グローバル化が進む現代、わが子を英語も話せるバイリンガルに育てたいと思っている親御さんもいるでしょう。しかし、日本の普通の学校に通いながら、年一回の海外旅行をする程度ではなかなか子どもをバイリンガルに育てるのは難しいです。
広島県のインターナショナルスクールで英語講師をしていたアダム ベックさんも、日本で英語力を育てるのは難しいと語っています。日本人妻との間に息子と娘がいる彼もまた、日本でバイリンガル子育てに奮闘するパパの一人です。
彼は自身のブログで、日々のバイリンガル教育に関する学びや発見などをもとに、「日本にいながら子どもをバイリンガルに育てる方法」を16紹介しています。そこで今回は、元英会話講師で日本在住外国人パパであるアダムさん流バイリンガル教育のコツをご紹介します。
1. 早くから始める
子どもが生まれたときから熱心に言葉を教えれば、子どもが日本語と英語をバランスよく理解する可能性は高まります。出生から6~7歳までの間が一番大切な時期なので、この間にバイリンガル教育をスタートさせるべきです。理由は、脳の言語域が最も発達する時期であり、子どもが小学校に上がってから2つの言語のバランスをとることは難しくなるからです。言い換えると、はやい時期に時間と労力をバイリンガル教育に投資しておけば、後がとてもスムーズにいき、子ども時代を通して2言語のバランスを保ちやすくなるのだそうです。。小さい頃に日本語のみを理解した脳では、後から英語を入れようと思っても難しくなってしまいます。
2. 最優先にする
子どもの英語教育をしつけの最優先事項のひとつとして捉えることです。「英語はそのうちに…」と考えていると、あっという間に日本語だけでコミュニケーションをとり、英語は二の次の家庭(親子関係)となっていましいます。子どもが毎日日本語のみが話されている幼稚園で社会生活をはじめると、あっという間に日本語しか話さない子になります。この早さを甘く見ないほうがいいです。
3. 目標を定める
子どもの英語レベルの目標を設定しましょう。英語で会話ができればいいですか?それとも読み書きもしっかりとできる子どもに育てたいですか?目標が何であれ、あなたのバイリンガル教育が目標にマッチしたものになるようにしましょう。
4. 情報を集める
何事もまずは情報収集から。子どものバイリンガル教育に関する資料をたくさん読んで、バイリンガル教育に詳しい親になれれば、子どもの英語能力の向上を上手に支えていくことができるでしょう。英語のできる親御さんは英語での情報収集もお勧めです。 JALT(The Japan Association For Language Teaching : 全国語学教育学会)では、英語話者向けのバイリンガル教育に関する記事やニュースレターなどが見られるので、調べてみるといいでしょう。
5. ストラテジーを考える
日本語と英語を家庭のなかでどのようにミックスさせるのか。これはもちろん家族によって違いますが、なかでも一番多いのは(国際結婚カップルの場合)、日本人親は日本語で、外国人の親は英語で話しかけるという方法。子どもにどうやって2つの言語に触れさせるかというのは他にも様々な方法がありますが、大切なのは毎日英語に触れる時間を充分に作ってあげることです。そして一度家族みんなで決めたストラテジーはずっと守り続けましょう。
6. 本の読み聞かせを毎日する
バイリンガル教育では、本の読み聞かせは必要不可欠です。1日最低15分はするようにしましょう。これは親が子どもの英語力を伸ばすためにできることの重要な要素です。簡単なように思われますが、毎日の読み聞かせは子どもの言語能力だけでなく、読書や文学に対する興味を引き出すという意味でも大きなインパクトをもっています。
7. 本棚を作ってあげる
子ども用の本棚を作ってあげましょう。シリーズものの本なら20巻以上続くものもありますが、本棚がなければコレクションをすることもできません。どうしても本代が高くついてしまいますが、これも子どもへの投資のひとつだと思って出費しましょう。将来、子どもがバイリンガルになって仕事の幅が広がることを考えれば、本は小さな投資です。バイリンガルに育てたいのなら、子どもの本はケチらずに買ってあげましょう。
8. 図書館に行く
大都市に住んでいる人なら、近所の図書館にも英語の絵本がおいてあるところがあるかもしれません。アダムさんが住む広島県のある図書館には、たくさんの子供用英語の絵本を置いてあるところがあり、とても重宝しているのだとか。子どもと一緒に図書館に行き、絵本を一緒に読みながら楽しく英語を学びましょう。
9. BGMをうまく活用する
BGMをうまく活用するというのは、子どもを効率よく英語に触れさせる素晴らしいツールです。音楽だけを聴かせておけばいいというわけではありませんが、子どもの遊び場に英語のCDをいつも流しておくというのは英語のシャワーを浴びるための効果的な方法です。
10. 英語のゲームをする
子どもはゲームが大好き。子どもが夢中になれる英語のボードゲームを買ってきましょう。楽しくて英語に触れられるゲームはたくさんあります。対戦ゲームよりも、子どもと一緒にチームになって協力し合うゲームがおすすめ。アダムさんはいつもFamily Pastimesというページでゲームを探しているそうです。
11. 家を”英語環境”にする
日本に住んでいても、家の中はできるかぎり英語環境にしましょう。英語に触れられる機会をできるだけ多くつくってあげるのです。例えば、Nintendo DSを買ってあげる代わりに、教育ゲームシステムのLeapsterを買い与えるといった工夫です。家で見るテレビも日本のものではなく、海外のテレビ番組を見せるようにしましょう。
12. 子ども時代の話をする
あなたの子ども時代の話をしてあげましょう。子どもは親が子供の頃にした冒険の話を聞くのが大好きです。話すときは、少々大げさに語ってもOK。大切なのは、それがフィクションであれノンフィクションであれ、子どもとのコミュニケーションを豊かにするということ。親の子ども時代の話というは、それができるトピックのひとつです。
13. 宿題をだす
子どもに英語での読み書きもきちんと理解させたいのなら、親から宿題を出すという習慣を早いうちからつけておくといいです。3~4歳から、ちょっとした英語の宿題を出すという習慣をつくってあげると残りの子ども時代もスムーズに英語学習に取り組めます。常に子どものレベルに合った問題を考えると言うのは、もちろん親にとっても努力が必要です。
14. 知らないうちに「読ませる」
子どもの英語能力を高めるために、子どもに”知らず知らずのうちに読ませる”環境をつくってあげるのも一つの手です。例えば、アルファベットのポスターを貼ったり、家のなかにあるものに英語のラベルを貼ったり、子どもへ英語の手紙やメモを書くなどです。お風呂場に短い物語を張っておくのもいいです。
15. 英語の価値をわからせる
いくら家で英語の環境をつくってあげても、子どもがその価値を理解できなければ意味がありません。なので、住んでいる所のコミュニティーなどを利用して、英語話者の子どもと対面させてあげるというのも大事なステップですが、アダムさんが実際にやってみて良かったのは、ホストファミリーになることだそうです。英語圏から日本に来た子どもをホームステイさせて、子どもに会わせてあげます。子どもの英語習得への熱も上がり、とても効果的なのだとか。
16. 日記をつける
子どもの言語習得に関する記録を日記につけましょう。とても小さなことですが、日々成長する子どもの言語レベルを正確に知るためにはこの方法が一番です。毎日ではなくてもいいので、後で振り返られるように記録をつけおくと、子どもにとってもかけがえのない思い出になるはずです。
参照:JapanToday
今後もグローバル化が進んでいくのは当然ですが、親はなぜ我が子をバイリンガルとして育てなければいけないのかを考えなければいけません。
もし、息子・娘が外国(外国語)と縁のない人生を選んだら、バイリンガルとして育ててくれた両親の苦労が報われないことになりますから。
一定の経済力がなかったり、片親が英語圏出身ではない限り、実践は難しいかもしれません。
アダムさん流バイリンガルのコツ。
私がカナダ在住で実行してきた事と同じです。まさにこの16の方法と同じです!!
私の場合は、日本語の絵本を4ヶ月から読み聞かせ始めました。こちらに住んでいて両親が日本人だから日本語はダイジョーブなんて、とんでもないです!一から教育しないと!
バイリンガルに育てるという事は、親の覚悟が第一条件だと思います。
子供は柔軟性があるので、環境作りが大事ですね。