先日、友人のロシア人と故郷でのクリスマスの過ごし方について話しました。恥ずかしながら、筆者はヨーロッパでのクリスマスの過ごし方はイギリスとフランスのように大体似たようなものだろうと思っていたので、ロシアのあまりにユニークなクリスマスは衝撃的でした。
そこで今回は、そんなロシアのユニークなクリスマスの風習で他の国とは違う点を4つ紹介します。ロシアに詳しい方にとっては当たり前すぎる情報かもしれませんが、ご理解下さい…。
1. クリスマスは1月7日
ロシアのクリスマスは12月25日ではなく、1月7日。ロシアの伝統的なロシア正教のクリスマスです。ロシア革命前はユリウス暦が用いられていたため、当時のクリスマスの日を現代の暦に当てはめると1月7日になることから、このようなズレが生まれたと言います。この日は国民の祭日にもなっています。最近はカトリックの12月25日にお祝いをする人も少なからずいるので、ロシアではクリスマスが2回あるとも言われています。
また、12月25日と1月7日の間の新年1月1日もロシアでは盛大にお祝いします。日本でも年末年始は飲み会が重なる時期ですが、ロシアも年末年始はずーっとお祝いしているのだそうです。
2. サンタクロースがなんか違う
ロシアのサンタクロースは…なんか違う。私たち日本人が子どものころから見てきたサンタクロースとはちょっと違います。それもそのはず、ロシアにはサンタクロースが全部で3種類いるのです。
1人目は、ラップランドの一般的なサンタクロース。日本で知られているサンタクロースです。
2人目は、ジェドマローズ(厳寒じいさん)。いつも魔法の杖と底なしのプレゼント袋を持ち歩いています。モスクワから北西へ約700kmのヴェリーキーウースチュクという町に住んでいます。ロシアで最もポピュラーなサンタクロースです。
3人目は、チスハーン。シベリア極寒の地、ヤクーツク出身です。このサンタさん、何と「青い」んです。青色の衣装にサハ伝統の模様を施した美しいお姿。頭には立派な角を生やしています。(参照:ロシアエクスプレス)
見た目にもロシアのオリジナル感が強いですよね。
3. 重要キャラ、『雪娘』
ロシアではサンタクロース以上にクリスマスには欠かせない重要なキャラクターがいるんです。それが雪娘と呼ばれる“スネグーラチカ”です。ロシアのサンタクロースであるジェドマローズの娘だと言われています。元々はジェドマローズの脇役に過ぎないキャラだったのですが、サンタのおじさんを怖がる子どもたちをなだめる中間役として徐々に人気を得るようになり、今ではクリスマスには欠かせない子どもたちに人気なキャラクターとなりました。ロシアのクリスマスは、サンタクロースの隣に”サンタの娘”がコンビとなって存在するのです。
4. ツリーは門松
クリスマスツリーはロシアでは“ヨールカ”と言います。日本ではクリスマスツリーは12月25日までに飾るもので、25日が過ぎればすぐに片付けますが、ロシアではヨールカは新年を迎えるために飾るものだと考えられています。そう、日本でいうところの”門松”のような存在なわけです。12月25日のクリスマスよりも新年を重要視するロシアでは、ヨールカの傍に添えられる言葉も「メリークリスマス」ではなく、「新年おめでとう」。私の友人は最近になるまで、クリスマスツリーはどの国でも新年のために飾るものだと信じていたと語っていました。
5. 会えるサンタ
ロシアではサンタさんに会えます!ジェットマロースの故郷、ヴェリキイ・ウスチュグには毎年多くの子ども連れ家族がサンタに会いに来るそうです。ジェットマロース郵便局というのもあり、子どもたちは本当にサンタクロースに手紙を書くのだとか…。最近ではショッピングセンターなどの至る所にサンタクロースの格好をした人がいますが、ロシアでは本物のサンタクロースはヴェリキイ・ウスチュグにいる!と信じられています。
クリスマスにサンタコスでバイトをがんばってるおんなのこたち、
これからはこの雪娘の格好をしてほしい。かわいい。
雪娘にティッシュ配られたらもらいにいく。
せっかくクリスマスの話題がでたのだから,その名称も紹介すべきだ。ロシアにおけるクリスマスは,クリスマスと言わずに「もみの木祭り」というのだ。
当然ながら,門松的なツリーはもみの木でできている。
「もみの木祭り」はサンタのマローズ爺さんだけではない。郊外の森では,3頭立てのソリ(トロイカ)で遊ぶ子供たちも多いのだ。冬を冬らしく楽しむのがロシアのクリスマス「もみの木祭り」の醍醐味なのじゃよ。
小学2年までロシアに住んでいました
ポロナイスク
小学2年までロシアの学校に通っていました
ポロナイスクに 住んでいました