日本で作られた英語風の日本語である和製英語。私たち日本人が日常よく使う和製英語ですが、英語圏の外国人と話をするときには注意しなくてはなりません。なかには、「え?これも和製英語だったの?」と驚いてしまうものもいくつかあります。ネイティブスピーカーの外国人たちは、しばしば私たちの話すカタカタ英語に混乱してしまうようです。そこで今回は、日本人が話す和製英語を聞いたとき、外国人は何をイメージするのか?探ってみようと思います。英語本来の意味とは違う日本人がよく使う和製英語を10紹介します。
1. Ice (アイス)
暑い夏の日に、「アイスが食べたーい!(I want to eat an ice!)」と言ったら、外国人はあなたのためにコンビニで氷を買って来るかもしれません。外国人相手と話すときには、「アイス“クリーム”」までちゃんと付けて言いましょう。
和製英語: Ice(アイス)
英語: Ice Cream(アイスクリーム)
2. Pants (パンツ)
外国人に「素敵なパンツですね!(I like your pants)」と言われても驚かないでくださいね。あなたの履いているズボンを褒められただけです。日本語のパンツは英語で男女を問わず「underwear」と言います。アメリカでは女性用・女児用のものを特に「panties」とも呼びます。日本では1970年代までは女性の下着を指す言葉として「パンティー」が一般的でしたが、1980年代後半ぐらいから男女・年齢の区別なく使われる「パンツ」が広く用いられるようになりました。昔の方が英語の呼び方としては正しかったというのは意外ですね。
和製英語: Pants(パンツ)
英語: Underwear, Panties(アンダーウェア、パンティー)
3. Smart (スマート)
英語で Smart(スマート)と言うと、「頭のいい、賢い、賢明な」という意味になります。外見的なことではなく、内面的な性格のことを指します。痩せててスタイルの良い外国人に、「You are smart!」と言っても意味が通じません。正しく相手に伝えたいときは、このような単語を使ってみましょう↓。
和製英語: Smart(スマート)
英語: Slender, Slim, Stylish(スレンダー、スリム、スタイリッシュ)
4. Cunning (カンニング)
試験のとき、隠し持ったメモや他人の答案を見るなどして答案を作成する不正行為を指す「カンニング」。その語源となったのは英語の”cunning”は、「ずる賢い」という意味になります。正しくはCheating(チーティング)と言います。
和製英語: Cunning(カンニング)
英語: Cheating(チーティング)
5. Snack (スナック)
英語でスナックと言うと、外国人はスナック菓子のことを連想します。「スナックに行こう!」と誘われた外国人は、スナック菓子を食べる所に連れて行かれると想像するかもしれません。スナックバーは事前に説明してあげましょう。SNACK in japan is a “social bar” where people go and hang out and hit on each otherとか、SNACK in japan is a kind of hostess bar, an alcohol-serving bar that employs female staffと説明するといいでしょう。
和製英語: Snack(スナック)
英語: Social Bar(ソーシャルバー)
6. Service (サービス)
外国人がサービスと言う言葉を聞くと、レストランでウェイターがする給仕を連想するそうです。しかし日本語のサービスの意味はとても広く、相手のために気を配って尽くすことを全て“サービス”と呼びます。「家庭サービス」や「サービス精神」などを英語に訳すときは“Service”という単語をそのまま使わないように注意しましょう。また品物を売るとき、客の便宜を図ったり値引きや景品をつけたりすることも「サービス」と言いますが、これは英語では Free, Freebie(フリー、フリービー)と言うそうです。外国人のお客さんに「お姉ちゃん綺麗だから少しサービスしておくね」と言っても、残念ながら相手には伝わらないようです。
和製英語: Service(サービス)
英語: Free, Freebie(フリー、フリービー)
7. Viking (バイキング)
日本では食べ放題のビュッフェを意味するバイキング。外国人に「今日バイキングに行ってみない?」と誘ってみても、何のことを言っているのかさっぱりわかってくれません。外国人がバイキングと聞くと、中世ヨーロッパの歴史に大きな影響を残したスカンディナヴィアの武装船団(海賊) をイメージするそうです。「そうか!スカンディナヴィア料理を食べに行くんだな!」と勘違いする外国人もいるでしょう。ちなみに日本の「バイキング」事始めは帝国ホテルですが、なぜバイキングと呼ばれるようになったのか、名前の由来は殆ど知られていないそうです。
和製英語: Viking(バイキング)
英語: All You Can Eat Buffet(オール ユー キャン イート ビュッフェ)
8. Naive (ナイーブ)
外国人に「あなたってナイーブね!」と言うと、大抵の人があまり嬉しく思わないでしょう。 日本語でのナイーブは、「繊細」、「純粋」で傷つきやすい、あるいは、素直で飾り気がない様子を意味するポジティブな言葉ですが、英語ではとかくネガティブな意味になってしまいます。英語でのNaiveは、「(若いために)世間知らずの、だまされやすい、うぶな」という意味です。だから外国人は「ナイーブ」と言われると、馬鹿にされたような気持ちになり、腹を立ててしまうかもしれません。このような英語と日本語では微妙に意味が違い、英語の意味ではネガティブになってしまう言葉には注意しましょう。
和製英語: Naive(ナイーブ)
英語: Soft, Gentle, Delicate, Sensitive(ソフト、ジェントル、デリケート、センシティブ)
9. Mansion (マンション)
「私はマンションに住んでいます」と外国人に言うと、かなり羨ましがられるかもしれません。英語でのマンションとは、大きくて立派な家を指します。ディズニーランドに「ホーンテッドマンション」というものがありますが、ちょうどそのアトラクションのような建物が英語でいうマンションにあたります。日本語では“お屋敷”という言い方が一番近いかもしれません。
和製英語: Mansion(マンション)
英語: Apartment(アパートメント)
10. Cooler (クーラー)
「暑いからクーラーつけて!」と外国人に言っても、不思議な顔をされるかもしれません。 英語でクーラーとは、「クーラーボックス」のことを意味します。クーラーは「エアコン」、「冷房」、「クーラー」のように様々な呼び方があり、人によってその呼び方も様々です。外国人にとってはとっても厄介な代物だそうです。
和製英語: Cooler (クーラー)
英語: Air Conditioner(エアーコンディショナー)
その他にも・・・

和製英語: Machine (ミシン)
英語: Sewing Machine(ソーイングマシーン)
和製英語: Stove (ストーブ)
英語: Heater(ヒーター)
和製英語: Home (ホーム)
英語: Train Platform(トレインプラットホーム)
和製英語: Juice (ジュース)
英語: Soft Drink, Juice(ソフトドリンク、ジュース)
和製英語: Renewal (リニューアル)
英語: Renovation, Update(リノベーション、アップデイト)
和製英語: Desk (デスク)
英語: Person in Office(パーソン イン オフィス)
和製英語: Mentality (メンタリティー)
英語: Intelligence(インテリジェンス)