海外に住む日本人妻…と一口に言っても、現地での人間関係や彼女たちを取り巻く環境は様々です。
そこで今回は、筆者の半径5メートルにいる友人&知り合いなどの意見を参考に、海外在住日本人奥様達の実態を3つに分けて解説しようと思います。
注意: これはあくまで”傾向”なので、全ての日本人妻に当てはまるわけではありません。
海外で日本人らしく暮らす駐在員の妻
出世にひた走る旦那の海外赴任を支える駐在妻。会社からの手当てがしっかりとしており、「お金持ちマダム」のイメージを持たれることの多い彼女たちですが、個人的には駐在妻が一番大変そうだな…と思います。
駐在妻はある程度海外に適応しつつも、他の駐在妻との人間関係ではしがらみが多く、日本人社会にどっぷりと浸からなくてはいけないという点が面倒なところです。海外適応と、日本人社会への適応の両方が求められます。ビザの関係で働きたくても働くことができないという点も、他のタイプの日本人妻たちから孤立してしまう原因のひとつです。
さらに、「数年で帰国する」という前提があるので、語学学習にもあまり身が入りません。駐在生活は3年と言われていたのに10数年に長引く人や、急に来月帰国になった人もいて、求められる”適応力”は生半可ではないだろうと思います。
また、会社から手厚い保護を受けて優雅な暮らしをしているというイメージを持たれますが、それはバブルまでの話で、最近はそうでもないという話を知り合いの駐在奥様から聞いたことがあります。イメージと現実のギャップがあり、それが駐在妻を悩ませる原因のひとつになっているようです。
夫の夢を支える!現地採用日本人夫の妻
海外で仕事したいという日本人夫の夢を応援してついていき、海外生活をしている奥様たちがこのタイプです。旦那さんの仕事は、服飾やヘアメイク、料理人など、手に職がある人が大半です。一番自由度が高く、海外適応度も人によって様々で、日本人ばかりとつるむ人もいれば、現地人のなかに入っていく人もいます。
駐在妻と、国際結婚妻のちょうど中間のような存在なので、どちらの日本人とも話が合い、海外では一番友達が多いタイプだと思います。日本人らしさと現地への適応のバランスがとれたタイプのように感じます。
ただし、夫の夢についていっただけで、自分のしたいことが見つからないと、現地での自分の居場所を見つけられず、孤独感からうつになる人も少なくありません。これはどのタイプの奥さんにも当てはまることですが、心のバランスをとるためにも、妻&母親の役割以外で自分の成し遂げたいことを見つけましょう。
現地人化する…国際結婚した妻
外国人と結婚して、夫の母国で生活している日本人妻がこのタイプ。筆者もこのタイプです。夫の家族&友人関係のなかに入っていくので、3つのタイプのなかで最も現地人と接する機会が多いです。そのため、次第に日本人らしさが抜けていき、現地人化してしまう女性が多いように感じます。
現地人と接する機会が多いぶん、逆に彼らに順応できないと海外生活は辛いものになるでしょう。たいていの場合、現地人とすぐに打ち解けることは難しいので、移住してすぐの頃は何かと孤独やストレスを感じると思います。周りはみんな外国人なので、周りに打ち解けるまでは「自分だけが違う」という疎外感をもつことも多いでしょう。
国際結婚妻は、何よりも旦那の家族&友人と良好な関係を築くことが最重要課題です。彼らに「可愛がられる日本人妻」になるためには、日本人らしさをある程度は捨てて、現地社会に合わせることが求められます。駐在妻がその場や相手に合わせて臨機応変に適応する力が求められるのに対し、国際結婚妻はより深い部分での理解や寛容さ、適応力が求められるように感じます。
まとめ
どの日本人妻も頑張ってます!
駐在妻は働かないから楽だとか、国際結婚妻は旦那に助けてもらえるから楽だとか…。世間の人は傍から見た印象で決めつける場合がありますが、実際はどの奥さん方もそれぞれ大変なところがあり、どの妻も頑張っているんです。
海外在住というだけで、”気取っている”という印象を持たれがちな海外在住妻ですが、現実にはそれぞれが陰で涙ぐましい努力をしていたり、周りには理解してもらえない孤独感を抱えていたり…。
海外在住の日本人妻を取り巻く環境は、そんなに甘いものではありません。