海外生活がきっかけで、固定観念がなくなり、より広い視野で世の中や世界、日本を見つめられるようになったと語る人がいます。反対に、ホームシックが強すぎるために海外生活を続けることが困難になってしまう人も…。
どんな人であれ、海外で生活する上では多少のホームシックを経験するものですが、海外での毎日の生活があまりにも辛い場合は一時的にでも日本に帰国したほうがいいのかもしれません。筆者はこのブログを通して、「海外生活の孤独とストレスに耐えられない」という内容の相談メールを受けますが、なかにはあまりにも深刻なケースがあり、帰国をすすめることもあります。
そこで今回は、こんな人は帰国したほうがいいのではないか?と思う海外在住者の特徴を4つご紹介します。
毎日「帰国したい」と口にする
海外生活者の多くはこれまで何度も帰国したいと思ったと言います。特に、海外生活を初めて間もない頃はホームシックが強いので、日本の全てが懐かしく、恋しく思います。日本に帰りたいと思う時期というのは誰にでもやってきますが、来る日も来る日も「帰国したい」と思う人は一度帰国してみることをおすすめします。
ものすごく遠くに思えていた日本も、実際に飛行機に乗って帰ってみれば、帰れない距離ではありません。勝手知ったる日本が実際以上に遠く感じ、「行きたくても行けない場所」のように感じてしまっている人は思い切って帰りましょう。日本が「いつでも帰れる場所」だと身に染みて感じることができれば、日本に対する執着心も薄れていくでしょう。
パートナーとの喧嘩が絶えない
ホームシックが原因で夫婦&カップルの喧嘩が絶えなくなってしまっている場合も、一度帰国してみることをおすすめします。海外生活の不安やストレスを発散する対象が恋人や配偶者になっている人は、これまでの自分を客観的に見つめなおす意味でも“海外生活”に距離を置きましょう。日本に帰ってみると、海外生活をして自分がどんな風に変わったか、どんな点が至らないのかが鮮明に見えてきます。パートナーに対しても、「もっとこんな風に接すればよかった」と反省するかもしれません。
喧嘩で神経をすり減らす毎日を送るよりも一度距離をとって見つめなおす方が、あなたにとってもパートナーにとってもプラスになると思います。
どんなことでも”日本のほうが良い”と思う
海外生活者でもホームシックでない人は、日本と住んでいる国について公平にジャッジができます。「この国のこんなところは素晴らしいけれど、○○の点では日本の方が優れている」、「この国の○○なところは好きになれないけど、その分こういう所は日本にもあったらいいなと思う」など、良い面と悪い面の両方を挙げられる状態です。
それに対し、ホームシックが強すぎる人はどんな事柄でも「日本のほうが優れている」と思ってしまいがちです。そして、自分が今住んでいる国の全てが”日本とは違う”ので、何もかもが気に入らなくなってしまいます。自分が気に入らない世界で生きるというのはとても辛いことだと思います。日本を美化しすぎるせいで、暮らしている国が荒んで見えてしまう人は一時帰国しましょう。
完璧な人がいないように、完璧な国もありません。海外生活で行き詰ると、「日本に帰りさえすれば幸せになれる」と勘違いしてしまいがちですが、実際は全てあなた次第。母国の日本で生活している不幸な人もいれば、海外で幸せに暮らしている人もいます。
「この生活が永遠に続く」ような気がする
海外生活6年目の筆者がこれまでを振り返って、ホームシックで一番辛かった時期というのは、「この苦しみが永遠に続くような気がする」と思っていた時期です。“喉元過ぎれば熱さ忘れる”とはよく言ったもので、今となっては悩んでいた時期も懐かしく思いますが、まさにたった今”喉元”の熱さを感じている人にとってはその苦しみが永遠に続くように感じてしまうでしょう。
それだけあなたが悩みの渦中にあり、現実や周りが見えなくなってきているということです。しかし、断言しますが、ホームシックの苦しみは永遠には続きません。悩みや不安は、あなたがそれを乗り越えることができるからやってきたのだと思います。
それでも、現時点で”お先真っ暗”だと感じてしまうなら、一度日本に帰りましょう。久しぶりに帰国してみると、自分がこれまでどれだけ精神的に成長したか、どれだけ海外の生活に順応してきたかが身に染みてわかると思います。そうすれば今の苦しみが永遠に続くのではなく、意識しようとしなくても自分が”ちょっとずつ変わっていく”ことが理解できるでしょう。ホームシックの苦しみから脱却するためには、自分の見方や考え方を変えるというのが一番手っ取り早い解決策だと思います。
“諦め”ではなく、”自分を変えるきっかけ”と思って、日本に帰国してみましょう。事情があってすぐには帰れない…という人は、話を聞くことだけならできるので、私でよければメールで連絡してみて下さい。一緒に克服する方法を考えましょう!