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外国人が語る!日本人とのビジネス交渉で気をつけるべき注意点

ところ変われば、ビジネス交渉のルールも変わる。特に日本は徹底した名刺交換や会議前の根回しなど、独自のビジネス慣習が多く、日本人と取引したいと考える外国人にとっては理解しがたいことも多い。

だからこそ、グローバル化が進み、訪日外国人が増えている現代では、外から来た人がどんなところで誤解してしまうのかを知っておく必要がある。

そこで今回は、東アジアやポルトガル、フィンランドでベルリッツ英会話スクールを創業した言語学者のRichard Lewis(リチャード・ルイス)が分析した「日本人とのビジネス交渉で気をつけるべきこと」を紹介する。彼は日本滞在中、美智子皇后陛下のパーソナルチューターを務めていたこともあるそうだ。そんな彼が指摘する、日本人のビジネス交渉で奇異なところは一体何だろうか。

 

日本人とのビジネスで外国人が気を付けるべきこと

外国人が語る!日本人とのビジネス交渉で心得ておくべきこと
リチャード・ルイス氏

仕事で日本にやってくる海外のビジネスマンは、どうすればうまく日本人と交渉できるのだろうか。

まず、第一にボディーランゲージを制限することが大切。腕を振ったり、必要以上に他人に触れることは避けるべきだ。ドアを通り抜けるときに、相手の肩に腕をまわすなんてことはしてはいけない。

日本人ビジネスマンとの会話を許可なく、第三者に話すのもダメだ。会話の最初の15分はビジネス以外の話をして和ませよう。日本のビジネスマンを下の名前で呼ばない。そして、第二次世界大戦の話はしない

日本人グループとのビジネス交渉の場合は、最も地位の高そうな人に向かって話すこと。彼のお辞儀の深さと同じ程度にあなたも深くお辞儀すること。しかし、あなたが日本式のお辞儀をしようとするとの同時に、相手が欧米式の握手をしようとすることもあるので、注意が必要だ。ゴルフやスキーの話など、自分の趣味の話をしてもいいが、簡単で分かりやすいジョーク以外は言わないほうがいい(ブラックジョークはおすすめしない)。

日本の家が見てみたいというのは、あまりいいアイデアではない。重役のビジネスパーソンでも、小さなアパートで生活しているかもしれないし、相手に恥をかかせることになるかもしれないからだ。代わりに、自分の家へ招くようにしよう。日本人には喜ばれることが多い。必要以上に握手をするのはやめよう。握手が不潔だと思っている日本人も多いからだ。最初の会議では、すぐさま名刺交換ができるように用意しておくことも大切だ。

取引相手の日本企業と、自分の国の会社との類似点が多いからと言って、同じようなものと決めつけないように注意しよう。日本は近代化している国だが、欧米化している国ではない。本当の意味での類似点は、テクニカルな分野に限られる。日本人が「リーダーシップ」や、「モチベーション」などの単語を使っても、同じことを意味しているとは限らない。日本での意味するリーダーシップや、モチベーションなどのカタカナ語は、実際の意味とは少し違う場合が多いからだ。

これまで、「してはいけないこと」を一通り説明したので、今度は「すべきこと」を説明しよう。

まず第一に、日本人とビジネス交渉をする際は、謙虚で、遠慮がちであるべきだ。必ずお辞儀をし、彼らの家族の質問をして会話を始めよう。日本経済の発展を褒め、日本人の誠実さや気前のいいおもてなしの精神などを、称えよう。他にも、ポジティブな会話のネタと言えば、日本の長い不屈の歴史と、日本芸術の業績などがある。

前回会ったときの無礼を謝るのも、日本では正しい行動だ。日本人は無礼があった場合でも、そうでなくても、こうやって一言謝るのである。時間に正確ではないあなたのマナーや、ホスピタリティに欠けていて気が利いていない点、あなたの性格の欠点などをへりくだるという意味だ。実際に日本人は、あなたが風邪をひいたときや、つまらない映画を観に連れて行ったとき、うるさい車であなたを送っていったとき、カラオケであなたの国を圧倒したことなどについても、謝ってくるのである。

要するに、日本人とビジネスを始めたいのであれば、あなた自身が日本人のようにならなくてはいけない、ということだ。日本の重役や管理職のビジネスマンは、みな紺やグレーのスーツに白シャツ、ダークカラーのネクタイをしているが、あなたもこのような身のこなしをすることが大切なのである。彼らに気に入られなければ、ビジネス交渉はないものだと考えたほうがいい。

日本人の重役は、清潔できちんとした身なりで、毛深くなく、若すぎず、謙虚で、物静かな話し方で、何よりも礼儀正しい人間を好む。だから外国人は、日本のビジネスマンにきちんとした人である印象を与えることが重要なのだ。そのうえで、会社の信用性を重んじるのである。日本の会社はわりとオープンに、最初の会議で取締役名簿や、会社の財務諸表、主要取引先、 議長報告書などを要求してくるのはこのためだ。

 

終わりに

いかがだろうか。実際に日本人がルイスさんのイメージに当てはまるかどうかは別として、日本のビジネスマンは欧米人にこのような印象を与えているようだ。もちろん、向こうから交渉を持ちかけられる場合は、外国人側が日本に合わせるのがルールである。しかし、相手の出方をある程度予測できている側のほうが、交渉で優位に立つというのは、世界共通である。

参照:Business Insider

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