
日本人同士の結婚と比べると、偏見や先入観をもたれてしまいやすい国際結婚。なかでも、日本人男性×アジア人以外の外国人女性というカップルは数が少ないことから、日本でも外国でもなかなか理解されないと言います。
そこで今回は、実際に日本人男性と結婚したアメリカ人女性、グレイスさんが語る「日本人男性と結婚して苦労すること」を3つご紹介します。彼女が見た「国際結婚の醜い現実」とは一体どのようなものでしょうか。
1. 人種差別は現実にある
人種差別は自分が被害者にならないとなかなか実感として感じられるものではありません。グレイスさんもアメリカにいる頃、学校で人種差別について討論会があった時は、他の白人の女との子同じような回答をしていたと言います。
「私は人種差別主義者なんて見たことがありません。そんな人たちは存在しないものだと思います」、「レイシズムは現実にはありません。単なる被害妄想です。」と言っていたそうです。
しかし、日本人男性と付き合うようになってから、世界にはまだ人種差別がなくなっていないことを実感したそうです。「どうして日本人男性なんかと付き合ってるの?白人の男の人と付き合うべきでしょう!」と言われたこともあったのだとか…。他にも、グレイスさんのご主人であるリョウスケさんに対しても、「彼は”アジア人にしては”かっこいいわね!」、「アジア人男性には興味がないけど、リョウスケは素敵ね!」といった内容のコメントをする人もいるそうです。こういうことを言われる度に、憤りを感じたとグレイスさんは語っています。
2. 周りの人に理解されない
国際結婚はなかなか周りに理解されません。家族や友人など、あなたとの関係性が強い人ほど「その結婚はやめた方がいいんじゃない?」とすすめてきます。国籍が違う国際結婚の場合、夫婦のなかで人種、宗教、文化などの様々な価値観が違うことは明白で、そこから生まれるであろう”苦労”からあなたを守ろうとする人が必ず出てきます。悪意があるのではなく、あくまでも”あなたのためを思って”という前置きがありますが、そのアドバイスがこれから結婚しようとする2人を傷つけているのです。
“国の文化”と”個人の価値観”を同じものだと考える人も多く、これが国際結婚した人を苦しめることもあります。グレイスさんは「リョウスケさんと結婚したわけで、日本の文化と結婚したわけではない」と言いますが、これもなかなか周囲には理解されにくいのだとか。
「日本人と結婚したのだから、日本の文化がどれだけ私たちの夫婦関係に影響するのかを無視はできないですが、私たちの”国の文化”は結婚生活が続くかどうかを決定づけるファクターにはなりえません。どんなカップルでも大切なのは、愛すること、歩み寄ること、そして尊敬し合うことです。」
3. 「どうして白人男性とデートしないの?」と聞かれる
これまで、この質問を20回ほどされてきたと語るグレイスさん。「なぜ白人男性とデートしないの?」と聞かれるたびに、彼女は黙黙るようにしています。すると、たいていの質問者は『白人男性とつきあうべき理由』を次々と説明するそうです。
「同じ文化の人の方がやっぱりいいでしょ?」、「自分と同じ目の色の子どもがほしくないの?」などなど。
日本人男性と白人女性のカップルというのはどこに行っても目立ってしまいます。ジロジロ見られたり、2人の関係を勝手に判断されたりすることもしばしば。アメリカ人同士のカップルや日本人同士のカップルが手をつないでベビー服を選んでいても、注目されることはありませんが、国際カップルはいつも変な目で見られてしまうのだとか。
周りの人に理解されにくく、誤解や偏見も多い日本人男性との結婚ですが、例え過去に戻れるとしても、「またリョウスケさんと結婚したい」とグレイスさんは記事の最後に締めくくっています。
「文化の違う人と結婚出来て本当に良かった!彼と過ごす毎日は、新しい人生勉強。良い日もあれば、悪い日もあるけど、それが私たちの日常です。彼に恋人になってほしいと告白されたあの日に戻れるとしても、何の躊躇もなくイエスと答えます。」
まとめ
筆者は白人男性と国際結婚をした日本人女性ですが、グレイスさんの気持ちは少しわかるような気がします。これまで、「どうして日本人を選ばないの?」、「やっぱり日本人のほうがいいでしょう?」というようなことを何度か言われたこともあります。
国際結婚は数が少ないことから、こんなことを言われてしまうのも仕方がないと思って流しています。しかし、やはり「自分の選んだ人を周りの人にも認めてほしい」と思うのが国際結婚した人の本音です。あなたの周りにもし国際結婚をした人がいれば、そのカップルのことを”外人”を選んだ人としてではなく、”好きな人”を選んだ人として受け入れてくれると嬉しいです。