海外で色んな国の人と関わってみて、あらためて「やっぱり日本人が好きだなぁ」と思うのは私だけでしょうか?もちろん、自分が日本人ということもあるでしょうし、相手を深く知れば知るほど良い面も悪い面も見えてくる点は相手がどんな国籍でも同じことです。しかし、それでもやっぱり久しぶりに日本人に会うと「日本人の○○なところがいいな」とあらためて思います。そこで今回は、海外在住者があらためて感じる日本人の良いところ(長所)を7つご紹介します。海外で現地人化してしまうような人もいますが、海外生活が長くなってもこういった日本人の良さはいつまでも持っていたいものです。
礼儀正しい
日本人の良さとして外国人からもよく指摘されるのが「礼儀正しさ」。礼儀が正しい人となら人間関係を円滑にスタートできるような気がします。海外の日本食レストランなどで、お客さんに対するサービスが荒っぽくなってしまっている日本人を見かけることもありますが、これはとても残念なことだと思います。日本人として日本で育ち、「礼儀正しくしなさい」と育てられたなら、海外でもそのしつけを受け継いでいくべきではないでしょうか。日本人の礼儀正しさを褒めてくれる外国人も多いです。
責任感がある
フランス人には「これやっといて!」と頼んでも、やってくれないことが多々あります。工事の人が予約した時間になっても来ない、お店に電話して確認しても無視されるなどなど、責任感を疑ってしまうことも多いです。その点、日本人相手なら頼んだことはきちんとやってくれるのではないか?と期待してしまいます。実際に、一度やると引き受けたことは最後まできちんとこなす人が日本人には多いと思います。
時間に正確
日本人は時間に正確です。久しぶりに帰国した時に行った銀行で、「お手続きに少々時間がかかりますけど、よろしいですか?」と言われたので、「どれくらいかかりますか?」と聞いたら、「15分です」と言われ、とっても驚きました。フランスに住んでいると手続きで何時間も待たされるのがざらなので、待たされることに慣れっこになってしまいます。たったの15分でも断りを入れる日本人の時間管理に驚愕してしまった出来事でした。
協調性がある
以前書いた記事では、「空気読め」と言って非難する人を批判しましたが、日本人の「空気を読もうとする意識」は素晴らしい長所だと思います。自己主張がないと揶揄されることもある日本人ですが、その分欧米にはない「協調性」に長けているのでいいのでは?と私は思います。日本という小さな敗戦国が戦後ここまで経済的に成長することができたのも、協調性を重んじたチームワークがあったからこそできた偉業だと思います。
「常識」を重んじる
アメリカの文化人類学者ルース・ベネディクトは著書「菊と刀」のなかで、日本文化が西洋文化とは対極の位置にあり、日本の文化を外的な批判を意識する「恥の文化」と表現しました。「いつも他人の目を気にする日本人」と言えば、聞こえは悪くなってしまいますが、「他人が嫌がるであろうことはしない」と子どもの頃からしつけることはどこの国でも大切なことだと思います。日本では「常識がない人」イコール「他人に迷惑をかける人」という捉え方があるため、日本は秩序的で治安も良いのではないでしょうか。これはまさにルース・ベネディクトが言うところの「恥の文化」からくる日本の良さだと思います。震災後の日本の秩序が海外のメディアでも話題になりましたが、日本人が秩序的であるのもこういった文化的な背景があるのではないでしょうか。
あらゆる面で均質
日本は移民の多い国に比べると、概して「均質的」です。みんな同じような宗教観をもち、同じように富み、同じような人生観をもっている。この日本人の均質性はある意味で「安心感」を生んでいるのではないでしょうか。もし、日本に住む人の宗教がバラバラで、貧富の差が激しく、結婚や出産の考え方もバラバラだったら、今の日本ほど秩序的でまとまってはいなかったと思います。私の印象では国民が均質なほど政治がまとまりやすいです。
本格志向
日本人が「できる」と言った場合、それは割と高いレベルで「できる」ということ。外国人に「日本語できますか?」と聞くと、「Sure! SUSHI(スシ)!」という感じで、さも自慢げに日本語を披露する人がいますが、これは日本人にはあまり見られないことです。日本の「謙遜の文化」が関係しているという人もいますが、私は日本人の「本格志向」から来るのではないかと思います。日本人は万事徹底し、質を追求するところがあるのではないでしょうか。日本の製品が海外で素晴らしいと褒められるのも、日本人がより高いレベルの物を作ろうとこだわり抜いた結果だと思います。