ところ変われば、「これが良し!」とされている子育ての仕方も変わります。その国では当然のことなのに、他の国の人から見れば驚くような子育て事情も珍しくありません。
そこで今回は、他の国の人が思わず感心してしまうような「世界の子育て事情」を8つご紹介します。日本もランクインされています。日本のこんな”子育て事情”が海外の人から見ると感心されるようです。
スウェーデン: 「家族休暇」が認められている国
スウェーデンでは子どもが生まれた場合や養子縁組みをした場合、480日の育児休暇をとることができます。国際的にみると、この480日という育児休暇はきわめて長いです。さらに、男女平等の観点から最低60日間は父親が休暇をとらなくてはいけないとされているそうです。この育児休暇は子どもが8歳になるまでに取得すればいいので、生まれてすぐに480日消化することも、後になって家族旅行に使うこともできます。
出産後、最初の390日では通常の80%の給与を得ることができます。さらに、これでも育児休暇が足りない両親のために、480日の育休にプラスして、勤務時間を25%まで減らせるという手当もあるそうです。
日本人の感覚からすると「ちょっとやり過ぎじゃないの?」とも思えるスウェーデンの家族休暇制度ですが、社会や周囲の子育てサポートという観点から見ると、スウェーデンは一歩進んだ取り組みをしているようです。
ドイツ: 「生きていく力」を学ぶ幼稚園
「幼稚園」はドイツで生まれたって知っていましたか?19世紀前半に活躍したドイツの幼児教育者、フリードリヒ・フレーベルが、1840年に設立した小学校に上がる前の幼児のための学校が、最初の幼稚園だと言われています。
そんなドイツの幼稚園は、絵本を読んで文字を学ぶような学習よりも、自然と触れ合うことを重視しています。ドイツには「森のようちえん(Waldkindergarten)」とよばれる合宿があり、ここで子どもたちは大人の監視のもと、森の中でテントを張って数日間寝泊りするそうです。森林の中で子どもに自活する方法を教え、子どもが感性を研ぎ澄ませ、自然との関わりを学ぶことができると好評で、日本でも少しずつ広がりつつあります。
ドイツの子どもは6歳で読み書きを学習し始めますが、文字を教えるよりも先に自然に触れさせることが重要だと考えられているようです。ドイツの若者の失業率はヨーロッパのなかで最も低いことから、このような幼児期の「自活する練習」が、ドイツ人の「生きていく力」に繋がっているのかもしれません。
日本: 4歳児でも一人で電車に乗る国
日本人からすると当たり前の光景ですが、海外から日本に来た人は、一人で電車に乗っている子どもの多さに驚きます。何と自立した子供なんだろう!と感心すると同時に、子ども一人きりにさせて危なくないの?と心配になるそうです。
確かに欧米では、子どもが小学校に上がっても10歳くらいまでは、どこに行くにも親が付き添うのが常識です。日本では子どもの送り迎えは幼稚園までですが、欧米では治安や誘拐などの懸念から、子どもがある程度大きくなるまで子どもだけで行動させることはしません。
しかし、日本でも最近は小さな子どもを狙った事件をよくニュースでよく目にするようになりました。「子どもだけで登校」という現在の慣習は将来的にはなくなっていくのかもしれません。
フランス: 「子ども第一」にならない国
フランス人は「まずは私」、日本人は「まずは子ども」と言われるように、フランスでは子どもがいる家庭でも子ども第一ではないと言われています。終始子どもと一緒にいることが「良い母親」ではないという考え方が根強く、働いていない母親でも、定期的に子どもを預け、自分のための時間をとることが良しとされています。フランスでは、子どもを預けてたまに母親遊ぶことに罪悪感を感じる必要はありません。
フランスでは、大人を中心とした社会に子どもが”合わせる”という考え方で、フランス人の子どもは小さいうちから、忍耐、礼儀、時間を守ること、食事の大切さ、を実践的に教えられます。
とはいえ、子ども連れのフランス人の親を見ていると、たまに「ちょっとそれはさすがに放ったらかしすぎじゃないの?」と思うようなことも多々あります。子どもも一人の”一個人”として扱うのは、とてもフランスらしい子育ての仕方ですが、日本人の筆者からすると、親の都合に子どもを合わせすぎているような気がします。
フィンランド: 常に世界トップクラスの学力の国
PISA(主に先進国の15歳児を対象とする学習到達度調査)では、フィンランドは科学、問題解決能力、数学、読解力の4分野において世界トップクラスの成績をおさめています。さぞかしお勉強しているのだろう…と思いきや、その逆なんです!
高校生になるまで宿題なし、学期試験もなし。授業時間数はOECD加盟34カ国の中で最も少ないそうです。それでも高い学力を維持でいるのは、国レベルで高福祉・高負担を支える公共の精神を育む教育を中心におき、『教育こそが国家の貴重な資産』とみなして大事にしてきたという背景があるからです。
フィンランドのような人口600万弱の小国が、世界でもまれな効率のいい文化国家を目指し、すでに国民の幸福度、教育レ ベル、福祉などではトップランクの国に入っており、常に世界中から注目されている国だと言えます。
ベトナム: 「オムツはずし」が早い国
ベトナムでは、歩くのさえままならない子が大半の生後9か月頃からオムツはずし&トイレトレーニングが始まります。親が口笛を吹いて赤ちゃんにトイレに行くよう促すと、赤ちゃんはママの吹く口笛に誘われてきちんと便器に座って用を足すそうです。
ベトナムの家庭では赤ちゃんが生まれたときから、ママが口笛を吹いておしっこやウンチのときを教えます。そうすると9か月になる頃には、口笛をトイレに行く合図だと認識しトイレに座って用を足すようになるそうです。オムツはずしの年齢がどんどん先延ばしになりつつある欧米では、このベトナムのやり方がユニークで素晴らしい!と注目を集め始めているようです。
アーミッシュ: 家事の手伝いが当たり前
アーミッシュ(農耕や牧畜によって自給自足生活をする宗教団体)は、「テクノロジーが人間の魂を奪う」と考えているため、電気も車も持ちません。牧畜をする彼らは当然、家事の量もとても多いです。これを当たり前のように手伝うのが、アーミッシュの子供たち。小さなうちからよく家の仕事を手伝い、一生懸命に働くことに価値をおいています。
そして彼らが楽しみにしているのは、barn raising(納屋の新築の手助けに集まった隣人たちをもてなすパーティー)です。このパーティーをする日が待ち遠しく、皿洗いや庭掃除、モップかけなど子どもたちも率先してするそうです。
モルディブ: 妊娠中から父親が子育てに参加する国
2015年のState Of The World’s Fathers reportによると、モルディブのパパの96%が妊婦診断に付き添っていることがわかりました。母親が妊娠中に、父親が積極的に子育てに参加している家庭のほうが、母親と赤ちゃんの健康状態が良くなるという研究結果もあるので、この結果がもたらす影響は計り知れません。
しかし、日本では現実的に妊娠検診に毎回付き合うというのは難しいでしょう。日本ももう少し、父親が子育てに参加しやすい社会になればいいなと思います。
まったくもって当たり前ですが、それぞれの国柄に合った子育ての方法があるということですね。その上で「日本ももう少し、父親が子育てに参加しやすい社会になればいい」というのには賛成です。実際欧州に住んで自分が経験したことなので。
ドイツは、小学校1~2年生になるまで、日本の様なお勉強はしないようです。当時7歳の親戚の親が、
彼は今書くことを学んでいると言っていました。保育園(ドイツに幼稚園はなし。母親が専業主婦でも入れます)も、演劇を観に行ったり、お友達と一緒にダンスをしたり、絵をかいたり、そういう事が殆ど。
ドイツの子どもは、家に帰ってもともかく外でよく遊びます(真冬でも!)。
ドイツは子供のいる家庭の父親の帰宅が早い!隣人は、午後三時には家族そろって遅いお昼なのか、お茶なのかを一緒にしていました。子どもは狭い庭で、思いっきりサッカーボールをけっていましたが、
そのうちフェンスが壊れると思う笑
ニュージーランドは、国の補助で職業訓練校に通う事ができます。子どもが既に三人いて、奥さんが四人目を妊娠中の方というお父さんは、働き始めがはやかったから、もっと専門的な事を勉強したいという事で、何年か休暇をとって、ポリテクに通っていました。
そういうお国柄なので、結婚や子どもを作るのが早い人もいるし、遅い人も本当それぞれ。
そして、もちろんお父さんが子どもと一緒にいるのをよく見かけますし、なにより産休中のお母さんの発言力の強い事。
イクメンではなく、パパになりたい人の選択肢が日本でも増えればいいなと思う今日この頃。