「語学力は使わなくなるとレベルが落ちる」とはよく言ったものですが、やはり毎日使わなくなるとどうしても忘れていってしまうものです。せっかく勉強して身につけた語学力なので、できればレベルを落とすことなく維持していきたいですよね。
そこで今回は、日常的に3か国語を使っている筆者がレベル維持のために心がけていることを8つ紹介します。ネイティブレベルには達していない筆者の例で恐縮ですが、同じように今ある語学力を今後も維持していく方法を模索している方の参考になればと思います。
※ ちなみに筆者の語学力は英語がTOEIC860点レベル、フランス語がDELFB2レベルでどちらもネイティブレベルには満たないです。旦那はフランス語が母国語で、英語がTOEIC950点、日本語は日本語検定2級レベルです。
ドラマや映画はオリジナル言語の音声、字幕で理解する
海外ドラマや映画を一日に1時間は観ています。英語のものも、フランスのものも両方観ますが、オリジナルの音声で、難聴者のための字幕を表示して観るようにしています。日本語の字幕はもう10年以上使っていないと思います。やはり、外国語は日本語を介さず、その言語で理解することが大切だと思うからです。わからない単語があっても、何となくそのシーンの情報で察しがつきます。どうしでもわからないときは旦那に聞きます。
この学習法は何より、それぞれの単語のニュアンスが情景とセットで理解できる点が素晴らしいです。楽しく学べて一石二鳥です。
一番必要な言語を優先する
残念ながら、英語とフランス語を同程度同時に学習することはできません。優先順位をつけたほうが効率よく学習でき、「どちらもできない」という自信を損失したときに、どちらを優先しようと自分に言い聞かせることができるので、優先順位をつけるようにしています。
筆者の場合は、フランスに住んでいて、尚且つ、英語のほうが理解できている感覚があるので、フランス語を優先的に学習するようにしています。
日本語の本を読む
海外に住んでいるからこそ、母国語である日本語のレベルを落とさないようにすることも大切です。筆者は1か月に最低でも本を2冊は読むようにしています。それと、ブログを書いているとたまに読者の方から「この文章はおかしい」というご指摘を受けることもあるので、“文章の書き方”をレクチャーしてくれる本も定期的に読むように心がけています。それでも、まだまだ日本語の語彙は乏しいですし、たまに何を言っているのかわからくなることもあります(ごめんなさい)。
ネット検索は3か国語
ネットでの検索は、英語もフランス語も日本語も日常的にどれも同程度に検索をしています。調べたいものの対象が例えばpain au chocolat(パン・オ・ショコラ)だったらフランス語、Donald Trumpだったら英語、歌舞伎だったら日本語といった具合に、調べる言葉に合わせて、情報量が最も多いであろう言語で調べるようにしています。3言語どれも同程度の情報がありそうなもの、例えば「朝早く起きられる方法」が知りたければ、英語で調べるようにしています。
やはり英語は世界共通語。インターネット上で最も多く利用されているだけあって、情報量は本当に多いです。
会話のシミュレーションを外国語でする
筆者は「今度あの人に会ったらこういうことを言おう!」という妄想をすることがよくあるのですが、これを他の言語でも考えるようにしています。例えば、今度友人(日本人)に会ったらフランスパンについて話そうと思った場合、まずは言いたいことを日本語で考え、それを今度はフランス語、英語で言い換えると…?と想像してみるのです。これは自分のアウトプット力を自己診断するのに効果的です。
また、どんな言い回しや表現を覚えれば、会話しやすくなるのかがすぐにわかります。「こう言いたいのに何と言えばいいかわからない」という言い回しに出会ったら、後で辞書で調べるようにします。不思議なことに、この妄想会話で調べた単語は、時間がたっても忘れないです。そのままスピーキング力に直結する練習法だと思います。
わからない言葉はすぐに調べる習慣をつける
家にいるときは電子辞書を片付けることなく、机の上に置きっぱなしにしていつでも調べられるようにしています。さすがに外へ出かけるときまで持ち歩いてはいませんが、家にいるときは日本語でも外国語でもわからない言葉に出会ったらすぐに調べるように心がけています。この習慣の積み重ねが語彙力につながっていくのだと思います。
日本語のポッドキャストやオーディブルを活用して、生きた日本語力を学ぶ
言語は流動的なもの。英語を学習するときに「生きた英語を学びましょう」と教えられるように、日本語力も日々更新していくべきだと感じています。そのためには日本人と会話するのが一番効果的なのですが、毎日時間をつくることができないので、日本語のポッドキャストやオーディブルを活用しています。
家事をしながら、日本人同士の日常会話を聞くだけでも、自分がまるでその会話に入っているような錯覚があるので効果的です。新しい言葉や知らなかった言葉を耳にしたときは、すぐにそれを調べます。それでも、いざ日本人と日本語だけでの会話となると言葉に詰まることもあるのですが、何もしないよりはマシかなと思います。
ニュアンスが掴めそうな言葉はあえて調べない
6.と相反するように思われるかもしれませんが、意味がはっきりとわからない言葉でも前後の文脈や字面でなんとなく意味がわかる言葉はあえて調べないようにしています。外国語を日本語で説明するということ自体が本当は無理なことだと思っているので、できるだけ日本語は介さずに、英語は英語で、フランス語はフランス語で理解するように心がけています。
よって、辞書で調べるときはまず最初に仏仏辞書や英英辞書で調べて、それでもよくわからないときだけ日本語訳を調べるようにしています。初心者の時にこれをやってしまうといつまでもレベルアップできませんが、中上級者にはこの方法がお勧めです。
おわりに
このように日頃からレベル維持のために努力はしているつもりですが、それでもまだ課題があります。それは、
- 英語のスピーキング力が上がらないこと
- コードスウィッチをして、言語を混ぜて会話していまうこと
です。今の環境では「英語を話さなくてはいけない機会」がほぼないので、インプットはできてもアウトプットする場がなく、英語のスピーキング力が低下しているように感じます。普段はフランス語を話すことのほうが多いので、発音もどこかフランス語訛りになってような…。
また、旦那も日仏英の3か国語を理解できるので、家では3か国語をかなりごちゃまぜにして話す習慣ができてしまい、いざ日本語だけ、英語だけで会話しようとすると、これが非常に難しいです。
筆者はこのような課題が残っていますが、これを解消するいい方法があればぜひ知りたいです。それ以外にも、日常的に外国語を話すためにやっていることがあればコメント欄で教えてください。
コメント失礼いたします。
現在まだ数ヶ月ですが私もフランス(田舎)に住んでいて、フランス人の彼と暮らしています。
私自身は、口語コミュニケーションだけであれば7ヶ国語ほど話しますが正直自分が何語を話しているかたまにわからなくなる感覚がありネットサーフィンで同じような方いないか探していたところです。
特にフランスにきてからは「フランス語以外を話せる人」に出会う機会が減ってしまい、どのようにレベルを維持できるのか模索中です。こちらの記事の特にドラマや映画を毎日見るというのを少し実践してみようと思います。