ホーム海外事情外国文化世界では様々な人がいろんなゲテモノを食べている。

世界では様々な人がいろんなゲテモノを食べている。

食材として捕獲!フランスのスーパーの鶏肉の隣に陳列されているもの…。それは、うさぎである。フランス人はジビエ(gibier)と呼ばれる狩猟によって、食材として捕獲された野生の鳥獣を食べる習慣がある。実際には、家庭でジビエを食べることは稀である(大半が牛、豚、鶏である)が、フランスのスーパーにもレシピ本にも、料理番組にも登場してくるのが、このジビエ。うさぎの他にも、キジ、鳩、アヒル、鹿、イノシシなどがある。

みなさんは“うさぎ”と聞いて、何を思い浮かべるだろうか?

まんまるお目目に、ぷっくりとしたお鼻、触るともこもことした体の持ち主、うさぎ。
小学生がみんなでかわいがる、飼育小屋のアイドル、うさぎ。
構ってもらえず、さみしいと死んでしまう生き物、うさぎ。
ミッフィー、ピーターラビット、マイメロディー、ミスバニー、セーラームーン、うさぎ。

こんな愛らしい動物のイメージがあるので、スーパーで食肉っぽく無機質にパック詰めされたうさぎを見るたび、何ともかわいそうな気分になってしまい、とても調理しようという気にはなれない。

フランス人に、「何でフランス人はうさぎとか、鳩とか食べるの?」と聞いてみると、逆に質問される。「むしろ、何で食べないのか?」と。

所変われば、食べるものも変わる。世界では様々な人がいろんなゲテモノ?を食べているのだ。

ジビエの部位-韓国では、犬を食べる。
-シンガポールでは、蛙を食べる。
-カンボジアでは、蜘蛛を食べる。
-タイ、インドネシア、オーストラリアでは、イモムシを食べる。
-パラオ諸島では、コウモリを食べる。
-ペルーでは、クイ(ねずみ)を食べる。
-モロッコでは、ラクダを食べる。
-フィンランドでは、セイウチを食べる。
-ウガンダでは、バッタを食べる。
-アフリカ大陸のグアテマラでは、イグアナを食べる。
-ベトナムでは、ヘビを食べる。
-中国では、アリを食べる。

ウィキペディアによると、“ゲテモノ”の定義は、「一般の価値観から外れた珍奇な、あるいはそれら価値観から受け入れ難いもの」である。しかし、この“一般の価値観”というのは、何とも曖昧なものだ。つまり、日本人が当たり前に食べるイクラや鯨、馬刺しやイナゴなどもある地域の人たちから見ればゲテモノと見なされるわけで、単に他国の食文化の違いを挙げたものに過ぎない。かわいいうさぎを食べるフランス人もまた然りである。

世界ではいろんな人がいろんなものを食べている。上記に挙げた国の人たちに「何でそんなもの食べるの?」と聞いてみたら、案外みんな同じ答えが返ってくるのかもしれない。

「むしろ、何で食べないのか?」、と。

写真:Clay Bitner

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