国際恋愛&国際結婚するオンナは、外専ブス女ばかり…
国際結婚した女性は一度はこのような批判を耳にしたことがあると思います。世の中には、「外国人男性と結婚する女性の特徴」、「外国人の彼を射止める日本人女性のタイプ」というような情報が溢れており、これを鵜呑みにしている人が少なくありません。これらの「タイプ分け」の内容を見てみると、どれも似たり寄ったりの内容だったりします。
欧米人と国際結婚する日本人女性の特徴
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とこんな感じです。でも、ちょっと待ってー!
そんな一般化できるかー!!
はっきり言って、めちゃくちゃです。こんな無理矢理ひねり出したようなカテゴライズに何か意味があるのでしょうか。類は友を呼ぶとはよく言ったもので、筆者の周りには国際結婚した日本人女性が50人以上いますが、これに当てはまらない人のほうが多いです。
ブスもいれば美人もいるし、目が大きい人もいれば一重もいる。ぽっちゃり形もいれば、ガリガリもいます。欧米人女性のように気が強い人もいれば、日本人らしく控えめな人もいる。「外国人と結婚する日本人女性のタイプ」なんてものはないと思います。強いて言うなら、「日本語以外も話せる人が多い」くらいです。
大体、「日本人と結婚する日本人女性のタイプ」を一般化することなんてできますか?外見も性格も人それぞれとしか言いようがないし、強いて言うなら「日本語しか話せない人が多い」ではないでしょうか。なぜ、外国人と結婚する女性だけが特別視=差別されるのでしょうか。
その理由にはとても根深い日本人の外国&外国人に対する偏見が絡んでいるような気がします。そこで、外国人と結婚する日本人女性が差別される理由を考えてみました。
わざわざ「外人」を選んだという思い込み
国際結婚をする女性は身近な日本人ではなく、“わざわざ”外国人だけを狙って交際をしたと思い込んでいる人がいます。だってそうでしょう、日本には外国人が少ないし、言葉だって日本語が一番意思疎通がしやすいはず。
確かにそういう人もいますが(完全に否定できないところがミソですが)、そうでない人もたくさんいます。
例えば筆者の場合、フランス人の旦那とは学生の頃、日本の大学の留学生寮で知り合いました。この学生寮には、アメリカ人、イギリス人、フランス人、カナダ人、中国人、韓国人、台湾人など、たくさんの国籍の男女の学生がいて、キッチンとシャワー共同、月に一回「国際交流」という名目で寮内でパーティーを開いていました。
当時の筆者はもちろん日本人の友人もいましたが、日によっては日本語より英語を多く話す日もあり、日本人よりも外国人と話す機会のほうが多かったです。このような環境のなか、筆者にとっては一番魅力的だった今の旦那と付き合い始めたわけですが、それは彼が”フランス人だったから”ではありません(フランスになんて全く興味がなかったし、むしろ当時のフランス人のイメージは「気難しくてプライドが高い遊び人」というネガティブなものでした)。
よく、「なぜ日本人ではなく外国人を選んだのか?」と質問してくる人がいますが、この質問を聞くたびに「そもそもなぜ日本人を選ばなくてはいけないのか?」と思ってしまいます。英語で色んな国の人と会話ができ、ジョークを言って笑ったり、悩みを打ち明けたり、互いに励ましあったりできるなかで、わざわざ日本人だけを選ぼうという発想になると思いますか?(むしろ、文化の違う相手のほうが、基本が「違う」という前提がある分、日本人以上に何でも話しやすかったです)
海を泳いでいる魚の全てが恋愛の「候補」なわけで、マグロ(日本人)だけを一本吊りしようとは思わず、表現は悪いですが、一番おいしそうなお魚をゲットしたわけです。
事実、国際結婚する人の多くがこのような環境にいる場合が多いです。特に、海外留学をした場合は、日本人よりも外国人の友人のほうが多くなります。語学ができて、意思の疎通に問題がない場合、わざわざ日本人だけをえり好みして付き合うほうがはっきり言って難しいです。
つまり、わざわざ「外人」を選んだという発想自体が非常に日本的で、閉鎖的だと言えるのではないでしょうか。自分の周りにたくさんの外国人がいて、コミュニケーションがスムーズにとれるのであれば、「日本しか知らない人」に魅力を感じなくなってしまうのも理解できると思います。
白人コンプレックスからくる偏見
2つ目の理由としては、国際結婚する女性に偏見を持つ人自身に白人コンプレックスがあるというケースです。よく、「かっこいい外人さんと付き合っている女性がどんなものかと見てみたら、案外ブスだったwww」という発言をする人がいますが、もうこれ自体がコンプレックスありありに思えてしまいます。だって、ツッコミどころが多すぎるでしょー?
なぜ、外人だとかっこいいのでしょうか?日本人のなかにも不細工とイケメンがいるように、外人にだって不細工とイケメンがいます。ブスと結婚した日本人男性だってたくさんいるでしょう?そして、日本で言われている「かっこいいイケメン外国人」は、欧米社会でのハンサムとは違うケースがほとんどです。
上の「かっこいい外人さんと付き合っている女性がどんなものかと見てみたら、案外ブスだったwww」というのも、その外国人の顔を見てみれば、たいしてイケメンじゃない場合が多かったりするし、仮に外見は良かったとしても稼ぎがゼロだったりする場合も多いです。結局は、人種が違っていても、自分と同程度の容姿レベルの人と結婚しているパターンが一番多いと、筆者の半径5メートルを観察していて思います。
こんな容姿が優れている外国人が選ぶ女はどんなのだろう?と思う。←もうこれ自体が、偏見なわけです。
そして、「逃した魚はまずかった」と思い込みたい願望がモテない男性のなかに少なからずあるのではないかと思います。これが、国際結婚する女性に対するマイナスイメージに結び付いている気がします。
なんであんな女が勝ち組なの?という嫉妬
国際結婚する女性を差別するのは、何も男性ばかりではありません。日本人女性のなかでも、「なんであんなダサい女が外国人と結婚していい気になってるの?」と思っている人がたくさんいます。しかし、これもツッコミどころが満載です。
まず、なぜそもそも国際結婚している女性が勝ち組なのでしょう。国際結婚した女性は、相手の国に適応するのに苦労したり、旦那と子育ての方針で揉めたり、一生外国語を学習し続けなければならなかったり、日本人男性と結婚した場合にはない「苦労」がたくさんあります。
国際結婚した筆者の立場から言うと、国際結婚は決して「勝ち組結婚ではない」です。
しかし、外国人と結婚した時点で、特に女の世界においては、「調子に乗ってる勘違い女」だというイメージがついてまわります。もうこれは現状ではしょうがない。この点は、筆者も帰国する度に非常に気を遣うところです。
何であんなダサい女が国際結婚するの?←この「ダサい女」には、「私よりダサい女」という意味が暗に含まれているような気がしてなりません。要するに嫉妬心なわけですが、国際結婚していい気になっているという発想自体がそもそもすでに勘違いです。
日本で暮らしている国際夫婦の場合はよくわかりませんが、海外で暮らす場合は「いい気になる余裕」なんてないし、そもそも国際結婚している人自体が日本のように珍しくはないので、特別視されることもありません。
筆者の感覚で言うと、自分の恋愛や結婚生活に満足していない女性は、国際結婚した女性を特に厳しく批判するように感じます。「男の嫉妬は怖い」とよく言いますが、女の嫉妬だって怖いなぁと国際結婚して改めて知りました。
おわりに
とまぁ、国際結婚する女性に対しては日本で暮らしている人からは、あまりイメージを持たれませんが、これもしょうがないのかなと思います。「国際結婚する女は白人好きのブスばっかり」だと思う人は、そう思い続けていればいい。海外生活にも慣れてきて、日本人よりも外国人と多くつきあうようになると、こういった偏見や差別も気にならなくなってきます。
ただ、これからもっと国際結婚が増えるようになって、日本人の誰もが「知り合いに国際結婚した人が50人はいる」ような国になれば、こういった偏見がなくなる日もやってくるのかもしれません(ま、それもまだまだ先の話ですが)。
ちなみに、国際結婚した日本人男性に対する偏見というのもあるのでしょうか?そのイメージはプラスですか?マイナスですか?コメント欄で教えてください。
