日本に住む外国人は、新しく会った人といつも同じような会話をしていると言います。スコットランド出身で、2006年から大阪で英語教師をしているLiam Carriganさんもその一人。彼は、外国人が日本で生活していると、出会う人のタイプや会話にはある一定のパターンがあることに気が付いたそうです。
そこで今回は、Liamさんが書いた記事「日本に住む外国人が何度も何度も繰り返しするようになる会話のタイプ5つ」を紹介します。外国人はどんな会話に飽き飽きしているのでしょうか?
THE 5 TYPES OF CONVERSATIONS YOU WILL HAVE IN JAPAN
「日本語上手だね!」という会話
日本で働く外国人あるあるの会話だろう。話に筋が通っていなくても、片言でなまりの強い日本語でも、職場の同僚の日本人は「日本語じょずだね」と褒めてくれるのである。実はこうやって褒められることを内心で嫌だなぁと感じている外国人は多い。上から目線で恩着せがましく、これみよがしに親切にされているような気がして、腹が立つらしい。
しかし、これに腹を立てるのは筋違いだ。日本人が、外国人の日本語を褒めるのには2つの理由がある。
- もっと外国人に話をしてほしいと思っているから
- 外国人と話すのがきまづく、どう会話を初めていいのかわからない。共通の話題が見つからないから、とりあえず目に見えることを褒めておく
というパターンだ。下手な日本語を褒められて嫌な気持ちになる外国人に言いたいのは、「重く受け止めるなよ」ということ。日本人はそこまで深い意味で褒めているわけではないのだから。
「私の日本語能力はあなたより高いわ!」という会話
これは日本人との会話ではなく、「日本に住む外国人同士」であるあるの会話だ。「日本にそんなに長くいるんだからもっとレベルが高くなってるはずでしょう?」という互いにプレッシャーをかけあうような会話を、外国人同士ではよくしているらしい。
ちなみにマダムリリーも、日本に住む外国人にはこのような傾向があると感じた。大学生の頃、外国人留学生寮でボランティアをしていたが、そこで暮らしていた外国人のなかにも階級があるようだった。日本での長期滞在の経験がある外国人は先輩風をふかして、他の留学生にアドバイスする。偉そうな外国人と、お節介を面倒だと感じている外国人の2つの層があって、「外人の世界は外人の世界で、何だか面倒臭そうだなぁ」と傍で見ていて思った。
「日本は昔みたいに良くないからね…」という会話
日本生活が長くなって気が付いたのだが、日本に住む外国人には2つのタイプがいる。1つは、日本の生活が充実していて満足している人たち。家と家族と安定した職に就き、人生に満足しているタイプだ。そして2つめが、皮肉屋で日本の生活に疲れ切った、何にでも”辛口”なコメントをする人たちだ。自分の生活に不平不満は言うが、だからといって日本を離れたいとまでは思っていないタイプだ。
そしてこの後者のタイプの人はよく、「昔の日本はよかった」という話をする。80-90年代には、英会話講師でも給料は今の2倍だったとか、日本の経済力は低下したとか、値段がバカみたいに高くなったとか、日本は人種差別の国だとか…。こういった不平不満をいう日本在住の外国人は少なからずいる。
しかし、これは何も日本に限った話ではない。母国でも同じ状況なのに、全てを日本が悪いという論調にする。
でも実際は、そういった不平不満をいう外国人は日本を責めることで、自分個人の失敗経験や社会に適合できない言い訳をしているだけである。こういったタイプの外国人とはつきあっても、何もいいことないと思う。
「嫌なら帰れよ」という会話
日本に愚痴を言うタイプもいれば、その逆もある。日本生活というファンタジーに包まれた日本オタクの外人がその例だ。このタイプは、日本に対するネガティブなコメントや日本文化への批判を聞くとすぐに、個人への侮辱として捉える。
彼らは議論に勝てないと思ったら、「嫌なら自分の国へ帰れよ」で締めくくる。これじゃ、何の議論も生まれないし、無意味で、すぐにでも反論して言い負かすことができるような主張だ。
まず、日本に住む外国人誰でも等しく、自分の感心ごとや不満、不安などを表現する権利がある。これは日本人と同じだ。僕は日本が大好きだが、日本が完璧な国だと自分を騙そうとは思わない。
日本には、明らかに差別的な法律だってあるし、日本の労働環境は好きになれないところがいくつかある。僕にとっては不愉快な日本人の振る舞いだってある。しかし、これを建設的に、語り合って、前進しながら挑戦していくことが、海外適応するために非常に重要なプロセスだと僕は思う。
「あなたの国ではどうなの?」という会話
これは上の4つの会話に比べると、そこまでイラつく話ではないが、答えに困る会話ではある。私の会社の同僚や日本人の友達はよく、「○○ってあなたの国でも人気なの?」とか、「あなたの国の人は日本食好きなの?」といった質問をしてくる。
僕としては、最近ではもう自分のことをスコットランド人というよりも、日本人に近くなってきたと感じているので、この質問は困ってしまう。例えば、「スコットランド人の人はお好み焼き好きなの?」のような、スコットランド人全員を一般化した質問などは難しい。
正直言って、ほとんどのスコットランド人はお好み焼きが何なのかなんてわかっていないだろうし。外国人の友人のなかには、こんな時適当に答える人もいるけど、僕はできるだけ正直に答えるようにしている。例えば、
「スコットランドでお好み焼きはあまり知られていないと思うよ。でも、スコットランド人はハギスが好き。ハギスって知ってる?」
こうすれば自分がどんな質問をしたか、相手にわかってもらえるだろうから。
まとめ 日本に住む外人もいろいろと面倒臭そう
日本に住む外人のコミュニティも、面倒なことが多いんだろうなぁと邪推する。マダムリリーのアメリカ人の友人は、「どこにいっても”日本に来て驚いたことは何?”と質問されるのが面倒だ」と、語っていた。
しかし、日本在住の外国人は、日本人との会話でうんざりするよりも、他の外国人との会話でイライラすることが多いというのは意外だった。彼らもいろいろ大変なんだなー。
参照:Gaijin Pot
「日本語上手だね!」という会話⇒お世辞であり本音ではないことを外国人は理解していないでしょう。多少外国語が出来る日本人も海外でその様に言われますよ。
「日本は昔みたいに良くないからね…」という会話⇒不平不満をいう日本在住の外国人は本当は望郷で帰りたくても帰れないのでしょう。逆の例で海外に住む日本人も同様。
「嫌なら帰れよ」という会話⇒自分の意見をはっきりと言う教育は生まれつき日本人は受けていません。ディベートで相手を尊重しないとけんか腰になるのです。
「あなたの国ではどうなの?」という会話⇒外国で日本は芸者とサムライのイメージしか持っていない国と一緒でしょう。
Toshiさん、そうですよね。僕もスペインでまだろくに話せやしなかったときに
スペイン語上手だね!!と会う人会うスペイン人にいわれました。
いろいろ討論の場を設けるのは大事なのですが、やはり日本にきているなら
日本の文化、日本人ならではの会話上での一般的感受性も理解せざるを得ないと思います。
討論、話し合いの場では言い方ひとつでも違えば外国人と日本人とでは受け取り方が異なるときもありますし。
外国人の方は日本語を話せたとしても、よく見られるのはやはり
英語、スペイン語などなどに特有の”ダイレクトに直球に”いうところは
やはり外国での文化をまだ引きずっているのだと、日本の文化にまだまだ
溶け込め切れていないのだと思います。
日本では日本語を話すプラス相手を尊重しつつ自分の言い分を押し詰める姿勢が
なによりお互いに和をもって尊しとする、和をもって物事を解決するという
日本の話し方のスタイルなのではないでしょうか。
いきなりやはり、外国を知らない日本人にいきなり”ここが悪い、僕はこれが好きじゃない”と
日本人にとってかき乱すような発言をしたら、当然のごとく叩かれる確立も非常に高いのではないでしょうか。
逆に外国でもさまざまないいまわし、話すのにコツがあるようで、僕も見よう見まねでスペイン人のように
会話しようとすると、おまえは人種差別か!といわれてしまいます。
ですから、やはり外国だろうが日本だろうが、話すコツと、やはり
同郷人がいうのと外国人がいうのとでは違うニュアンスとして
受け取られてしまうときがやはりよくあるのだと思いますね。
外国も同様日本も同様、これからももっともっとお互いに理解を深めて
お互いの妥協点を模索しながらも共存できる社会、人間関係を
築けていけるように願っています。