夏休み真っ只中ですね。今年は海外旅行を計画している人も中にはいるのではないでしょうか。
日本人が海外に行くときに気をつけたいのが「詐欺」。治安の良い日本では旅行者を狙った詐欺というのは珍しく、実態がよくわからないという人が大半なのではないかと思います。海外旅行先での「詐欺」と言っても、身の危険を感じるような本当にヤバい詐欺というのは稀で、ほとんどのケースは「お金をぼったくられて終わり」というパターン。しかし、これが件数としては一番多く、あなたも被害者になる可能性が高い種類の詐欺です。
そこで今回は、海外サイトBright Sideで紹介されていた「海外旅行先でよくある詐欺の種類と手口」をお伝えします。国別・地域別になっているものもあるので、これからこれらの国へ旅行するという型はぜひ参考にしてみてください。
「格安ツアー」詐欺
人気観光地では現地でさまざまなツアーを手配することができますが、他よりもあまりに「安い」ツアーには注意したほうが良いでしょう。特に、宿泊先のホテルで紹介された「無料」のツアーは、行きたくもない免税店や地元のショップに連れていかれてしまいます。こういったツアーは、ホテル側に紹介料マージンが入る仕組みになっています。
どこでよくある?:世界中どこでも
「英語を教えて!」詐欺
可愛い女の子が近寄ってきて、「英語を教えて」と言われたら要注意。一緒にカフェに行こうと言われ、「あなたのコーヒー代は支払ってあげる」と言われます。しかし、実際に支払いの時になったら、いつの間にかその女の子は消えているという手口です。
どこでよくある?:中国
「メニューがふたつ?」詐欺
海外旅行者用にメニューを2つ用意しているレストランもあります。旅行者が来店したときには安いほうのメニューを見せ、注文させます。その後、支払いの時になって「あれ?値段が高くなってるよ?」と言うと、もうひとつの高いほうのメニューを見せるそうです。
どこでよくある?:世界中どこでも
「動物の写真」詐欺
猿や蛇、オウムなどの動物をもった人には要注意。彼らの前を通り過ぎる時に無理矢理、肩の上に動物をのせられ、写真を撮られます。もちろん、写真代を請求されます。
どこでよくある?:世界中どこでも
「壊れたカメラ」詐欺
「私たちの写真を撮って!」と旅行者グループらしき人に声をかけられ、壊れたカメラを渡されます。それに気が付かず写真をとってあげ、カメラを返す時に、事故を装ってカメラを落としてしまいます。すると元々壊れていたカメラは部品がはずれてしまい、旅行者グループはあなたに責任をとらせようと賠償請求をしてきます。
どこでよくある?:世界中どこでも
「ニセ警察」詐欺
「偽札が出回っているから財布の中身を見せてほしい」と警察官の恰好をした人に言われます。警察が財布のなかを見て、あなたの元に戻ってくるときには見事にお金は全てなくなっています。他にも、警察官を装った人に「あなたのビザには問題があるから罰金を払わないといけない」と言われて金品を奪われる詐欺もあります。
どこでよくある?:世界中どこでも
「タクシー運転手」詐欺
土地勘のない旅行者を乗せたタクシーが、わざと目的地まで迂回して連れていくというのはよくある話です。他にも、タクシーのメーターを旅行者用に高く設定して走り出すという方法もあります。
どこでよくある?:世界中どこでも
「洋服のシミ」詐欺
あなたのシャツに事故を装って、わざとシミをつけるひとがいます。「ごめんなさいね」と謝りながら、染み抜きを手伝ってくれます。しかし、気が付いたときには、シミだけでなくポケットの中身も抜き取られているでしょう。
どこでよくある?:ブラジル
「消えたタクシー運転手」詐欺
ホテルに到着すると、タクシー運転手が荷物を運んであげると手伝ってくれます。急いでてきぱきと運んでくれますが、いつの間にか荷物とともにいなくなっているという手口。
どこでよくある?:アメリカ
「神の御加護」詐欺
「あなたのために神にお祈りします」と言って近づき、後で多額のお金を請求するというパターン。これを断ると、さらに100倍の値段を請求してくるそうです。
どこでよくある?:アジア
「偽バス停」詐欺
バス停でバスを待っているのに一向にやってこない…。それもそのはず!そのバス停のサインは、偽の標識なのですから!代わりに親切な?タクシー運転手がやってきて、他の旅行者とタクシーをシェアするように申し出てきます。
どこでよくある?:中国
「ニセ僧侶」詐欺
僧侶のグループがあなたに近づき、寄付をお願いします。その片手には、前の旅行者がどれだけの金額を寄付してくれたのかを載せたノートが。寄付したお金は寺院にはもちろん寺院へは行かないですが、さもそう見せるそうです。
どこでよくある?:中国
「そのホテルは閉まってるよ」詐欺
タクシーに乗って行先のホテルを伝えると、「そのホテルは閉まっているよ」と言われます。「僕が違うホテルを知っているから」と言われて連れていかれるのは、少し高級なホテル。タクシー運転手にマージンが入る仕組みになっています。
どこでよくある?:ヨーロッパ
「お札の数え方」詐欺
レジでお金をわざとゆっくり数え、途中で間違えたりする手口。その目的はあなたがイライラして、お釣りを全て回収しないままにいなくなってくれること。
どこでよくある?:ヨーロッパ
「写真とってあげるよ」詐欺
感じの良さそうな現地の人が、あなたの写真をとってあげるよと近づいてきます。この時、あなたの運が良ければお金を請求されます。運が悪ければ、カメラごと(スマホごと)走って逃げられてしまいます。
どこでよくある?:ヨーロッパ
「ルームチェック」詐欺
ホテル従業員の恰好をした2人組があなたの部屋のドアをノックして、「お部屋のチェックに来ました」と言います。一人があなたと会話して気を散らしている間に、もう片方が貴重品を盗むという手口です。
どこでよくある?:スペイン
「靴磨き」詐欺
あなたの前を歩いている男が、シューブラシを落とします。「これ落としましたよ」と拾ってあげると、「お礼にあなたの靴を磨いてあげましょう」と言われます。もちろん、後でお金を請求されます。
どこでよくある?:トルコ
「偽チケット」詐欺
美術館へ入場するために列にならんでいると従業員を装った人があなたに近づいてきて、「このチケットは少し高いですが、行列を回避できますよ」と言われます。時間稼ぎになるならと思って購入しても、入り口でニセチケットとして拒否されます。
どこでよくある?:フランス、イギリス
「可愛い彼女にバラの花を」詐欺
バラの花束を抱えた男性が近づいてきて、「彼女にバラの花をどうぞ」と言われます。バラ1本の値段は、バラの花束と同じ値段です。断ると、貧乏者呼ばわりされます。
※筆者補足:とはいえ、筆者は断られている人しか見たことがありません。バラ売りの男性も、断られ慣れている感じがします。
どこでよくある?:フランス、イタリア、スペイン
「無料のお土産」詐欺
「友情の証だ」と言って、腕に勝手にブレスレットを巻き付けてこようとする人がいます。すぐに断らないと、後でお金を請求されます。お金を請求され、あなたが困惑している間に財布がすられます。
※筆者補足:パリではモンマルトルの丘のふもとにいる黒人の集団がこれに当てはまります。
どこでよくある?:フランス、イタリア、スペイン、エジプト
おわりに
いかがでしょうか。ほとんどがそこまで危ない詐欺ではないですが、「騙された!」と気が付いたときのショックは大きいかと思います。だから、旅行中は親切そうな顔で近づいてくる人には要注意。相手もあの手この手を使って、お金を巻き上げようと必死です。
海外旅行をするときは、現地の人に「土地勘のない弱い立場」だと思われていると自覚しておいたほうが良いでしょう。