ホームジャパンあなたもやってない?外国人に対して失礼な行動をする日本人の特徴

あなたもやってない?外国人に対して失礼な行動をする日本人の特徴

日本の法務省入国管理局発表の「平成28年末現在における在留外国人数について(確定値)」によると、日本に中長期に在留または永住している外国人(外国籍を有する人)の数は238万2822人。前年末に比べて15万633人の増加で、過去最高となった。

以前にもまして、さらに外国人が増える日本。我々日本人の外国人への対応はこれまで通りでいいのだろうか。他の先進国に比べて移民の少ない日本では、日本人以外の人と話す機会も比較的少ない。それゆえに、知らず知らずのうちに失礼な態度をとっているかもしれない。

そこで今回は日本在住のニュージーランド人、マチューさんが日本人向けに書いた「日本での外国人への話し方」という記事を参考に、在住外国人に対して失礼な行動をする日本人の特徴を紹介しようと思う。あなたは彼のアドバイスをどう思うだろうか。

 

How to talk to foreigners in Japan

日本人のなかには外国人とうまく話せない人もいる。彼らは語学力が低いから話せないわけではない。「話し方」が問題なのではなく、彼らが選ぶ「話題」に問題があるのだ。そこで、日本人が外国人に言わないほうがいいことと、逆に外国人に言うべきことを記してみようと思う。この通りにできれば、外国人ともっと仲良くなれるはずだ。

その前に、前提として以下の3つを明記しておきたい。

  1. これは日本特有の問題ではない。どの国の人であっても、外国人とうまくコミュニケーションをとれるように学ぶ必要がある。
  2. これは日本人はこういう人たちで、こんな思考を持っていると決めつけているわけではない。日本人がどのように外国人と接するかを述べたものである。時として、良かれと思ってやったことが、相手に悪い印象を与えることがある。
  3. この記事は、「一般化しすぎ」と認識しておいてほしい。例外はもちろんあるが、これらは重要なポイントである。

アイコンタクトをしない

外国人があなたに話しかけてきたときは(英語であれ日本語であれ)、相手の目を見て話すようにしたほうがいい。じぃーっと見つめる必要はないが、彼らに話しかけていることがわかるようにするべきだ。

簡単なことのように思えるが、これができない人が意外と多い。

例えば、日本で奥さんと買い物に行ったとき。僕の奥さんは日系ブラジル人(見た目は完全に日本人)なのだが、僕が店員に質問をしても、ほとんどの場合、店員は僕の方を見てくれない。僕が日本語で質問しても、奥さんの方ばかり見て答えてくる。

このビデオがいい例だ。

これは日本では本当によくある。日本人はアジア人に話しかける方を好むようで、これには色々な理由があるらしい。しかし、相手の顔を見て話し、無視をしないと言うのはコミュニケーションの基本だ。このような態度は非常に失礼である。特に、それなりの日本語を話す外国人に対しては無視しないでほしい。僕らのような外国人は、”努力して”日本語を習得しているのだから。

まずは英語で話しかける

外国人には常に、日本語で話しかけよう。

あなたは日本にいて、日本人なんだから、日本語で話しかければいいのだ。確かに日本にいる多くの外国人は日本語が上手とは言えないが、あなたが助け舟を出し続けていれば、彼らはずっと学ばないだろう。それに、彼らが日本語を話せるかどうかは話しかけてみればすぐにわかるはずだ。

何をするにも前提として、外国人はみんな英語を話すと決めてかかるのはやめたほうがいい。僕は日本にたくさんの外国籍の友達がいるが、英語圏の人はその4分の一だ。残りはポルトガル語、スペイン語、イタリア語、ロシア語、ドイツ語、フランス語、スウェーデン語、オランダ語、アラブ語、ウルドゥー語、中国語、韓国語などを母国語とする人たちだ。彼らは日本で日本人に、まず英語で話しかけられると傷つくらしい。彼らはみな、日本語が上手いからだ。

想像してみてほしい。あなたが日本ではない海外で生活して、そこで毎日、中国人や韓国人、ベトナム人に間違われたらどんな気がするだろうか。きっとイラッとするだろう。

日本人にとって英語が難しいように、日本語は英語圏の人にとって難しいのである。

だから日本で外国人に会ったら、常に日本語で話しかけるべきであろう。日本在住外国人の多くは日本語を学んでいるのだから。

それと、文字を書くときはローマ字で書かないでください!読みにくいです。私たちは読むことだってできるんです。

外国人だからといって日本語が話せず、英語を話すものだと決めつけるのは、失礼だ。それに日本語はそこまで難しい言語ではない。外国人には難しすぎるだろうと決めつけるのは、優越感を意識しながらわざと親切にするようなものだ。日本語は日本人にとっての英語と同じくらい難しい。

外国人とうまく会話をスタートするには、まず出身国を聞いて、母国語は何かを尋ねてみるといい。彼らが英語圏の人じゃない場合は、日本語で話しかけるようにしてほしい。

ボディーランゲージが大げさ

言葉でのコミュニケーションが難しい場合は、ジェスチャーを使うこと。しかし、外国人と話す時は、わざとらしく大きなジェスチャーにしないこと。バカにしているように見えて、失礼だ。いちいち指をささなくてもいいし、数字を指で示さなくてもわかる。もし外国人が少し日本語を話すのなら、言葉だけでどうにかしてほしい。言葉だけでのコミュニケーションが本当に難しい場合だけ、ジェスチャーに頼ってほしい。ボディーランゲージは最終手段であるべきだ。

外国人に言わないほうがいいことを言っちゃう

日本在住外国人は、日本人といつも同じ会話をしているような気になる。それに外国人への質問のなかには失礼なものもあるし、あなたを無知な人に見せるものもある。よって、以下のようなことは外国人に言わないほうがいいだろう。

「君の国にも四季はあるの?」
熱帯地方を除いて、ほとんどの国で四季がある。四季のない国を探すほうが難しいだろう。だから、君の国にも四季があるかと訊くのは、「あなたの国には空気がある?」と聞くようなものである。

「日本人は四季が好きだからね。」
日本人のなかには日本の芸術や文化は四季に深く影響されていると言う人もいる。このように考え、日本の四季のおかげで日本文化は素晴らしいのだと。こういう人はヴィヴァルディの”四季”を聴いたことがないのだろうか。確かに日本人にとって四季は素晴らしく重要なものだろうが、あまりにも同じことを毎日聞くので辟易する。何か他の話題はないのだろうか。

「お箸使える?」
○○できる?系の質問はどれもウザい。箸使える?正座できる?平仮名&漢字は読める?などなど。50年くらい前なら、お箸を使えない欧米人はたくさんいただろうが、現在はそうではない。外国人がお箸を使えることに驚いたリアクションをされると、もう最悪だ。「わぁ!お箸使うのうまいね!」という褒め言葉は、「外国人には難しすぎるだろう」という前提があるような気がして不愉快だ。

「納豆/寿司/刺身は食べられる?」
これは”Do you like…?” で聞いたほうがいい。

「日本はとても小さい国だからね」
日本は人口でいえば世界10位だし、世界第三位の経済大国だ。面積でも世界第65位で、ウクライナ、フランス、スペインを除く、全てのヨーロッパの国より大きい。日本は世界の75%の国よりも大きいのだ。

「日本は独特だから」
世界の他の国は独特じゃないの?

「日本は島国だから」
日本以外にも島国はたくさんある。確かに鎖国時代で閉鎖的だった時もあるが、それはもう大昔の話。日本はそれ以降、多くの国と外交してきたはずだ。
それと、英語で「 someone has an “island mentality“」というのはあまり良くない。これは、「心が狭く、無知」という意味になる。日本人は”アイランドメンタリティー”があると言って、外国人に日本人の間違ったイメージを持たれないようにしよう。

「日本人は農耕民族で、欧米人は狩猟民族だ」
これは日本がなぜ集団主義で、欧米が個人主義なのかを説明するときに用いられる。これが本当かどうかは別にして、こういう言われ方をすると、「野蛮な欧米人は洞窟に住んでいて、私たち日本人は米を作って平和に暮らしていた」というように見下されているような気がする。外国人は侮辱として受け止めるだろう。

「血液型なに?」
吸血鬼?これは外国人からするとかなり奇妙な質問だ。「星座はなに?」と聞いたほうが欧米人にはなじみ深いだろう。

「日本人は無宗教だから」
これは外国人が日本でよく聞く言葉だ。しかし、これには2つ問題点がある。
一つは、日本人のなかには、外国人は毎週日曜日に教会に行って、寝る前にお祈りするものだと信じている人がいるという点。確かにそういう人もいるが、みんながみんなそんなに信仰深いわけではない。外国人のなかには宗教を持たない人ももちろんいる。
二つ目は、これは僕には理由がよくわからないのだが、「日本人は宗教的なことをしない」と思っている人が多い点だ。しかし、実際には初詣やお盆、神社でお守りを買ったりと、それなりに信仰していて無宗教ではない。

「日本語は難しいでしょ。日本人でも正しく日本語を話すのは難しいんだから。」
日本人の多くが日本語は難しい言語だと思っている。確かに日本語は難しい点もあるが、それは他の言語も同じこと。日本語には簡単な部分もあるし、英語圏の人だって英語を正しく話すのは難しい。外国人が日本語を話せると言うのがそんなに信じられないのだろうか。

「アメリカでは~する?」
僕はニュージーランド出身です!それなのに、日本人はアメリカの質問ばかりしてくる。全ての欧米人はアメリカ人ってわけじゃないんだから。それに僕よりも日本人のほうがよほどアメリカのこと知ってると思うよ!

「いつあなたの国に帰るの?」
英語で”your country”というと、少し冷たく聞こえる。「あなたの国の名前なんか知らないし、どうでもいいわ」というメッセージを送ってしまうことになりかねない。きちんと国名を使ってあげるべきだ。もし出身国を知らないなら、まずそれを聞くことから始めよう。この質問は、外国人からすると歓迎されてない感じがして、とても冷たい印象だ。

僕は日本で生活して長い。これまで本当にたくさんの日本人と、英語&日本語で話してきた。ほとんどの日本人はとても親切で礼儀正しい。しかし、日本人は外国人とのコミュニケーションとなると、失敗することが時々ある。これは日本人が不親切だからではなく、外国人のことをよく知らないからだ。

 

おわりに

マチューさんの文章を読んでいると、「外国人だと思って馬鹿にしやがって!」という怒りがあるように感じた。確かに彼の指摘するように、さも日本が世界の中心かのような「井の中の蛙」のような発言にはイラッとするだろうし、必要以上に褒められると良い気がしないだろう。

しかし、マチューさんも日本という国を選んで日本に住んでいるのだから、そういった日本人の国民性をもう少し理解してほしいものだと筆者は思う。基本的に相手が誰であれコミュニケーションにおいては、「何を言ったか」よりも「なぜそれを言ったのか」の動機づけの部分のほうが大切だと思うからだ。動機づけに着目してみると、日本人のこれらの発言には悪気がないので「しょうがないなぁ」で流してあげるくらいの寛大さが、在住外国人にも必要だと思う。

ただ、これから日本にいる外国人の数が増えれば、こういった在住外国人の悩みも次第になくなっていくだろう。

参照 https://poligo.com/en/articles/speaking/how-talk-foreigners-japan

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