本でラブライフを謳歌している欧米人男性がうらやましかった。

独身の白人女性が日本に住むということ
でも私は彼氏を見つけるために日本に来たわけではない。日本に来ようと思ったのは、日本語を学んでマスターしたかったからだし、アメリカとは全く違う日本の文化を学びたかったから。そうは言っても、日本に引っ越すということが恋愛をあきらめなければならないということだとは想像もしていなかった。東京での生活を楽しむのと引き換えに失うものが大きすぎたように思う。
もちろん、すべての欧米人女性が私と同じような状況にあるわけではない。シングルで日本に来て、旦那さんやフィアンセを連れてアメリカに帰る女性もいるが、それは圧倒的に少数派だ。多くの欧米人女性は独身で日本に来て、独身のままでいることのほうが一般的だ。
金曜日の夜、仕事からの帰り道、私は日本に来て9か月たったことに気が付いた。上司は半年も続けられないと言ったけど、半年以上日本にいられた自分を誇らしく思った。その日、仕事から帰って、セブンイレブンで買った巻き寿司を前にしたとき思った。
「一体何のために日本にいるんだろう?」
日本にいるときは、いつも自分は女性として魅力がない人のように感じた。男性に求められない、女ではない人のような気持ちになった。短いスカートを履いて、露出の多いトップを身につけて出かけても、一目見るだけで誰にも話しかけられなかったら、どんな女性でも自信を失ってしまうと思う。つまらなそうな、蒼白な表情で男性見つめられたら、まるで私は火星人かのような気がしてくる。
いや、そもそも他の外国人女性のように半年以内で日本を去らなかった私が間違っていたのかもしれない。
なぜなら、東京は独身者には本当に厳しいところだから。もし、あなたが欧米人女性ならね。
参照:vagabondish、写真;JoseCruz