世界では1年に数百万件の地震が発生しているが、そのほとんどは規模が小さすぎるために気づかれることはない(アメリカ地質調査所より)。
しかし、先週の木曜日と土曜日の朝に発生した熊本県の地震と、その直後のエクアドルの地震は、どちらも規模が大きく、世界から注目される災害となった。そこで今回は、今年4月の日本とエクアドルの地震について、あなたが知っておくべきポイントを5つにまとめてみた。
エクアドルと日本の地震に関連性はあるのか?
アメリカ地質調査所のPaul Caruso地球物理学者いわく、関連性があると言い切ること現段階ではできないそうだ。日曜日、彼はこのように言っている。
「エクアドルの地震から一日、日本での地震から二日しかたっていないので、現時点ではこの二つの地震に関連性があると言える具体的な研究はまだなされていません。」
「通常では、海洋を越えた地震が繋がっているとは考えません。しかし、最近では“誘発地震”の研究もされており、、巨大地震に誘発されてその震源域からかなり離れた場所でも発生することがあるとされています。」
日本とエクアドルの距離は、約1万5千キロである。
環太平洋火山帯は?
今回はどちらの地震も環太平洋火山帯で発生した。プレートの沈み込みに伴う物であるため、火山活動のほか地震活動も活発であり、観測史上における超巨大地震のほぼ全てがこの火山帯で発生している。
エクアドルと日本の地震を偶然以上のもののように思えるが、実際には巨大地震の90%はこの環太平洋火山帯で起きているのである。
エクアドルと日本の地震、規模の違いはどれくらい?
土曜の朝に熊本県で発生した地震と比較すると、エクアドルの地震の規模はその約16倍である。
エクアドルの地震はマグニチュード7.8.対する日本は7であった。これをアメリカ地質調査所独自の “Try It Yourself”で計算すると、15.848という数字が出てくる。地震計が記録した震動記録では、エクアドルの地震は6.309倍であるが、エネルギー放出からみると、約16倍大きい。
今回の地震はエクアドル史上最大?
いいえ。1906年1月31日、エクアドル沿岸とコロンビアでは、マグニチュード8.8の地震を観測した。地震に伴った津波が発生し、アメリカ地質調査所によると、死者は500~1500人であった。この地震は当初、マグニチュード8.2だと観測されていた。1942年5月14日には、マグニチュード7.8の地震が発生。今回の地震の被災地となった南エクアドルの43キロメートルが、この時の地震で大きな被害を受けた。
2016年4月16日のエクアドル地震は1987年以来の致命的な地震であり、アメリカ地質調査所によると、マグニチュード7.2の地震で死者は千人以上に上るという。
今回と同じ規模の地震はどれくらいの頻度で発生するの?
マグニチュード7.0~7.9の地震は、世界中で1年に15回発生している。
マグニチュード8以上の、より大きな地震は、年に1回程度だ。
参照:CNN