国際結婚のリアルな苦労話といえば、外国人夫の家族との付き合い。日本よりも家族同士の結びつきが強かったり、言葉の壁からうまくコミュニケーションがとれないなど、外国人配偶者の家族との付き合い方に悩む日本人は本当に多いです。
このブログを通して、多くの海外在住妻からこの悩みの相談がよく届きます。かくいう筆者も、旦那の家族との付き合いには非常に苦労しました。実を言うと、彼らとの交流を心の底から楽しめるようになったのは、ごく最近のことです。
そこで今回は筆者の経験を振り返ってみて思う、「外国人夫の家族とうまくやっていくために必要なこと」を6つ紹介します。国際結婚の家族&親戚付き合いに悩む海外在住者の力になれたら幸いです。
語学力を上げる
まずは、語学力を上げることが先決です。海外での人間関係を構築していくには、何といってもこれが一番手っ取り早く、そして確実な方法です。筆者も昔は、旦那の家族の集まりで冗談を言い合って楽しそうにしているフランス人たちの輪に入れずにつまらない思いをしたものです。言葉がわからないと、どんな集まりに参加しても絶対に面白いものにはなりません。
家族の集まりを「退屈でつまらない時間」から、「楽しい時間」にするには言葉を理解することが必要不可欠です。ジョークを理解できるくらいになると、だんだん親戚付き合いも億劫ではなくなってきます。
自分からアクション
「親戚の集まり、行きたくないな…」と思っていると、ますますこの人間関係が嫌になってきます。しかし、行きたくない気の重いことほど、自分からアクションを起こしてなかに入っていく努力が必要ではないでしょうか。
自分から「今度うちに遊びにおいで」と誘ってみましょう。最初にアクションを起こすことで、気分を半強制的に相手を迎え入れる気持ちにもっていきます。いつも誘われていく方だと、誘われること事態が迷惑に感じてしまうようになるので、たまには自分から誘うというアクションを起こしましょう。
また、誘うまでの気にはなれないという人は、彼の家族と会った時には、自分から話しかける努力をしてみるといいです。話しかけられるのを待っているのではなく、自分から話しかけることで、相手に「あなたと仲良くなりたいと思っています」という気持ちを伝えることができます。
焦らない
母国語で話すネイティブスピーカー同士の会話に入っていくというのは、言葉でいうよりも難しいものです。特に、言語を習いたての頃は「何かしゃべらなくちゃ!」と気持ちが焦ってしまいます。
しかし、”しゃべらなくちゃいけない”という焦ってもいいことはひとつもありません。このように焦っているときというのはパニック状態と同じで、焦れば焦るほどしどろもどろになり、細かい文法や発音のミスが気になって、ますますしゃべれなくなってしまうのです。
「何かしゃべらなくちゃ!」と思ったら、一呼吸置いて「しゃべらなくてもいいから、しっかり聞いていよう」というように意識を変えましょう。そうすると、次第に心が落ち着いてきて、不意に意見を求められても、冷静に受け答えできるようになります。
適応しようと努力してますアピール
外国人と結婚して自分が相手の国に行って生活している場合、義家族の最大の懸念といえば、「あなたがしっかりとその国に適応できているか」です。外国人夫のご両親も、日本人のあなたが自分たちの国を好きになってくれて、適応できるのかどうかは心配の種だと思います。実際に、日本人妻が適応できているか否かで家族間の喧嘩になってしまったという相談もよく届きます。
今現在適応できているかどうかは問題ではなく、その気があるのかどうかを見られていると考えていいでしょう。ですので、例えば住んでいる国の歴史や文化、社会問題を調べてみたり、現地のテレビやドラマを見るなど、その国の理解を深めましょう。地域のボランティア活動に参加したり、趣味のサークルに入ってみるというのもおすすめです。こういった生活の側面を見れば、義両親も安心できるようになると思います。
日本のことばかり話さない
適応の正反対にある感情といえば、「日本に帰りたい」という思いではないでしょうか。筆者もフランスに来て2・3年はよく日本に帰りたいとホームシックになったものです。旦那の家族の集まりでも日本のことばかりを話していたような気がしますが、これもできればやめたほうがいいです。
「この子は本当は日本で暮らしたいんじゃないか」と邪推されたり、「日本ばかりを持ち上げて、ここの暮らしがそんなに気に入らないのか」と思われるなど、いいことはありません。
もちろん、私たちは日本人ですので、日本のことが話題に上がるのは当たり前なのですが、そればかりとなると、外国人の家族も嫌気がさしてきます。しかも、旦那が日本に興味があるからといって、旦那の家族全員が興味を持っているとは限りません。日本の話ばかりではなく、それ以外の話題も織り交ぜるようにしましょう。
家族との楽しい思い出を増やそう
ここまでのことができれば、あとは時間の経過に身をまかせてしまいましょう。今すぐ仲良くなれなくても、家族と過ごした楽しい思い出が増えれば、きっと関係も深まっていくはずです。「あのとき、こんなことしたね!」という会話が増えれば、自然と一体感が生まれてくるものです。
外国人家族との家族付き合いも、最初のうちは外国人のなかにポツンと自分ひとりだけが日本人という状態が苦痛ですが、楽しい思い出が増えればそんな孤独感もなくなってきます。
おわりに
とまぁ、ここまでとてもポジティブなことばかりを書きましたが、実際にはこの通りにできない、気持ちが前に進まない時もありました。それでもいいんですよ。昔を振り返ってみると、このどうにもできなかった時期が今の成長に繋がったような気がします。
ただ、今周りに適応できずに悩んでいる人に伝えたいのは、孤独なのは何もあなただけではないということ。
海外適応できないうちは、とにかく自分ばかりが”異質”で孤独なんだと思っていましたが、実際にフランス人のなかに入ってみると、みんな同じようなものだと気づかされました。
日本の芸術家、岡本太郎は言いました。
孤独であって、充実している、そういうのが人間だ。
孤独とは成長のチャンスでもあります。日本の教育学者、齋藤孝はこう言っています。
孤独の中でしか、自分自身を豊かに深めていくような濃密な時間は得られない。
孤独のなかで、自分自身を豊かに深めていきましょう。そうすればきっと、気がついたときには外国人家族との家族付き合いも苦痛ではなくなっているはずです。
写真:Señor Hans
国によっては様々な言語が話されてる所も多いですが、家庭によっては
世代が違うと話せる言語も違う場合もあるようです。
親子ならまだしも、祖父母と孫だと意思疎通に苦労する場合もあるとか。
一例として、祖父母が移民1世世代で現地の言語を習得しておらず、逆に孫は祖父母の
話す言語を習得していないので、このような事が起こるようです。
こういう家庭の出身者と結婚した場合、どうやって親族とコミュニケーションとればいいんでしょうね?
それぞれの言語を全部習得するのは、不可能ではないにしろ現実的とは言い難いですし。
あと、最近日本では藤田ニコルというチョイブサで知られるハーフタレントがいますが、本当かどうかは
怪しいですが外国人の父親とは母親を通さないと会話できないと言っていました。