机の前に座ってテキストを開くような勉強法だけでは、生きた英語を学ぶことはできません。海外に行ってすぐにでも使える自然な語学力を身につけたければ、英語を使って生活する人がどのようにコミュニケーションをとっているかを知る必要があります。そして、そんな生きた英語を独学で学ぶのに画期的なツールが「映画」です。
映画鑑賞は楽しみながら学べ、リスニング力や会話での表現、スラング、会話のテンポなどを肌で理解するのにも効果的です。しかし、外国の映画をただやみくもに観れば英語力がアップするというわけではありません。
映画を観ながら効率よく英語を学ぶにはコツがあるんです。そこで今回は、海外サイトlanguagenut.comより、「映画を観ながら外国語を学ぶ4つのコツ」を紹介します。英語に限らず、中国語、ドイツ語、フランス語などの外国語でも同じ勉強法で学習することができます。
レベルにあった映画を見つける
映画を観た英語学習法で挫折する人が多い理由の1つに、“自分の英語レベルを考慮せず、ただ観たい映画を選んでいる”というのが挙げられます。英語学習のための映画鑑賞なら、レベルに合わせた映画を観ることが大切です。
初心者~中級レベルの学習者には子ども向けのアニメ映画がおすすめ。センテンスもよりシンプルで、ボキャブラリーも簡単なものが多いのでとっかかりやすいです。筆者はフランス語を勉強したての頃、よくディズニー映画をフランス語音声で観るようにしていました。
もし子ども向けの映画が好きではない場合は、一度見たことのある映画を選びましょう。先の展開を理解している映画を観ることで、ストーリーやキャラクターの理解に必要な労力を全てリスニングと語学学習に集中できるので、効果的です。
90分の映画が長いと感じるのであれば、ショートムービーを利用しましょう。ちなみに、これは「Monster Roll」という6分程度のもの。これくらい短いビデオなら集中力が切れることなく、最後までストーリーを追うことができます。日本人の寿司職人とお客さんの会話、海の巨大モンスターとのバトルが面白い作品です。
能動的に映画を学習する
映画鑑賞というのは受け身になりやすいアクティビティーですが、言語を学ぶことを目的にしたものなら、能動的に学習する姿勢が大切です。テレビの前に座って、ただ楽しみながら観るというのでは効率的な学習とは言えません。
俳優やキャラクターがどんな言葉を使い、そのセリフをどのように言っているか(トーン、発音など)を観察してみましょう。言葉以外にもボディーランゲージにも注目し、話者からセリフ以外でどのような情報を得ることができるのか観察しましょう。知らない単語やフレーズが出てきたら、それをメモしておきましょう。
映画の台本を利用する
映画スクリプト(台本、脚本)を効果的に使いましょう。映画の台本はほとんどインターネットで入手できます(例:imsdb)。映画を観ながら片手にスクリプトを用意し、知らない単語が出てくる度に蛍光ペンで線を引くようにします。映画をすべて見終わったら、蛍光ペンで印をつけた個所を見直し、意味を調べます。映画スクリプトが、あなただけの参考書になるはずです。
字幕を効果的に使う
字幕も語学学習にはとても役立つツールの一つです。DVDで学習する場合は、字幕を「英語」でも表示できるかを確認して学習しましょう。
例えば、語学レベルが初~中級の人がこれまでに観たことのない映画を使って学習する場合、まずは日本語字幕で鑑賞し、ストーリーを理解できるようにします。その後、英語力に少し自信がついたら、英語音声+英語字幕で鑑賞してみます。音を耳で聞きながら、セリフを目で追うことができるので聞き逃すことがなくなります。早くてわからないところは巻き戻したり、一時停止するなどして自分のペースに合わせて学習しましょう。
まとめ
以上4つが、映画を使って楽しみながら効率良く学習する方法です。筆者は3のスクリプトを使った学習というのはまだ実践したことがないので、試してみようと思いました。あなたはどんな学習法を試したことがありますか?これ以外の方法で、実際にやってみて英語学習に効果的だったという映画鑑賞法やコツがあれば、コメント欄で教えてください。
参照:languagenut.com、写真:Larry Vincent