電車のなか、それは日本社会をちいさな箱に詰めたような空間である。日本社会へ順応しようと努力する在日外国人たちは日本の電車でのマナーをどのように捉えているのだろうか?日本生活情報を紹介する英語サイトでは、在日外国人を対象に「What three behaviours do you regard as the rudest on trains? (電車のなかで一番行儀が悪いと思う3つの行動は?)」というアンケートを実施。181人の日本在住外国人がそれぞれの持論を語っている。
外国人は「降りる人がドアを抜ける前に乗車する」を一番行儀が悪い行動だと思っているようだ。どれも電車でのマナーに違反する迷惑な行動ではあるが、このアンケート結果で注目すべき点は、「飲食」、「化粧をする」といった直接他人に迷惑がかからない行動はそれほど問題視しない場合が多いということである。個人主義社会で生まれ育った彼らにしてみれば、他人がどう行動しようとあまり関心がないのかもしれない。
「個人的には電車での飲食や化粧のどこがいけないのかよくわからない。電車のなかでの化粧はいけないとよく言われているけど、結構している人いるよね。」
「電車のなかで化粧する女性を見るのは僕は好きだけどなぁ。セクシーだと思うし。」
“優先席”に関してはこのような見解をしている外国人が目立つ。
「ご老人がいないとき、僕は優先席に座るけどね。だってスペースの無駄でしょ?」
「ご老人が近くにいないときに優先席に座るのは周りの人への害もないし、別に悪いことではない。そのために優先席はあるんだよ。“あなたはここに座っちゃいけないでしょ?”と強い語気で注意されたことがあるけど、笑って説明してあげたよ。優先席のサインが何を意味するのかを。」
goo辞書の“優先席”の補説にこんな一説がある。
「海外で指定のない国が多いのは、障害者らに席を譲るのは当然となっているからという。」
ここでいう“海外”が具体的にどこを指しているのか定かではない(フランスには優先席がある)が、これが本当なら、障害者が近くにいたら優先席を譲る→近くにいなければ座ってもいいという彼らの理論も理解できる。しかし、日本の電車では、若くて見るからに健康そうな人が優先席に座ったら、周りの人はあまりよく思わないのではないか?そんな風に考えて優先席には座らないようにする人が多く、結果として優先席はいつも空いている…というのが日本の電車での優先席の現状ではないかと思う。それにわざわざ“優先席”というものを設けなくても、みんなが席を譲り合えばそれで済むことであって、障害者やお年寄りを別物として“席を指定する”というのはいかがなものかと思わなくもない。
アンケート項目にはないが、「咳、くしゃみ、鼻をすする」といった行動を行儀が悪いと思う人が多かった。一般に、欧米では会話中にくしゃみをしたり、鼻をすすることは嫌われる。幼い頃から「これはやってはいけない」としつけされていたことが、日本社会にでて目に付くというのも理解できる話である。
「手で口元を隠さずに、咳とかくしゃみをする人が一番嫌だ。電車のなかは狭い空間だし、ホント迷惑。」
「くしゃみを覆った手も問題だよ。前に大きなくしゃみを手で覆ってた人が、その手で手すりとかドアとかに触ってるのを見た。本人は気づいていないんだろうし、僕が潔癖症なだけかもしれないけど、気持ち悪いよね。」
「鼻をすする音、たんのからんだ咳…。聞いているだけで気分が悪くなる。」
鼻腔つながりで、こんな意見もあった。
「意外と多いのが、鼻くそをほじる人!年配のサラリーマンが鼻を思いっきりほじっているのを見たときは、もうそこから逃げ出したくなった。私は鼻をほじっていた子どもにも注意したことがあるけど、あれは本当にやめてほしい。」
「結構いるね、鼻くそをほじる人。でも僕は“picking(ほじる)”のは問題じゃない。“EATING it”が問題だよ。」
全くの他人同士がパーソナルスペースを譲りあうことを強いられた空間、電車のなか。みんなが気持ちよく過ごせるために一人ひとりが周りの人を思いやることが大切ですね。
参照サイト:Gaijin pot (What three behaviours do you regard as the rudest on trains?)
たまに降りきる前に乗ってくる人おるけど、
基本まだまだ「降りる人優先」は浸透しとるもんやと思いよった。
エレベーターもそうやけど、
先に乗ってくる人ってほんとむかつく。
1人やると、後に続いてくるのもおるし。
ていうか私公衆の面前で鼻くそほじっとる人見た事ない、おるんや。笑