安くて手軽で、いつでもどこでも食べられるファストフード。筆者も夕食を作るのが面倒な休みの日なんかは、簡単にファストフードで済ませたりすることがあります。最近は妊娠の影響もあり、無性にファストフードの脂っこい食べ物が食べたくなる…。
そんな現代の私たちの食事に身近になってしまったファストフードですが、この世界を調べてみると知らなかった意外な真実が多いんです。そこで今回は、意外と知られていないファーストフードの真実を10紹介します。あなたはこれらの真実をいくつ知っていますか?
世界店舗数が最も多いファストフード店は、マクドナルドではない
世界中どこの国でも食べられるファーストフードといえば、マクドナルドを思いうかべる人が多いのではないでしょうか。海外旅行先でもマクドナルドを発見することは非常に多く、それだけ店舗が普及しているような印象を受けます。
しかし、世界全体の店舗数で見ると、世界一店舗数が多いのはサンドイッチチェーンの「サブウェイ」です。サブウェイの世界店舗数は2013年1月時点で3万8374店。マクドナルドの約3万4000店を超える世界最大の飲食店です。新興国での出店攻勢が店舗網拡大の原動力になっています。日本でも首都圏や関西を中心に店舗数を拡大し、現時点で239店になっています。
「ファーストフード」という表記は間違い?
ファーストフードの定義は、『短時間で調理、あるいは注文してからすぐ食べられる手軽な食品や食事のこと』。英語の「速い」を意味する英単語の fastに由来しています。つまり、ファーストフードよりも「ファスト」フードと表記したほうが英語の発音により忠実なのです。さらに、ファーストと表記すると、「最初」を意味する英単語の first が連想されることもあるため混乱を招くと問題視されています。
そのため、日本のマスメディアでは fast を「ファスト」と発音、表記することに決めており、共同通信社をはじめとする大手通信社、日本新聞協会、NHK、日本民間放送連盟では「ファストフード」を統一表記としています。
しかしながら、日本放送協会(NHK)が2002年度に行った調査では、「ファーストフード」と言う国民が72%と、多くを占めているようです。近年は、「ファストファッション」の浸透やメディアなどの影響により、「ファストフード」と言う人が増えたとされていますが、それでもまだ「ファーストフード」の表記&発音は根強く残っているそうです。
世界で最初のファストフードハンバーガー店は「ホワイトキャッスル」
日本ではあまり知名度はありませんが、世界で最初のファストフードハンバーガー店はマクドナルドではなく、「ホワイト・キャッスル」というチェーン店です。創業は1921年で、アメリカ合衆国における同種の事業の先駆的存在とされています。ホワイトキャッスルの定番メニューといえば、「スライダー」と呼ばれる正方形に作る小ぶりのハンバーガー。1940年代まで1個5セントで販売されていました。
同社は創業から5年後にドライブスルーのシステムを考案。これにより、ファストフードはより「ファスト」になりました。日本でも1986年に、大阪府に本拠を置くサトレストランシステムズがホワイト・キャッスルと提携し、100円バーガーとして数店を出店、後に撤退しました。
日本のマクドナルドフライドポテトMサイズは、世界一高カロリー
世界の他の国でも食べられるマクドナルドのビッグマックやフライドポテト。しかし、日本、イギリス、アメリカなど、世界のどこで食べるかで、同じメニューでもカロリーにかなりの差があるようです。
例えば、マクドナルドのフライドポテトMサイズ。意外にも日本マクドナルドのポテトMサイズは、世界で最も量が多く、カロリーも高いことがわかりました(各国のマクドナルドオンラインメニュー比べ)。日本のポテトMサイズは135gで、454キロカロリー。最もヘルシーなのはイギリスで、114gでカロリーは337キロカロリーです。
これはそれぞれの国のマクドナルドが発表している数値なので、その測定方法の違いとも言えます。しかし、フランスのマクドナルドでMサイズのポテトを頼むと、確かに日本より量が少ない気がします。
この違いは、そもそもフランスではMサイズを頼む人が少なく、多くの人がその上のサイズ「マキシ・ベスト・オブ」を注文するからなのかもしれません(このサイズのポテトは日本のMサイズよりも断然多い)。日本では多くの人がMサイズを注文するので、日本人一人分にちょうどいいサイズが売られており、反対に欧米では一番大きいサイズを注文する人が大半なのではないか?と筆者は思います。
日本で最もハンバーガーを食べているのは、愛知県民
日本一ハンバーガーが好きな県民は、愛知県民です。各都道府県民1人が1年間に何個のハンバーガーを食べているのか、都道府県のハンバーガーの消費量ランキング(2016年)を見ると、トップは愛知県で19.1個となっています。2位は高知県で12.7個、3位は香川県で10.6です。
ちなみに全国平均は7.0個。つまり、日本人は平均して約2か月に一回ファストフードのハンバーガーを食べているという計算になります。逆に、最下位は長崎県で、年間2.5個となっており、トップの愛知県に比べて、8分の1程度の水準となっています。
所得が低い人ほどファストフードを消費するわけではない
ファストフードといえば、値段が安いことが人気の秘密であり、エンゲル係数が高かった時代に「安価」であったことが最大の武器となって広まったものです。よって、ファストフード店の最大の顧客は「所得の低い層」だと思う人が多いのではないでしょうか。
しかし、これは実際には違います。ミシガン大学のZagorskyさんとPatricia K. Smithさんが40-50代のアメリカ人8000人を対象に行った調査によると(2008年、2010年、2012年調査)、収入の高さとファーストフード消費量に相関性はないことがわかりました。調査では8000人の被験者の所得レベルを10段階に分け、週に何回ファストフードを食べたかを調べました。
これによると、最も所得が低いグループと、最も所得が高いグループはほぼ同頻度ファストフードを消費していることがわかりました。最高所得グループと最低所得グループの両方に、「先週ファストフードを食べましたか?」と質問したところ、最低所得グループのほうは最高所得グループより5%多く消費しているにとどまりました。さらに、「先週何回ファストフードを食べたか?」と聞くと、最低所得グループのほうは最高所得グループより0.5ポイント多いだけでした。
この調査で分かったのは、最高所得グループと最低所得グループではファストフードの消費に違いはないということ。そして、最もファストフードを消費しているのは「中産階級層」、特に下位中産階級だと言うことです。週に一度ファストフードを食べると答えた年収75,000ドル以上の階級は51%であるのに対し、同頻度食べると答えた年収20,000ドル以下の階級は39%でした。
ファストフードは寿命を縮める
ファストフードは体に悪いというイメージがありますが、実際にやはり食べ続けると体に毒です。脂質と塩分の摂りすぎは深刻な健康被害を招きます。
ある調査によると、一週間に一回ファストフードを食べる人は心臓病で亡くなる確率が20%上昇すると言われています。さらに、1週間に4回以上食べる人はその確率が80%近くまで上がるそうです。
さらに、ケンブリッジ大学の生物統計学者David Spiegelhalterによると、ランチにハンバーガーを食べるという習慣を続けると、一日に寿命を30分縮めるということもわかりました。日本人の平均ファストフード消費量は約2か月に1回くらいなので、これくらいのペースで食べるのなら問題はないと思いますが、定期的に食べてしまう人や習慣になってしまっている人は注意したほうが良さそうです。
日本のハンバーガーフランチャイズ店シェア第2位は、「モスバーガー」
日本で大人気のハンバーガーショップといえば、やはりモスバーガー。日本人の好みにあったハンバーガーを提供することを掲げた日本発祥のハンバーガーチェーン店です。日本のハンバーガーフランチャイズ店でのシェアは、日本マクドナルドに次ぎ第2位。
創業以前から低価格が売りであるマクドナルドとの差別化を考えていたモスバーガーは、高価格、高品質という高級路線を今日まで歩んできました。1987年にはパンの代わりに米をベースにしたライスバーガーが発売され、これは後に農林水産省から表彰されました。2015年現在、モスバーガーはアジアを中心に8カ国・地域に海外展開しています。
商品開発の際、櫻田前社長は試作品の新開発メニューを必ず満腹の状態で試食するというポリシーがあったそうです。これは「満腹の状態で食べても美味しいと感じられる商品こそが本当に美味しい食べ物である」というこだわりから。
確かに、マクドナルドやバーガーキングなどのハンバーガーは食べ終わった後に胃がむかついたり、食べ過ぎて胸やけを起こすことがありますが、モスバーガーは食べ終わった後の感覚が”重くない”し、罪悪感もあまりないです。健康食思考が高まる先進国で今後、モスバーガーのようなヘルシーなハンバーガーチェーン店が生れたら、人気になるかもしれません。
アメリカ人の年間ハンバーガー消費量は日本人の20倍以上
米国で発行されているメンズ・ヘルス誌によれば、年間約400億個のバーガーがアメリカ国内で消費されているそうです。じつに、1人当たり年間150個を食している計算です。これは年間7個の日本人の消費量の20倍以上です。
とはいえ、最近の健康志向からアメリカ人のハンバーガー離れが深刻化しているそうです。「月刊食堂」2014年1月号によれば、米国におけるハンバーガーの売上は2010年がピークで、市場規模は93億ドル。しかし、2013年には86億ドルまで減少しています。同時にこの国民食に対して愛着度も下がっているというから驚きです。
筆者の友人で日本に留学に来ていたアメリカ人はほとんどが毎週マクドナルドに通っていたので、「本当にアメリカ人はハンバーガー好きなんだな」と妙に感心したことがありますが、最近はこの傾向もなくなってきているということでしょうか…。
世界初のフランチャイズは、KFCではない
世界初のフランチャイズはKFCと言われていますが、実際にフランチャイズというシステムを構想し実現したのはケンタッキーではありません。世界で最初にフランチャイザーとして成功したのは意外にも、アメリカ合衆国の清涼飲料水ブランド「A&Wルートビア」だとされています。
1924年、フランチャイズオーナーはA&Wブランドやロゴを明記したコーラシロップを販売することが許されました。これが次第に拡大していき、1933年までにはA&Wフランチャイズアウトレットは170店舗にまで広がりました。これが、世界で最初に”フランチャイズ”のビジネスモデルを成功させた例です。
さらに、アメリカのホテル&レストランチェーン「Howard Johnson’s」はこのモデルをさらに発展させます。世界恐慌がひと段落したころの1932年、マサチューセッツ州オーリアンズにHoward Johnson’sのレストラン2号店を開きました。この2号店は会社が保有していたものではなく、世界で初めてフランチャイズされた店舗だと言われています。Howard Johnson’sの商号・商標などを使用する権利、商品を提供する権利、営業上のノウハウなどを提供し、ロイヤリティを受け取るというビジネスモデルが確立しました。
参照サイト:
slate.com
everydayhealth.com
creditdonkey.com
en.wikipedia.org
なぜあなたがファーストフードと表記?
なぜだと思いますか?
ファストフードの定義って何だろ?日本の江戸前寿司や蕎麦も出来た経緯からするとファストフードに分類されるような?
そうみたいですよ!海外のサイトでは、「日本は寿司もファーストフード」だと記載されていました。
しかし、ここでは一般に「ファーストフード」と聞いてイメージする「ジャンクフード」をメインに記事にしました。
寿司もファーストフード→やっぱりそうですか。なんか海外で寿司=ヘルシーといった風潮があるような気がして、そいつもやっぱり脂肪と糖…と内心ツッコんでたんですよね。
ファストフードを食べ続けることが健康に問題を及ぼすというより食べる量を決めてバランスの良いメニューの組合せにすることで賢くファストフードを利用すれば良いということかな、とか思っています。ハンバーガー+ポテトs+サラダで飲み物をお茶にするとか。
ファーストフードは、調整糖・トランス脂・添加剤以外は深刻なものがない気がしますが、甘いでしょうか?
まあ逆に言えば、健康食と思われているようなもの、例えば出来合いのタケノコの総菜などに、この3つが使われていれば、ファーストフード同様の食い物になってしまうんでしょうけど。Aはだめ、とレッテル張りするだけじゃなく、トランス脂肪酸の配合率0.2% のように、理系思考でいくべきです。
おそらくコンビニ総菜の野菜炒めより、添加物のない手作りの、高級志向のハンバーガーのほうが健康的な食べ物でしょう。
リリー様のコメントの絶妙さに吹き出してしまいました。
上手い!って。
ファストフードを常食にするのは、もちろん健康に悪いのですが、たまに食べる程度なら、
何ら問題はないのです。お米や、味噌汁、水や酸素だって多くとり過ぎると体に危険です。
日本の食パンや、ケーキ類にはEUやアメリカでは危険性の認識が広まっている
トランス脂肪酸についても、またまだ日本では、摂取の拒否の選択肢が非常に少ないです。
サブウェイには、各種様々な添加物が含まれていますし、食の健康に細かいドイツ人は、
よく話題にしています。
私がここで言いたいのは、決して欧米がすぐれているわけでなく(外交や貿易面でいろいろブラックな面は、
欧米にも沢山あるので)日本において認知は進んでいても、高所得の人以外、安全な食を選べる選択肢が与えられていないという事と、情報の公開性の不透明さについてなんです。
日本の食育においては、命の大切さを教える事や、栄養学の情報を子どもたちに伝えるなど、
世界においても先進的です。
そして、地産地消は輸送コストや輸送に伴うCO2排出の減少においても、効果的だと思います。
特に英語圏の公立校の恐ろしい給食に比べると、日本の給食ははるかにバラエティに富んだ物が多いし
、親が持たせるランチがね、、、汗(通った方、現地でお子さんを公立校に通わせた方は、よくご存じだと思います)。