「海外で生活するようになってから人生観が変わった」という人もいるのではないでしょうか。文化の違いや言葉の壁など、乗り越えなければいけない障害が多く、ストレスや孤独に悩むこともある海外生活。しかし、その分適応できたときにはそれまでとは違った人生観や世界観を抱けるようになるものです。
そこで今回は海外版ハフィントンポストで紹介されていた「4 Ways Living Abroad Changes You… Forever」を紹介します。カナダに移り住んだことをきっかけに、その後12年間様々な国に移り住んだアメリカ人が書いた記事です。海外在住者のみなさんは、共感できる部分もあるのではないでしょうか。
4 Ways Living Abroad Changes You… Forever
精一杯生きて、充実した人生を送りたい…
海外在住は、最も満足感のあるチャレンジの一つだ。自分が認識していた、過去と現在の自分を根底から変えるようなこと、それが海外生活だ。
海外生活をするとあなたの人生が変わるのは、こんな4つの理由からである。
過去の自分とは別の人格になるから
海外生活は最も奥深い仕事の一つ。
たとえ仕事を変えなくても、同じような家で生活するとしても、海外に行けば、窓の外に見える光景全てが、あなたがそれまで知っていたモノや人とは変わってくる。これがあなたに与えるインパクトは大きい。
最初のうちは、自分の変化に気がつかないかもしれない。だが、あなたが成長し、進化し、進歩する過程で気がつくはずだ。挫折に直面して、自分の力で立ち向かい、障壁を乗り越え、強く否定的な態度をとる人には言い返すなかで。そんなあなたの成長を裏付ける、心の傷があるかもしれない。
良い傷もあれば、悪い傷もあるが、それらが全て成長の証でもある。
「過去の自分でなくなる」いうのは、昔、大切だったものは今ではどうでも良くなり、昔どうでもいいと思っていたことが今では大切に思えるということ。友情の価値はパラマウント。熟知は忘れられたコンセプト。どんなことも当然ではなく、ありがたく思えるようになる。
海外生活をすることによって、「モノ」は幸せとイコールではないことを学ぶ。むしろ、自分にとっての成功は何かを探求し始める。
海外への旅であなたが学ぶのは、単に人や場所や言語や文化の違いではない。
あなたについて、学ぶのだ。
チャレンジに直面し、「こんな自分がいたのか」というあなたの姿を知る。それを乗り越え、変わった自分に驚く。世界に、びっくりさせられるのだ。
人生の大切な瞬間を逃してしまうから
ホーム(実家)に帰りたければ帰れるが、昔のように元通りというわけにはいかない。
あなたが海外で様々なアドベンチャーを猛スピードで経験している間、あなたのホームではこれまでのように時が過ぎているのだ。仕事に行き、食品の買出しをしたり、行楽に出かけたり、誕生日パーティーや結婚式をして、転職したり、引越ししたりしている。
何も変わらず昔のままのようでいて、実は人生が、生活があなた抜きで進んでいるのだ。
これは、海外生活をする大きな対価である。あなたは海外で冒険できても、これまでの友人や家族を“所有”することはできない。海外にいると、あなたのこれまでの人生に関わった人たちとの関係やイベントを逃してしまうのだ。ただただ、遠くから見つめることしかできない。
そしてある時点で、「帰りたくてももう帰れない」ということに気がつく。
元に戻ろうと帰ってみて、うまくいく人もいれば、失敗する人もいる。しかし問題は、あなたの過去の生活や周りの人間は先に進み、あなたも先に進み、ずっと離れ離れだったということ。
時間がたつにつれ、電話もあまりかけなくなり、メールもしなくなり、連絡もあまりとらなくなる。友達を失うようなことはないし、あなたの家族はいつでも家族。それでも、海外という新しいあなたの世界で、日本にいる家族や友人の重要性が減ってしまうのも確かなのだ。
これが海外在住者が直面する過酷な現実だ。顔を上げて立ち向かおう。それか、帰れるうちに帰っておこう。
あなたの世界はずっと大きくなるから
外国の地に一歩足を踏み入れた瞬間、あなたの世界は大きくなっているはずだ。
初めて見る光景、におい、音があなたの目の前で繰り広げられる。あなたが人生の障害物だと思っていたことがなくなる。「もっと知りたい」と探検の虜になってしまう。
そうすると、もう戻る道はない。
世界が大きいというのは知っていたはずだが、こんなにも大きく、こんなにも素晴らしいとは知らなかったと気がつく。するともう、あきらめられない。知らない世界をもっと知りたくなる。もっと探したくなる。
海外で生活することで、独立心が生まれ、責任感が強くなる。尊敬する心を育て、あなたの周りのものや人全てに感謝するようになる。これらの教訓はあなたのなかに残り、あなたの人格を形成していくのだ。
あなたのその行動を抱きしめてあげよう。祝賀しよう。
どんなことも可能だから
海外移住で最も大変なのは、国を去ること。もうすでに去ってしまっている海外在住のあなたは、どんなことでも可能なはずだ。
あなたはもう変わったのだから。昔の“あなた”は昔のメモリーにいる。あなたが今できることと、これまでやってきたことを振り返ろう。
こんなにも遠くまで旅をしてきた。外国語を話すし、外国の料理だって作れる。違う文化も楽しめる。現地の伝統もお祝いも理解できるし、よりオープンな人になった。親戚のよく知らない人にも近づけるようになったし、ホームの居心地の良さに笑顔で「またね」と言える自分になった。
あなたは、「あなたが海外で生活できること」を証明したのだ。生き延びたのだ。
自分で決めて、夢を追ってきた海外。最初はパンドラの箱を開けるような気持ちだったかもしれないが、今はもっと幸せで、喜びと自信に溢れる自分になれたはずだ。
やっと、あなたは自由だ。
自分の殻というコンフォートゾーンから抜け出し、日本から何万キロも離れた場所で自分の生活をつくりあげだ。本当の意味での自由だ。探検する自由。好きなものを選び出す自由。自分らしくいる自由。
あなたにはできた。
「よくやったね」と、自分の肩を叩いてあげ、満足の笑みを浮かべ、あなたがもっとも得意とすることに向かおう。
おわりに
いかがでしょうか。原文が詩的な書き方をしていたのもあり、なかなか掴みにくい文章になっていますが、わかる箇所もあるかと思います。筆者は、<「もっと知りたい」と探検の虜になってしまう。>、<何も変わらず昔のままのようでいて、実は人生が、生活があなた抜きで進んでいるのだ。>という部分が非常に共感しました。
あなたは海外生活をしてみて、自分のどんなところが変わったと思いますか。
参照:huffingtonpost、写真:Geoff Llerena
偶然このページへ遭遇しました。スイスへ来て、今はそれなりの仕事に就き、約15年になります。確かに、記載されている通りだと思います。走り続けてきた15年。仕事もプライベートも波乱万丈でしたが、得たものは多かった。先日、日本へ一時帰国しました。海外生活を頑張っているとこんなに心もすさむのかというのが分かるほど、日本は良かった。若い頃は、海外生活はかっこいいという安易な優越感が先を走っていて、日本なんてっと思っていました。しかし、海外生活始めて6、7年目。失敗を繰り返し、打たれ、また立ち上がりを繰り返し、海外で生活していくことが、どれだけ大変か本当の意味で分かってきました。自分の判断と根性だけが頼りですからね。感傷に浸ってる時間はない。就職活動だけでなく、文化の違い、食べ物の違い(これは後々大切になってきます)、言葉の違い、容姿の違い、考え方の違い、ありとあらゆるものが違う。これがストレスにならないほうがおかしい。私も莫大なストレスを抱えながら、根性だけで、前進していましたね。そして、どうやれば、この状態からいち早く抜け出せるかを考え、とにかく言葉をまずいち早く習得するっという結果に至り、ものすごい努力をしました。ネイティブ並みに話せるために。恥も何度となくかきましたよ、勿論。馬鹿にされたこともありますよ。しかしこれを超えれば、これだけで、60パーセントのストレスは減ります。同等に言いたいことが言えるというのはものすごいプラスです。とても大変な努力です、断言しますがやれば出来ます、必ず。
海外生活をしてらっしゃる皆さん、本当にお疲れ様です。海外で生き抜くって大変ですね、心を開いて話す日本の友達もあまり出来ませんよね。でも、海外生活とはこうなのだと割り切り、できる努力はすべてし、しかし自分を偽らず、自分を大切にしながら、頑張っていきましょう。あ、それから、日本食を多々作りましょう(できる範囲で)。これだけでも、結構ほっとしますよ。それでももうあかんっという時は日本へ行き、温泉でも入り息抜きしましょう!あまり、長く我慢しないことです。日本はなんといってもわたしたちの唯一の母国なのだから。
同感です。祖国という意識を持つことは人間にとって必要です。