このサイトでは毎年、「世界で一番治安が悪い都市ランキング」の記事を公開している。そこで今年も、海外サイトで紹介されていた「治安の悪い10都市」の最新版を紹介しようと思う。
海外ニュースでは、サイトによってこの10都市の中身が微妙に違っているのだが、今回はメキシコの安全保障研究所(institute of Secutiry, Justice and Peace)で発表されたデータを元にしたランキングを参考にすることにした。
- このランキングでは紛争、戦争地域での殺人事件件数の統計は取れないため、紛争地域を除外して調査したものである。
- 尚、人口30万人以上の都市のみを調査対象とした。
- また、都市の暴力性、治安レベルの指標としては、人口10万人当たりの殺人事件発生件数をもとにランキングにしている。
カリ、コロンビア
コロンビアで3番目に人口が多い大都市であるカリ。あまりに犯罪が多いので、ウィキペディアに『Crime in Colombia』というページが設けられているほどである。
カリでの犯罪の多くは「マフィア戦争」を中心にしたものだ。コロンビアでの違法麻薬取引を取り締まるため、欧米政府はコロンビアに対し金銭、住居、用兵などの援助をしてきたが、いまだに反政府左翼ゲリラFARCなどの勢力は強い。街中の銃撃戦があることもしばしばで、公共ビルへの爆弾攻撃もある。殺し屋の人数は推定で1700人以上だと言われている。
写真説明:襲撃に参加した3人の男性を逮捕したコロンビア警察。
住民10万人当たりの殺人事件発生件数:64件
ケープタウン、南アフリカ共和国
ケープタウンは統計上、アフリカ大陸で最も危険な都市だ。南アフリカでもっとも人気のある観光地でありながら、同時に治安の悪い都市でもある。特に、カエリチャやニャンガなどの貧困街での犯罪率はとても高くて危険だ。ケープタウンでの犯罪の多くが、麻薬やギャング絡みのものだが、車上荒らしや侵入盗が殺人や暴力に発展するケースも多い。 ケープタウンの代表的なタウンシップであるニャンガやカエリチャ地区の殺人事件発生率は南アフリカ最高水準であり,不十分な行政サービスに対するデモや暴動等が度々発生している。
写真説明:ケープタウンとヨハネスブルクを繋ぐ高速道路N1での農家による暴動を抑える警察。
住民10万人当たりの殺人事件発生件数:66件
パルミラ、コロンビア
コロンビアでは2つ目のランクイン。人口30万人ほどの小さなこの町は、カリから目と鼻の先くらいの距離だが、暴力事件ではカリ以上に苦しめられている場所である。コロンビアでは「コロンビア革命軍(FARC)」や「国民解放軍(ELN)の衝突から、和平交渉が締結したにも関わらず、未だに安全になったとは言えない。
特に、パルミラでは儲かる太平洋側からのドラッグ輸送経路を確保しようとゲリラ同士での対立が絶えず、強盗、揺すり、誘拐、殺人、テロなどの犯罪が多発している。
写真:パルミラでの襲撃事件で押収した爆発物を警護する兵士。
住民10万人当たりの殺人事件発生件数:71件
ヴァレンシア、ベネズエラ
コロンビア以上にヤバい国と言えば、ヴェネズエラだ。トップテン都市のうち、4つはヴェネズエラが占めている。この20年間で、殺人事件は4倍に増加した。これは2011年にヴェネズエラ政府が正式な統計を公表するのを拒否して以降、悪化したとされている。ベネズエラは世界で最も国内に武器が流通している国であり、なんとその数は国民2人に1つだとされている。
ベネズエラは殺人事件発生率も酷いが、誘拐事件はウゴ・チャベス政権下の間に10倍に急増した。
ヴァレンシアの人口は130万人。ヴェネズエラのなかでも比較的裕福な街でありながら、暴力事件が後を絶たない。去年一年間のヴァレンシア内での殺人事件件数は、1000件以上である。ヴァレンシアと言えば、元ミス・ベネズエラで女優のモニカ・スピアさんと、パートナーの英国人男性が射殺された事件の都市である。スピアさんと男性は、5歳の娘の目の前で殺されたという何ともおぞましい事件だった。また、2014年には数々のミスコンで賞を獲得したGenesis Carmonaさんも、ヴァレンシアで行われていた反政府デモに参加し、射殺されている。
写真は、殺害されたモニカ・スピアさん夫妻と娘
住民10万人当たりの殺人事件発生件数:72件
ディストリト・セントラル、ホンジュラス
ヴェネズエラのカラカス同様、ホンジュラスのディストリト・セントラルはラテンアメリカで最も危険な都市である。ヴェネスエラ同様、この年でもミスコンテストに出場した美女が殺害されている。2014年、ミスワールドホンジュラス代表のマリア・ホセ・アルバラードさんと姉のソフィア・トリニダード・アルバロさんが射殺された。
世界には多くの「危険な都市」があるが、ホンジュラスの平均殺人事件発生率に近い国というのはどこを探してもあまりない。連日新聞報道では、殺人事件が伝えられており、以前より若干低下したとはいえ、厳しい治安情勢が続いている。また、ホンジュラスは「麻薬の経由地」となっており、南米から北米に密輸されるコカインの約80%はホンジュラスを経由しているといわれている。
2012年9月、コマヤグエラ地域及びセントロ地区の境界付近にある市場を一人で観光していた日本人旅行者が、二人組の強盗に頭部を銃で殴られ、パソコンや携帯電話等を盗まれるという事件も発生した。
写真は、コマヤグエラ地域のある修理屋で3人の男性が血まみれの射殺死体で発見された当時のもの(March 14, 2017.REUTERS/Jorge Cabrera)。
住民10万人当たりの殺人事件発生件数:74件
マトゥリン、ヴェネズエラ
ヴェネズエラ北部の都市マトゥリンは人口49万100人の都市で、石油産業の中心地である。マトゥリンは人や物の輸送において、複数の交通手段の接続が行われる場所であるが、その分問題を抱えている都市だ。
カリブ海やアメリカ合衆国への移動が容易であることから、マトゥリンは「ドラッグパラダイス」との呼び名もある。ヴェネスエラの非効率的で汚染された法律の取り締まりと、力を持つドラグカーテルの存在が相まって、マトゥリンは世界で5番目に危険な都市としてランクインされることになった。
このランキングの他の都市は「最も危険な都市ランキング」の常連であるが、マトゥリンに関してはニューエントリーだ。人口10万人につきの殺人事件件数は86件で、これは国際平均の9倍である。
住民10万人当たりの殺人事件発生件数:86件
アカプルコ、メキシコ
メキシコのアカプルコは、以前はアメリカ人の若者がこぞって訪れる人気観光リゾートであったが、今では「殺人の都」と呼ばれるようになり、ビーチリゾートを訪れる人の姿は珍しくなった。華やかなにぎわいは失われ、断崖絶壁から海に飛び込む伝統行事のダイバーたちの姿よりも、死体写真が新聞に取り上げられることの方が多くなってしまった。州の検察当局によれば、アカプルコでは毎日2~6人が殺害されている。
メキシコの大都市圏での暴力に関する全国規模の意識調査では、自分の街を安全でないと感じている住民は、アカプルコで88%を超え、全国で最も高い数字となった。アカプルコでは2008年~12年にかけてギャング間の抗争が急増し、外国から訪れる観光客が減り始めた。09年には、春休みを利用して同地を訪れた米国人学生は3万人だったが、2年後にはわずか500人に減少し、現在ではほとんどその姿を見かけることはなくなってしまった。
写真は、アカプルコのサントーギュスタンで、自宅近くで射殺された23歳の男性Alejandro Gallardo Perezさんの遺体を覆う様子。AP Photo/Enric Marti
住民10万人当たりの殺人事件発生件数:105件
サンサルバトル、エルサルバドル
エルサルバドルの首都、サンサルバトル。サンサルバドル市民は富裕層と貧困層の二つに分けられる。 エルサルバドルの地方都市に比べれば豊かだが、貧困は同市の最大の問題である。
30年前の内戦以前から存在する「死の部隊」により、現在も元ゲリラ兵士や、非行少年、ホームレスなど社会的に好ましくないと見られる存在が暗殺される事件がおきている。この地域で生まれた非行少年や犯罪者はアメリカ、ロサンゼルスに移り住み、ギャングを形成する。最も有名な大規模ギャングといえばマラ・サルバトルチャ(MS13)とBarrio 18 (M18)。組織はエルサルバドルを中心にグアテマラ、ホンジュラス及びその他の中央アメリカ諸国出身者などで占められている。犯罪組織としての活動は麻薬密輸、ブラックマーケットにおいての銃の不法販売、不法入国、殺人の請負、窃盗などを行い、さらには当局に対しても好戦的な活動を行っている。
サンサルバトルのなかでも最も危険な地域と言えば、ソヤパンゴだ。ここでは毎年、千人に一人の割合で殺人事件が起きている。この殺人事件発生率の高さは、ギャング同士の抗争に原因がある。
写真は、サンサルバトルで殺された工事現場従業員2人の死体を調べる警察の様子(REUTERS/Jose Cabezas)
住民10万人当たりの殺人事件発生件数:109件
サン・ペドロ・スーラ、ホンジュラス
ホンジュラス政府の発表によると2014年の殺人による死者は5,801人で、前年比630人減少した。サンペドロスーラは前年の「危険な都市ランキング」で1位だったが、今年は2位に下がったことからも、治安は少しだけ改善したと言える。しかし、それでも殺人事件発生率は西ヨーロッパ平均より100倍多い。
コルテス県内の殺人の多くはサンペドロスーラ市及び周辺地域で発生している。サンペドロスーラ市では、首都テグシガルパ市よりも犯罪組織「マラス」の活動が活発で、強盗が多発していると言われている。2013年1月、同市内をカメラで撮影しながら散策中の外国人旅行者が強盗団に襲撃され、カメラ等の所持品を奪われた後に射殺される事件や、2014年10月、カナダ人2名が銀行から大金を下ろした直後に襲われて銃撃を受け、重傷を負う事件も発生している。
写真は、サンペドロスーラの靴屋さんで死体になって発見された男性。この日は、2人の銃を持った男が18人を殺害したと報告されている。(September 7, 2010 REUTERS/Diario La Prensa/Handout)
住民10万人当たりの殺人事件発生件数:111件
カラカス、ベネズエラ
カラカスも 「危険な都市ランキング」で常に上位にランクインされる都市である。
ベネズエラは,南米で最も治安の悪い国の一つとされており,年に数回,日本人がけん銃使用の強盗被害に遭っている。2015年の犯罪発生件数(310,583件)は前年よりも約13.1%増加。政府は2013年5月から,国家警備軍(GNB)を街頭に出動させ治安対策に当たらせるなどの対策をとっているが,原油価格の低迷や経済状態の急激な悪化の影響もあって,治安の更なる悪化が懸念されいる。
そんなヴェネズエラ国内全体の凶悪事件の約20%がカラカス首都圏で発生しているのだから、このランキングで1位となるのもうなずけるだろう。大規模な貧民街がある場所では,違法なけん銃やレンタルのけん銃を使用した凶悪事件が多発。殺人事件の約80%がけん銃によるものとされており,極めて危険な状況である。また,カラカス首都圏では,2011年以降,外国人が被害に遭う誘拐事件が多発しており,今後も外国人が標的とされる可能性が高い。
カラカスの危険度は、イラク戦争や現在のバグダッドよりも危険だとする人もいる。
カラカス首都圏内及び各地域では治安の悪化が顕著であり,従来比較的安全とされてきた地域においても夜間の移動のみならず昼間でも,殺人,強盗,誘拐等の凶悪犯罪が多発しいる。スクレ市ペタレ地区には,カラカス最大の貧民街(スラム街)が広がっており、警察でも数十人規模の部隊を編成しなければ,危険で立ち入れない場所となっている。また,ひったくり,置き引き,スリ等の犯罪数も依然として高水準で推移しているが、これらの犯罪の約60%は公道上で発生している。
参照:planetdeadly.com、wikipedia、AFF通信、外務省海外旅行安全ホームページ
The 20 most dangerous cities in the world
ちなみに2014年の日本における、住民10万人当たりの殺人事件発生件数は0.31である。
ランキング (前年) | 都市名 | 国名 | 殺人事件 発生件数 | 都市人口 | 殺人事件発生率 (住民10万人) |
1 (2) | Caracas | Venezuela | 3,946 | 3,292,000 | 120 |
2 (1) | San Pedro Sula | Honduras | 885 | 797,000 | 111 |
3 (27) | San Salvador | El alvador | 1,918 | 1,767,000 | 109 |
4 (3) | Acapulco | Mexico | 903 | 862,000 | 105 |
5 (-) | Maturín | Venezuela | 505 | 584,000 | 86 |
6 (6) | Distrito Central | Honduras | 882 | 1,200,000 | 74 |
7 (50) | Valencia | Venezuela | 1,125 | 1,556,000 | 72 |
8 (11) | Palmira | Colombia | 216 | 305,000 | 71 |
9 (20) | Cape Town | South Africa | 2,451 | 3,740,000 | 66 |
10 (4) | Cali | Colombia | 1,523 | 2,370,000 | 64 |
11 (17) | Ciudad Guayana | Venezuela | 547 | 878,000 | 62 |
12 (7) | Fortaleza | Brazil | 2,422 | 3,985,000 | 61 |
13 (12) | Natal | Brazil | 921 | 1,518,000 | 61 |
14 (13) | Salvador | Brazil | 1,996 | 3,292,000 | 61 |
15 (45) | St Louis | USA | 188 | 317,000 | 59 |
16 (9) | João Pessoa | Brazil | 643 | 1,101,000 | 58 |
17 (16) | Culiacán | Mexico | 518 | 924,000 | 56 |
18 (5) | Maceió | Brazil | 564 | 1,014,000 | 56 |
19 (36) | Baltimore | USA | 343 | 624,000 | 55 |
20 (10) | Barquisimeto | Venezuela | 719 | 1,308,000 | 55 |
Data provided by research from the Mexican institute of Secutiry, Justice and Peace.
なぜ中南米は治安が悪いのか
ジョホール市はヤバかった。ショッピングモールのトイレに行くときは、誰かを外で待たせるか、二人以上で入れと言われた。体格のいい男でもバッグは道路側に出しちゃいけない、車に乗るときは膝の上にバッグを置かない(窓を叩き割ってひったくられるから)、自動車にガソリンを入れるときは鍵を抜いておく(すぐ乗り逃げされる)お店にはほぼ例外なく軽武装したセキュリティが立っていて、窓ガラスは鉄格子でガードされている。警察や病院もあてにならなくて、最近じゃシンガポール人がひき逃げされて、ジョホール市の病院で適当な対応されて結局亡くなったとか。
物価の安さはそれでもなお魅力的。全身の指圧マッサージ一時間1000円いかなかった。ご飯も安くてうまい。
ちなみにそんなすごい所に行った自分ですら、渋谷に行くのは抵抗がある。あそこは変なのがいっぱいいる。
日本でも朝鮮人街や中国人街はヤバいけどね 日本人が知らないだけで。
国別での殺人発生率、日本と香港は10万人あたりのほぼ同じで0.31,韓国と中国は倍以上。アメリカは約20倍、ロシアにいたっては約30倍。データは2017年。日本は世界で最も安全だが外国人が増えると増加するだろう。傾向として中国人とベトナム人。欧州では北欧が安全だが偏見ではないが中東系の視線の強い男は警戒するね。
スウェーデンはすでに欧州のレイプ・キャピタルと言われているけどね。メディアは実態を伝えないから幻想を抱いている日本人が多いけど。
現地のローカル新聞を読まないとわからないでしょうが全ての犯罪が報道されるわけでもないし。昔と今のスウエーデンの都市部を比べれば一目瞭然です。それがわかるのがどの都市でも中央駅。文化の異なる移民系の外国人は性的に抑圧されているので爆発するのでしょう。目がギラギラしてますからね。数年前のドイツ、ケルンで発生した難民によるドイツ人女性への集団暴行事件はその象徴。