先日、国際恋愛中のわたしが「日本人男性と付き合いたくない」5つの理由という記事を読んだ。日本人男性を見下している内容に批判が集まり、大いに炎上したようだが、実を言うと、マダムリリーはこの記事を読んで「懐かしいなぁ」と思った。
マダムリリーも、国際恋愛中はこれと似たような記事を書いて炎上させたことがあるからだ。今振り返ると、「調子に乗っていたなー」、「若かったなー」と反省しているが、当時は優越感の極みを存分に堪能していた時期なので、自分が図に乗っていることすら気が付かなかったのである。正直にザンゲすると、
え?私、勝ち組ですけど、何か?
ぐらいに思っていた。もちろん、全ての国際恋愛中の女性がこんな風に勘違いしているわけではない。しかし、一つ確実に言えるのは、「国際恋愛は、女を調子にのさせる要素が強い」ということである。
外国人との恋愛は、極上の優越感を与えてくれる恋なのだ。国際恋愛をする年齢の若いほど、調子に乗る傾向にある。今現在、「国際恋愛する女なんてイタイ」と思っている女性でも、自分が実際に白人男性と恋愛してみたら、同じように優越感を感じるだろう。かつては見下していた部類の女性でも、自分が同じ経験をしてみると、同じような人になっていた…ということはよくある。
実は、マダムリリーもそうだった。学生の頃、外国人留学生寮で生活をしていたから、外国人男性が日本人女性と次々にデートをしているのをいつも目の当たりにしていた。だから、国際恋愛にはマイナスのイメージしかなかったし、外国人とデートする女は馬鹿だと本気で思っていた時期もある。スカートひらひらさせながら、外国人男性の後ろを歩き、「私、英語も話せてイイ女でしょ?」とでも言いたげに誇らしげな表情の女性を見るたび、イライラした。
しかし、自分が実際に外国人と恋愛するようになると、この考え方は大きく変わった。ちょっとずつ、自分でも気が付かないうちに優越感にどっぷりと浸かっていたのである。その理由は大きく分けて、2つある。
1つは、周りからの羨望。白人男性とつきあうと、とにかく周りから褒められる。友人や知人はもちろん、彼と買い物や食事に行けば、初対面の店員にすら「いいですねー」、「素敵ですねー」と褒められるのだ。
「すごーい!」、「どこで知り合ったの?」、「うわー、外国語話せるなんてかっこいい!」、「いいなー外人の彼氏、私もほしー!」、「私にも外国人の友達紹介してよ?」、「彼氏、超かっこいい!目の色きれー!」、「やっぱり外人って身長高ーい!」「外人のほうが男らしいよね」…
日本にいると、このように持ち上げられ、チヤホヤ褒められるのは日常茶飯事だ。後で気が付いたのだが、海外では国際恋愛していると言ってもこうはならない。外国人と恋愛&結婚している日本人なんて、そこらじゅうにいるからだ。しかし、日本では外国人と恋愛している人は物珍しさからか、このようなコメントをされることが多い。
ここから国際恋愛中の女たちの勘違いが始まるわけだ。周りから行く先々で”すごいすごい”ともてはやされると、自分はすごく魅力的な女なんだと無意識のうちに信じ始めるから不思議だ。嘘だと思うなら一度経験してみるといい。外人と恋愛しているってだけで、本当に、たくさんの人が褒めてくれるから。
私の友人でこんなことを言った人がいる。
「私は外国人と恋愛したいなんて思わないけど、目の前の女の彼氏が外人だとわかったら、とりあえず社交辞令的に、”わー!素敵ですねー!”って言うわな…。」
だったら褒めるな。他力本願に聞こえるかもしれないが、こんな意味不明な社交辞令が国際恋愛中の勘違い女をますますつけ上がらせているのだ。最初は社交辞令だとわかっていても、毎回毎回いろんな人に同じように褒められると、真実のように思えてくる。国際恋愛を褒めたところで、誰も得しない。褒められるようなことをしているわけでもない。だから褒めるな。
日本人女性を調子に乗らせる要因はまだある。それは、外国人男性の”愛情表現“だ。一般的に言われているように、欧米人男性は恋愛に積極的で、愛情表現が凄い。歯の浮くような甘いセリフを真顔でさらっと言えたり、誕生日やクリスマス以外でも、あの手この手で彼女を喜ばせようとする努力はやはりさすがだと思う。
欧米人男性は、「ジェントルマンたるもの、レディーに優しくあれ」のスローガンのもと、本当に女性に優しい。腹の底では女を見下しているような差別的な男性でも、このへんを日本人以上にうまく隠す。もはや、女性に優しいのは文化なのだ。だから、欧米人男性とつきあうと、それまで日本人男性との恋愛で「何で男ってみんなこーなの!」と不満に思っていたことが、ひとつひとつ解消されていく経験をするのだ。
この衝撃ったらすごい。恋愛経験ゼロの女性が、初めてホストクラブに行って、「かわいいね」を連発されるのと同じくらいの衝撃だろう。私にこんなに優しくしてくれるの?、私をこんなに大切にしてくれるの?、私をこんなに価値のあるイイ女扱いしてくれるの?…欧米人男性との恋愛の初期は、そんな感動の連続だ。
そこで女たちは思う。もう日本人男性とはつきあえない、と。こんなに自分のことを大切にしてくれる男性が地球上にいるのに、愛情表現が淡白な日本人では物足りない。つまらない。
ここらへんから、日本人男性に対する蔑視が生まれるのではないかと思う。だから日本人の男性はダメなのよ、欧米人男性に比べてこんなところがダメなの!と、自分のことはそっちのけで、お節介な上から目線の批判が始まる。
しかし、ここでこんな女性たちに、先輩風吹かせて、マダムリリーからひとつ教えたい。
その優越感、今だけよ♥
恋愛中の楽しい優越感は、長続きしない。日本で生活していると、結婚して子供ができても、「私のダーリンは外国人なの!」と自慢げに話す人もいるのかもしれないが、おそらくそういう女性は少数派だと思う。結婚して、一緒にいることが当たり前になったら、魔法がとけるかのように現実の「生活」が始まるわけだ。
「覚悟がないならやめておけ!国際結婚をおすすめできない理由4つ」という記事でも書いたが、やっぱり国際結婚は楽じゃない。時には、「こんなことなら日本人と結婚しておけばよかった」と思うこともあるだろう。欧米人男性との恋愛は、それはそれは楽しいが、年月が経つにつれ、外国人男性が日本人男性に勝るわけではないと気が付くだろう。いや、日本人男性と外国人男性を比べること自体がナンセンスだと理解するようになる。
要するに、国際恋愛中のオンナが調子に乗れるのも、最初のうちだけということ。
フランスの結婚の名言で、「よい結婚はあるけれども、楽しい結婚はめったにない」というのがあるが、これは結婚相手が日本人だろうと、外国人だろうと同じだと思う。
恋愛は楽しいけど、結婚は楽しいものではない。
というわけで、今回は国際恋愛中の女性が優越感にどっぷり浸って、どんどん調子に乗っていく理由を、マダムリリーの経験を踏まえて考察してみた。
外国人と恋愛中で調子に乗っているオンナを見ると腹が立つという気持ちもわかるけど、まぁ、許してあげてよ。本人は幸せで幸せで、楽しくて、しょうがないんだから。