ホームつきあいカップル「恋愛大国フランスの男は信用できない?」への回答

「恋愛大国フランスの男は信用できない?」への回答

このブログを通して読者の方から、よくこういった相談を受ける。

「私はフランス人に恋をしたのですが、いまいち彼の言うことが信用できません。アムール気質のフランス人男性なので、誰にでも私と同じようなことを言っているのではないかと疑ってしまいます・・・。」

「留学先で知り合ったフランス人男性から毎日電話&メールが来ます。私には彼氏がいるということを伝えているにも関わらず、相手はお構いなしです。おちょくられているような気がして、どこまで信じていいものかわかりません・・・。」

 

フランス人男性の猛烈なアピールに戸惑い、相談を持ちかけてくる日本人女性である。

フランス人男性は信用できるか?

答えはYESであり、NOである。

YESの要因として、まずはこちらの統計を見てほしい。

性行動世界比較

この統計からわかるように、フランスは男女とも「過去1年間に週2回以上セックスした人」の比率が5割以上と最も高い。他方、フランスはパートナーの多数化の指標「過去1年間に5人以上の相手と性向をもった者」の比率は最も低く、フランス人は配偶者や恋人など決まったパートナーとのセックス回数が多い点が特徴となっている。

 

さらにこちらのグラフをみてほしい。

異性関係の国際比較

このグラフから、男性は日本に次いで、また女性は調査5カ国の中で最も異性との交際なしの比率が高く、一般的なイメージとは反対である。前の統計からも、性パートナーの多数化もフランスの場合は低い程度に止まっており、当グラフと整合的である。

 

フランスというとフランス映画などから恋愛のさかんな国というイメージがあるが、このグラフを見る限り奔放な恋愛の国というイメージとは異なっている。フランス人男性は相手をとっかえひっかえとするいうよりも、1人の相手と長く交際する傾向にあるようである。

 

しかし、「フランス人男性と日本人女性」のおつきあいとなると話は別である。

その理由はどこから来るものなのか?まずはフランス人の恋愛観を歴史・文学の面から探っていこうと思う。

現在のフランス恋愛文化の象徴は、17世紀から18世紀にかけての宮廷社会から生まれた。宮廷では、恋愛は日常茶飯事であり、大きな要素として公認されていた。この文化をリードしていたのが既婚の貴婦人たちである。彼女たちは、地方の領地に夫を残して宮廷近くに館を構え、夫以外の貴族男性と恋に落ちていった・・・これがフランスでの恋愛の始まりである。注目したいのは、「既婚貴婦人と貴族男性」という不倫の関係から恋愛が生まれたという点である。

また、中央大学文学科仏文学専攻の斉木眞一教授はこう語っている。

フランスの恋愛小説を読むと、昔から男性が女性に高い贈り物をするという話が多い。「自分はこれだけ高い贈り物ができる」と張り合う男同士の競争という色合いが強く、19世紀のフランスでは特に多い話。18世紀末のフランス革命、産業革命を経てブルジョア社会が形成される過程です。色々な形でお金を儲けた人がそれをどう使うか。まず考えたのは、女性に使うこと。何の見返りもない使い方ですが、ただのお金持ちだと何となく肩身が狭い。カトリックゆえ、お金は卑しいものという考え方もある。19世紀、社会の実権を握ったブルジョアたちは、文化的には革命前の宮廷貴族をまねました。貴族文化とは何かというと、投資ではなく浪費。そして、女に使うのが一番素晴らしい。古参のブランドはこのころ誕生しています。(中略)フランスの小説には昔から、経済力や年齢に格差があるカップルの話がよくあります。年上の女性が若い男性を養っている形の話も少なくない。

これらからわかることは、フランスの恋愛は常に女性が主導権を握る女性優位の恋愛であったということである。男性があの手この手で女性を手に入れようとする・・・。現代でもフランス人男性が気に入った女性に花を送ったり、ポエムをあげたりするのはこういったフランスの恋愛文化からきているものなのかもしれない。

大奥反対に日本の歴史においては、男女の地位における価値観が「女は男のために存在する、というこの社会の基本概念」から来て、恋愛関係の中でも、「選ぶのは、もちろん男の側であり、女は選ばれる側であるに過ぎない」と考えられてきた。また西欧では古代から単婚制であるのに対して、日本では江戸時代まで一夫多妻制が続いていた。この点は先ほどの統計で「フランス人は配偶者や恋人など決まったパートナーとのセックス回数が多い」という点に繋がっており、宮殿時代のフランス人の恋愛観がベースとなり、現在の文化を作り上げてきたと考えられる。

また、フランスの恋愛の歴史から導かされる結論として、フランス人男性は古来より手の届かない高嶺の花である女性に恋をする、またはその願望が強い傾向にあるということである。身分相応の相手ではなく、自分よりも身分が高い相手に恋をすることが美徳とされてきたのだ。

誘惑するフランス人

この傾向は現在のフランス人男性が好む女性のタイプにも影響している。

フランス人男性は何でも迎合する純粋で素直な女性よりも、しっかりと自分の意見を持った女性を好む。会話においては受け身な聞き上手よりも積極的に会話を膨らますことのできる頭のキレや豊富な知識をもつ女性を求めており、皮肉屋でウィットに富んだフランス人の会話が通じない頭の悪い人間を嫌う傾向にある。

つまり言い換えれば、何でも受身で言いくるめやすい女性より扱いづらく気が強い女性を好むということである。

とにかく気が強くて手に負えないフランス人女性の特徴はここに起因するのもしれない。こういったフランス人女性に囲まれて育った男性にとって日本人女性はどう写るのか?

日本人女性といえば聞き上手で周りに細かい気遣いができ、自己をあまり主張せず、むしろ男性を立てる点に優れている。しかしこの良い点がフランス人男性にとって「扱いやすい」と判断されてしまう原因でもある。甘い言葉に弱く、ましてやお花やポエムなどのアプローチに慣れておらず、はっきりとNOと言えない日本人女性が彼らにとって簡単だと思われてしまうのも無理のない話である。

フランス人男性を信じてもいいのか?と質問する女性にはまず、フランス人女性はどういう女性が多いのか?また、日本人女性は海外ではどのように思われているのか?を知る必要があるように思う。

フランス人と結婚した中村江里子さんしかし近年、フランス人男性と日本人女性のカップルが増えてきているのも事実である。経済・文化のグローバル化とともに日本通のフランス人も増えてきた。そうなると当然、日本人好きなフランス人というのが生まれる。彼らの特徴は、一般のフランス人男性に比べると“ソフト”な印象を持ち、エゴイストでヒステリックなフランス女を嫌う、または彼女たちに相手にされないタイプが多いらしい。日仏カップルのフランス人男性が硬派なフランス人らしくなく、礼儀正しく、話をすると真面目でやさしく、日本人っぽい印象を持つのはこういった背景からくるものなのかもしれない。

「フランス人男性は信用できるか?」

その答えはYESであり、NOである。

文化の違いはあれど、相手がどういった人間なのかを見極める必要がある点は、相手が日本人の場合と何ら変わりはない。

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